ページを記述した。
記述中に追加したいものが頭に思い浮かんだのだが、『ファスト&スロー』に書いてあった、としか思い出せず、具体的なページタイトルが出てこなかった。なので、とりあえず、その段階でわかる範囲のことを書いて、先に進んだ。
完成後、署名をリンクにした。
すると、下に関連ページが表示される。
あった。そうだ、「説得力のある文章を書くには」だった。ページを覗く。
おそらくキーワードとなるのは、「認知容易性」であろう。さっき私が言いたかった言葉は、ようするにこれなのだ。なので、リンクにしておく。
でもって、元のページに帰って記述を追加する。
これで、『ファスト&スロー』を経由しなくても、「認知容易性」で二つのページがつながった。よしよし。
でも、まてよ。「認知容易性」がはたして私が用いたい概念だろうか。もちろんそれは辞書的には必要だが、私がよく使うのは、それよりも少し大きな粒度ではないだろうか。そこで、リンクの幅を変えてみる。
でもって、その中身を記述する。
これで問題ない。今後、[認知容易性]か、[信頼」でページリンクを作ろうとすれば、上記のページが提案(サジェスト)される。次の私が思い出す言葉はそれらだろうし、そうでなくても『ファスト&スロー』にさえたどり着ければなんとでもなる。
ここでのポイントは、上記のようなリンク・本文・ページタイトルの再編を通じて、私の知識が整理されていることである。言い換えれば、私の脳内のネットワークが、上記のような操作によって(ほとんど確実に)変化、ないしは強化されている、という点だ。
私はリンクをつなげる過程でページを読み直し、その内容を想起した。でもって、それを別の知識に紐付けた。たしかに、私の頭が働いたのだ。
もしこれを勝手にコンピュータがやってくれても、私の頭の中は何も変わらなかっただろう。wikipediaのページを、私以外の誰かが書いても、私の頭には何の変化も訪れない、というのと同じである。
知識を貯めるだけでなく、使う。保存する過程で、記述する過程で、別の知識を利用する。その点が大切であり、Scrapboxが強力に支援してくれる知的活動でもある。
▼こんな記事も:
光る言葉をリンク化する 〜メモのリファクタリング実践例〜
Scrapboxのページリンク作りって、ちょっと検索
▼こんな一冊も:
売り上げランキング: 5,349