コウモるプロジェクト

先日から#Scrapbox本に関する記事をいくつか書いているのですが、いうまでもなく#Scrapboxの販促活動です(予約よろしくお願いします)。

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もちろん著者としても売上げに貢献していきたいので、単に一つ二つ何かを実行して終わりにするのではなく、複数のタスクを実施していく「プロジェクト」を立ち上げることになります。

ここで、トラブル発生です。そのプロジェクトがコウモっちゃうのです。

Anywhere

まず、書籍の執筆を進めていたのですから、執筆に関するプロジェクトがすでに存在しています。販促活動に関するタスクも、そのプロジェクトに包括させるのが、まっすぐな道のりのように思えます。

一方で、販促活動の中には、こうしてR-styleで記事を書く、という行為もあります。で、私には(それほど有効活用していないものの)「R-styleのネタ帳」という情報の保存場所もあります。

さて、どちらで管理しましょうか。

Simple solution

別段どちらで管理しても問題はないでしょう。正解か不正解かで言えば、どちらも正解です。

ただ、Scrapboxプロジェクトで管理するとR-styleで記事を書こうとするときに思い出せない可能性がありますし、R-styleのネタ帳で管理すると、他の場所で書くこととの整合性が取れない可能性があります。一長一短です。

結局これはどうあがいても覆せません。既存の情報の保管場所にはそれぞれ役割があり、新しく追加される情報が両方の帰属を持つので、当てはまらない部分がどうしても出てきてしまいます。

Bat thing problem

こうもり問題、というのがあります。こうもりは獣と鳥の両方の性質を持っているので、どちらにも「分類」しがたい、というところから、情報分類における両義性(多義性)の扱いで発生する難しさを示す言葉として使われています。

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何をどう考えても、こうもりは悪くありません。こうもりは、ただこうもりとして存在し、天井からぶら下がっているだけです。「こうもり問題」などと言われても、こうもりはさっぱりでしょう。そもそも、彼ら自身に「こうもり」としてのアイデンティティーは皆無なはずです。ただ、人間がそう名付けて、呼んでいるだけですから。

言い換えれば、こうもり問題は、本来リゾーム的な性質を持つ情報をツリー的に配置するときに生じる変換上の不都合、ということです。認識し、分類するときに、こうもり問題は発生します。

create new Object

だったら、もう、新しくオブジェクトを立ち上げましょう。うだうだ考えるのはやめて「ScrapboxについてR-styleで書くこと」というノートを作ってしまいましょう、という考え方もあります。

あるいは少しだけ粒度を広げて、「販促期間中にWebに出すScrapboxのネタ」、というノートでもいいかもしれません。そこに思いついたことを放り込んでいき、コンテンツを作るときに参照するのです。で、コンテンツ作り以外のタスクについては、Scrapbox本の執筆プロジェクトに入れていきます。

あとは、それをリンクでつなぎます。なんなら、ノートにタグを貼っておいてもいいですね。

さいごに

今回はEvernoteを使った例でしたが、別のツールでも考え方は同じです。こうもりの扱いが難しければ「こうもり村」を新しく立ち上げてしまえばよいのです。で、獣村と鳥村にそれぞれリンクを貼って情報の接続だけを残しておくのです。

でもって、そういうことがやりやすいのがScrapboxなわけですね。

情報をゼロベースで立ち上げていくときは、既存の情報がないので結構スイスイいくわけですが、ある程度情報構造ができあがった後だと、コウモっちゃうことはよくあります。というか避けがたいでしょう。

自分のタスクを学術的に分類することが目的でないならば、そういうときは気楽に新しいオブジェクトを立てればOKだと思います。リンクさえしておけば、だいたいは機能します。それで充分です。

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