「タスク」の研究

手帳機能の分析とその傾向、そして来年の私のベーシックスタイル

ほぼ日手帳カズンが届いて以来、私の目下の興味は「手帳・メモ・ノートの使い方」に集中している。

とりあえず、手帳にはどのような機能が必要か、という基本的な所を抑えておくことにする。

手帳に求められる機能とは?

野口悠紀雄氏によれば手帳の主要な構成要素は以下の3つ
(1)スケジュール表
(2)メモノート
(3)To-Doリスト
(「超」手帳法より)

(1)に関しては、予定備忘録、仕事の計画、記録帳の機能に細分化され、(2)に関してはデータ記録、アイデア記録の二つに細分化される。

機能だけ取り出してみると、すでにアナログ、デジタルを問わずその機能を実装することができるのが現代だ。
元来起動時間がネックであったデジタル機器だが、iPhoneなどのスマートフォンの登場によりその辺りの使い勝手は飛躍的に改善されている。
(もちろんバッテリー、機械故障、電波不通などの不安要素はいつまでも消えない)

デジタルの場合

今のところ(1)~(3)までをまるっとこなすデジタルツールはない。一つのツールに付加的に他の機能が付いている場合はあるが、それ専門のツールに比べると力不足感はどうしても出てきてしまう。それでも問題ないという人ならば一つのツールに特化するだけでやっていくことができるだろうが、たいていの人が一つの機能に一つ(あるいはそれ以上)のツールを使っている、というのが現状ではないだろうか。

今回はデジタルツールに関しての考察ではないので、これ以上は詳しくは見ないが既存からあるすばらしいツールと今後開発されるであろう新しいツールの可能性を考えればこの分野は入り込むとなかなか抜け出られなくなる可能性が高いことだけは指摘しておく。

※単一ではないがグーグルにアカウントを作ると(1)~(3)の機能はほぼこなせるツールを提供してもらえる。ついでにメアドとRSSリーダーなんかも使えるので便利かつお得である。

ではアナログは?

ではアナログ手帳ではどうだろうか。
まず(1)~(3)までの全ての機能は大抵の手帳に付いてる。しかし大抵付いているからと言ってそれら全て使いやすいかというと当然そうではない。

普通に売られているビジネス手帳は大抵(1)の機能がメインで(2)(3)に関しては省略してあるか、それとも限りなくおまけ的要素として付いている。しかし白紙のページがあればこれらの用途はこなすことができる。(That’s Power Of BlankPage!)

普通でない手帳ならばどうだろうか。
固有名詞となっている手帳にはさまざまなバリエーションでこれらの機能を付け加えているものがある。
とりあえず上げ出せばきりがないが、有名どころでは

・ほぼ日手帳
・フランクリン・プランナー
・「超」整理手帳

などがある。私自身はほぼ日手帳から浮気をしたことがないので、他の手帳の実際の使い心地について語る術を持たない。
(「超」整理手帳については野口氏の著書で洗脳されているので主だったシステムは理解しているが)

と一応断っておいてその手帳使用経験から実感したことは
綴じ手帳1冊で(1)~(3)までの機能を実装するのは無理ではないにしろかなり大変
ということだ。

ある程度の予定があり、ある程度のタスクがあり、ある程度の書くことがある立場にいる場合、全ての要素を手帳に書き込むには相当の小さい字で書く努力が必要である。あるいは全て書き込めるような大きな手帳を使うことになる。

小さな字で書いて後で読み返せないとなれば本末転倒だし、携帯してこその手帳ということを考えれば大きなサイズの手帳はかなり不便だ。
(A4以上の物は携帯をあきらめざる得ない場面が発生する可能性がある)

一年一冊手帳問題

バインダー式のフランクリン・プランナーは一応一冊で機能する。「超」整理手帳に関しても変則的なリフィル方式だ。これらは問題ない。容量を追加できるし、また不要な物は別のバインダーに閉じておくことができる。

しかし1年分が一冊になった手帳だと書き込むスペースが無くなったら(2)、(3)の機能をこなせなくなる。これを一年一冊手帳問題と名付けよう。(「超」シリーズみたいな書き方だ)

この問題を解決(あるいは回避)するために二つの方法がある。
一つは
(甲)手帳+ノート方式をとること
もう一つは
(乙)そもそも手帳を使わずノートだけで管理すること

まず並べた順番とは逆に(乙)の方から見ていく。

ノートだけで管理する

先ほども述べたが、無地の紙(罫線ありでも、方眼ありでもよいが)があれば(2)(3)の機能はこなせる。であれば、(1)を手帳に頼らず管理することができればそもそも手帳が必要ない、という結論だ。これは一年一冊手帳問題を解決した、というよりも回避した方法である。

具体的な方法だと、
・カレンダーに予定を書き込みそれを持ち運ぶ
・スケジュールを書き込むシートを作り、それをノートに貼る
・スケジュールノートを使う(キャンパスダイアリーやモレスキンスケジュールなど)
などがある。

スケジュールノートはカレンダーが印刷されたノートで、一見するとノート、中を見ると手帳といった雰囲気を醸し出す不思議なノートである。
これも手帳の一種と言えなくはないが、例えば小さな1年分の卓上カレンダーを持ち歩いて「これは手帳だ」と言えないようにこれも手帳とは言い難い。

通常の手帳がかなり(1)のカレンダー・スケジュール機能に重点を置いて作られているので、こういったスケジュールノートも手帳に分類したくなってしまいがちだ。しかしながら単一の機能に絞り込んでいる時点で複数の機能を前提としている手帳とはあくまで別物扱いした方がよいだろう。

