すでに情報整理ツールがあるときに、Scrapboxに何を保存するのか

どちらかと言えば。

あくまでどちらかと言えば、Scrapboxの競合は、EvernoteではなくWorkFlowyやDynalistです。

もちろん情報ツールの使い方は人それぞれなので簡単に一般化はできませんが、それでも概ね用途としてはそう考えておいて間違いはないでしょう。

で、もし、いまEvernoteをお使いで、特に不満や問題を感じていないならそのままEvernoteをお使いになられるのがよろしいかと思います。変に手を加えても混乱するだけですからね。

でも、もし、Evernoteに保存してあるのに、なんだか不満がある、という類の情報があるならば、それはぜひともScrapboxに移動されてみるのがよろしいでしょう。

私の場合は、それが「アイデア」でした。人によっては「知識」かもしれません。あるいは私が想像もつかない別の情報ということもありえます。

動かしたいのに、育てたいのに、関連づけたいのに、そうなってはいない。そんな問題を解決する場所として、Scrapboxはピタンコです。

そうではなく、とりあえず何でも保存しておき、「ああ、あれが必要だ」と思い出して、検索して探すようなものであれば、Evernoteは大活躍してくれるでしょう。やっぱり、さまざまな情報の保存庫、言い換えればパーソナルデータベース(あるいはパーソナルライブラリ)としては、Evernoteが頭一つ抜けています。

「手軽に、簡単に」保存できることは、やっぱり魅力です。

が、そうすればそうするほど、反動みたいなものが生まれてきちゃいます。あるいは単にトレードオフな事柄なのかもしれません。手軽に、簡単に保存すればするほど、「ああ、あれが必要だ」と思い出して、検索しない限り情報が目に触れなくなってくるのです。だから、動かせないし、育てられないし、関連づけられないのです。

で、その動かし方が、「まとめる方向」であるならばアウトライナーの方が良いでしょうし、「ふわっとつなげる方向」であるならばScrapboxの方が良いでしょう。

すでにコンセプトみたいなものがあり、そのコンセプトという幹を育てていくならばツリー構造下(アウトライン)に配置するのがよろしかろうと思います。なにせ、求められているアウトプットはその形ですからね。

でも、そうではないならば、一度Scrapboxに放り投げちゃってください。

オススメは、インポート機能を使って一気に取り込む、のではなく、自分で一つひとつコピペし、リンクを手動でつけ、そのとき思いついた追加事項なども書き加えて、ある程度(最低限人間が)読める文章にしてしまうことです。

この一手間を掛けるだけで、保存された情報(知識とかアイデアとか)の活用率ってぜんぜん変わってきます。それはもう実体験として言えることです。

最近Scrapboxに保存してる主なものまとめ | ごりゅご.com

たいへん素晴らしい記事で、たいへん素晴らしいことが書いてあります。

ぶっちゃけ、こういうメモ作るだけでそれなりに時間を消費するんですが、最近は「まとめる行為」自体が読書の一部で、1冊の本をより楽しむために重要なことだと思うようになってきました。

たくさん読めなくてもいいんで、面白いと思ったことを「使える」ようにしとく。

よく「読んだ本をよりいっそう理解するために書評を書け」みたいなアドバイスを耳にします(私も言ったことがあります)。一手間を加えることが大切なわけです。

だとしたら、自分で思いついたアイデアとか見聞きした知識はどうでしょうか。それを「手軽」にクリップして終わり、というのは本を流し読みして終わり、というのと同じ状況ではないでしょうか。

だから、一手間を加える。そうして、使えるようにする。

当然手間がかかる以上、数自体はは減ります。でも、その代わりに「使える」ようになる。そっちの方が大切だと思いませんか。私は思います。あるいは、最近思い始めています。

その意味で、以下のプロジェクトは私のアイデアメモ帳です。

倉下忠憲の発想工房

私は公開しちゃってますが、別に非公開でも構わないでしょう。小さく断片化し、説明を記述して、リンクをつける。それだけで、アイデア同士がつながりはじめます。ネットワークを形成しはじめます。

こんなことは、これまで使っていたどんな情報整理ツールでも起きませんでした。フォントサイズ5emくらいで、「アンビリバボー」と叫びたいくらいの驚きがそこにはあります。

というわけで、「動きを与えたいのに止まっている」ものについては、Scrapboxに移動させてみてはいかがでしょうか。きっと楽しいと思います。

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