意識は流れている。
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「執筆をしよう」
「新しいゲームが発表されたんだって」
「スクリプトを書いておこう」
「連載原稿、今日締切だ」
「あとで銀行いかないと」
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書き留める。カード化する。
オブジェクト化する。
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意識タイムラインには、次々にカードが追加される。
単に追加される場合もあれば、既存のカードに追記されることもある。
お互いに参照しあうこともあるだろうし、二つのカードから新しいカードが生まれることもある。
それぞれに粒度が違い、性質も違う。
しかし、意識タイムラインは一本だ。
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どんどん下に押し流されていくのが自然の摂理ではあるが、私たちは自己管理という名のもとにそれを変えようとする。カードをfixしようとする。
「実行しなければならないプロジェクト」を設定し、それを意識の奔流から隔離してしまう。それがタスクあるいはプロジェクト管理である。
意識の流れを前提におけば、そうした行いは下に押し流されていく情報をつねに「age」ていることになる。逆に、fixされた情報を前提におけば? 現代社会人のできあがりだ。
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何が本来的な人間にとって適切なのかは私にはわからない。ただ、いくつか言えることはある。
制御したければ、オブジェクト化すべし
制御したければ、配置(配列)に関与せよ
制御したければ、fixできるように
これが原初のメモ管理である。prototype of memo.
あらゆる情報管理はこの派生や変形に位置づけられる。
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さあ、『 「メモ」の研究』を始めよう。