Evernoteのブランドロゴがリニューアルされました。
緑地が抑えられて、全体的にシンプルな印象になりました。
CEOも記事を書いています。
CEO ノートブック: Evernote ブランドが新しくなりました | Blog | Evernote
私たちが目指しているのはつまり、人々が瑣末なことに邪魔されずに大切なことに集中できるようにすることです。弊社では製品の使い方や情報の整理方法をお客様に強制することはありません。Evernote はお客様がご自分のニーズに合わせて自由にお使いいただけるツールです。なぜなら弊社では、ありのままの自分で、好きな方法で働く自由があるときに、人は最大限の力を発揮できると信じているからです。
「瑣末なことに邪魔されずに大切なことに集中できるようにする」
大切なことです。知的生産を支えるツールとして、一番大切な要素かもしれません。さまざまな操作のややこしさを減らし、書くことや考えることに集中できるようにすること。言い換えれば、知的生産のプロセスに潜む抵抗値を減らし、脳の稼働を最大限に活かせるようにすること。それが、ツールが人を支える要件とすら言えるかもしれません。
そのためには、まず速度が重要です。キビキビ動かないと、途端に嫌になります。また、ユーザーがある操作をしようと思ったときに、なるべく端的にその操作を実現できるようにした方がよいでしょう。その手順が増えれば増えるほど、ユーザーの負荷が増え、その負荷を先回りするようにその手の操作が避けられるようになります。
人間の脳はちゃんと環境に最適化するので、面倒なものはやらなくなります。だからこそ、ユーザーに何をして欲しいのか、して欲しくないのか、という見極めは必要でしょう。でないと、機能の優先順位がつけられません。それができないと、非常にのっぺりした印象のツールになります。そういうツールは、だんだんと使われなくなってしまうでしょう。
つまり、「大切なこと」とは何か、という疑問が大切なわけです。
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「考える」という行為は、シンプルであり、複雑でもあります。人間が「考えている」ことなどそう大したものではありません。一番小さいレベルでみたときのCPUがやっていることが実は単純、というのと似ています。しかし、演算結果は複雑。そういうことが起こりえるのが「考える」ということです。
でもって、ツールが支えられるのは、より小さいレベルでの脳の稼働支援でしょう。
だからたぶん、以下のようなことが大切なのだと思います。
・脳がスムーズに動くように
・脳に適切な刺激を与えるように
案外忘れがちなのは後者の方です。「考える」ためには刺激が欠かせません。宇宙空間に放り出されて長期間放置されたら、きっと考えるのを止めてしまうでしょう。私たちの脳は、引数を待っている関数のようなもので、何かしらの刺激があって、思考の鼓動が脈打ちます。そして、情報整理ツールに蓄えた情報というのは、その刺激として活用できるはずです。
めちゃくちゃキビキビと動きながら、しかも思考を促すような刺激が適切に配置される。
これからのEvernoteが、そういうツールになってくれることを願うばかりです。
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