もし誰かと組むとしたら自分と逆の人

2018年は、コラボ的な仕事を進めたいと考えている。ひとりからの卒業、というのではないが、仕事の幅は広げてみたい。

そこで思い出すのが、『POWERS OF TWO 二人で一人の天才』だ。

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この本では、「天才」と呼ばれる人が個人のみの才能ではなく、むしろ一種のチームのようなものとしてその機能を発揮していることが考察されている。

二人の組み合わせ、と聞くとIT業界ではAppleの創始者二人(ダブル・スティーブ)を思い浮かべるかもしれないが、私は本田宗一郎と藤沢武夫の二人を思い出す。それぞれの著書も読んだ。

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見事だと思う。かたや徹底的に技術にこだわり、かたや盤石の経営を整える。まさしく両輪だ。二人の得意分野が同じでなかったからこそ、このようなチームが結成できたのだと思う。

そこで考える。チームを組むなら、自分と同じような人ではなく、自分と違った人の方がいい。それはそうだろう。でも、それはそんなに単純な話なのだろうか。

たとえば私が「本というのは読者に対するギフトである」と考えているとして(実際そう考えているわけだが)、コンビを組む相方が「本なんてどうでもいい。客から金をむしり取るための製品でしかない」と考えていたらどうだろうか。これは逆と言えば逆だろうか、このチームはうまく機能するだろうか。おそらく、難しいだろう。

一つの仕事を成し遂げるには、基本的なレイヤーを共にする人間でないといけないのではないか。向いている方向といってもいいし、基本的な価値観といってもいい。そうしたものが何一つないのなら、それはチームではないだろう。少なくとも、本田技研工業で起きたようなコラボレーションは期待しにくい。

見ている景色が同じであり、そこに至るためのアプローチが違う(≒得意なスキルが異なる)。そういう組み合わせが、よいチームの萌芽になるのではないか。そんな気がする。

もちろん、違う風景を見ていながら同じアプローチを用いる人だって、相談相手やブレスト相手には最適だろう。ただ、それがチームとしてうまくいくかは別な気がする。右足と左足が別の方向に進むとしたら、転んでしまうだけだろう。

また、手段と目的が相手とこちらで逆になっているなら、会話自体は成立するが、話はまったく通じないだろう。「そもそも」の部分がずれているのだから仕方がない。

こうして考えてみると「自分とは逆の相手」にもいろいろあることがわかる。チーム作りも、たぶんそんなに簡単ではないわけだ。

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