これらの方法については「情報は1冊のノートにまとめなさい」や「『結果を出す人』はノートに何を書いているのか」に詳しい。

私自身は「手帳使いたい派」なのでこの回避策はとらないことになる。

手帳+ノート

で戻って(甲)の手帳+ノート方式について。
一応使い分けの可能性としていろいろな組み合わせが考えられるが大抵の手帳は(1)の機能はずっしりと付いているのでそこは固定化すると

システムA:手帳(1)・ノート(2)(3)__補佐ノート
システムB:手帳(1)(2)・ノート(3)__ToDo別離
システムC:手帳(1)(3)・ノート(2)__メモノート別離
システムD:手帳(1)・ノート(2)・ノート(3)__スタンドアロンコンプレックス

の4通りのバリエーションが考えられると思う。

では(2)と(3)についてもう少し見ていくとする。

(2)メモノート
普通の手帳で一番なにが問題になるかというとメモを書くスペースが足りなくなる、ということだろう。
ユビキタスキャプチャを心がけている人にとって普通の手帳のスペースでは間に合わない。
一年間手帳を付けてみたけどもスペースが余って困った、という方はメモノートについては一冊の手帳で事足りるだろう。
要するに問題は分量ということ。

(3)To-Doリス
To-Doリストに関しても分量が問題になる人はいる。しかし手帳に書ききれない位のTo-Doを抱え込んでいる人は仕事のシステムそのものを見直した方が良いかも知れない。
(GTDを実践しているならばNext-actionリストは当然必要になってくる)

基本的に手帳でTo-Doリストを管理する場合「目に触れる可能性」についての問題が重要だ。

月間のページにTo-Doを書く。そして日々そのTo-Doは無視され続ける。
どこかのページに書かれたタスクは、手帳のページが進めば目に触れられなくなる可能性が出てくる。これを「タスク忘れられ症候群」と名付ける。(「超」シリーズ・・・以下略)

その日終わる分のタスクがその日からしか出てこないといった仕事に就いている人ならば手帳のページでTo-Doを管理しても問題ないだろうし、そもそもTo-Doリスト自体が必要でないかもしれない。

しかしプロジェクトに含まれるタスクは起点日が同じでも実行される日付はまちまちだったりする。タスクが発生してもそれを実行するタイミングは不明、といったこともある。
そういったときに「タスク忘れられ症候群」が発生してしまう。

※この症候群は付箋などである程度防ぐことはできる

さて、これらを踏まえた上でバリエーションについて考えてみる。

どんな仕事が適しているか

スクロールを上に戻すのが面倒だと思うのでもう一度先ほどのバリエーションをコピペしておく。

システムA:手帳(1)・ノート(2)(3)__補佐ノート
システムB:手帳(1)(2)・ノート(3)__ToDo別離
システムC:手帳(1)(3)・ノート(2)__メモノート別離
システムD:手帳(1)・ノート(2)・ノート(3)__スタンドアロンコンプレックス

仕事全体量が少ない人、手帳をそれほど頻繁に使わない人は全て手帳でいくかシステムBが良いだろう。
To-Doリストだけ別に管理しておく方式で問題ないはずだ。

タスクはそれほど無いが、とりあえずメモすることが多い人は当然システムC(ノート別離)が良い。

発生するタスクは大抵プロジェクトに起因するものが多い、という人はシステムA(補佐ノート)があっていると思う。補佐ノートはこの場合プロジェクトノートになるだろう。

で残るはシステムDだ。タスクも大量に発生し、しかもメモすることが多く、それぞれが関連付いていない、という仕事にいる人。一体どんな仕事なんだ、という気がしないでもないが、最近のホワイトカラーはこのような状態に陥っている人が多いのだろうと思う。

それは手帳の使い方以前の仕事の管理の仕方にどこか問題があるような気がしないではないが趣旨とは外れるのでスルーしておく。

で、私のほぼ日手帳

さて、分類分けをしたところで自分はどうするかという一応の結論を出しておく事にする。
いろいろ悩んでいたが、こうやって分類するとシステムCが適していると思えてきた。

自分でこなすタスクはそれほど多くはない。一応RTMを使ってはいるが、入力の手間が簡単、というだけで全体のタスク管理だけで言えば手書きでも十分管理できる程度のものだ。

ただし、メモ書きは多い。こうやって仕事以外での考え事や思考などに使っている時間や労力は結構多い。
もともとブログとは関係なく物を書くことが好きなのでその断片的な材料集めはいつでも行っている。今年はカズンにしたとはいえ、それでもスペース的に余裕があるとは言い難い状況だ。

と言うわけで来年のベーシックスタイルは

ほぼ日手帳2010カズン + アイデアノート

という方向性に決定。しかしながらじゃあアイデアノートには何を使うのだというまた新しく楽しい問題が残っているわけだが、今日の所はこれまで。

参考資料
書籍

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star悪くはないですが
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starいいねぇ、何でも1箇所に吐き出して、頭を空っぽにする、それがいい!
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starこのやり方も、負担は大きいと思う

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starうーん、自分同様ですが、文房具マニアの域を抜けていませんね。

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ウェブサイト
フランクリン・プランナーオフィシャルサイト
http://www.franklincovey.co.jp/products/

ほぼ日手帳2010
http://www.1101.com/store/techo/

「超」整理手帳オフィシャルサイト
http://moura.jp/lifeculture/datebook/

remember the milk
http://www.rememberthemilk.com/

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