特に結論めいたものがある話ではない。
ちょっとした差異について触れておく。
at Evernote
Evernoteに、デイリーノートを作成している。一日一ページの手帳のようなものを思い浮かべてくれれればいい。
ただ、このままだとあまりにも他のノートとの違いが際立たないので、その日の食事の写真などを添付するようにした。食事は(たいてい)毎日発生するので、対象の選択としては悪くないだろう。
しばらく続けてみて、これはとても良いと感じた。実にノートブックが華やかになった。だらだらとスクロールしているだけで、楽しい気分になれる。
at Scrapbox
一方、最近ではScrapboxにもデイリーページを作っている。日中の作業はこちらで管理し、日記的なものがEvernoteに移行しつつある。
で、Scrapboxにも画像を貼り付けられるし、それがサムネイルで表示されるので、じゃあ、Evernoteと同じことをしてみたらどうか、という発想が湧いてくるのはごく自然なことであろう。で、実際にやってみた。
なんだろうか。見た目は同じなはずなのに、こちらはぜんぜん楽しくない。嬉しくない。むしろ、ノイズのような感覚が私の中に生じている。
結局この二日以降は、食事の画像を添付することはなくなった。
情報の凹凸
一体この違いは何なのだろうか。おそらく、ツールの違いではなく、私がツールに何を求めているのか、言い換えれば、そのツールを何ツールとして認識しているのか、という点に理由があるのだろう。
Scrapboxのページに画像を載せることそのものが悪いわけではない。むしろ、ページに画像があった方が使いやすくあると感じる。
いや、だからなのだろう。画像をつけてしまうと、目立ちすぎるのだ。
過去の日付のページは、基本的には過去の情報である。意欲的にクリックするものではない。情報に凹凸があるとすれば、それは凹側の情報である。が、画像をつけてしまうと、それは凸側にシフトしてしまう。それがうっとうしく感じるのだ。感覚的には、派手で、しかも本文の内容にまったく関係ないアイキャッチ画像が添付されたブログ記事に印象が近い。
何せ私は、日中の作業でこのHome画面を目にする。そのときは後ろではなく前に、ログではなく、アイデアに目を向けたい。
一方、先ほどのEvernoteのノート群は、基本的に「Worklog」というノートブックに入っている。それを開くときは、まるで写真アルバムをめくるような心のモードになっている。だからこそ、写真の情報はありがたい。
コンテキスト・エラー
あるいは食事の写真というのが、コンテキスト・エラーを起こしている可能性もある。あのScrapboxのプロジェクトは、すべて仕事の情報が入っていて、家庭周りの情報は別に分けられている。でもって、食事は(私の中では)家庭周りに近い情報に位置づけられる。
だからたとえば、その日の仕事の進捗記録とか、Githubの草とか、何かしらそういった画像を添付すれば、食事の写真よりはうっとうしさが減ることは考えられる。
まあ、どういう手順でそうした画像を作成すればいいのかはわからないが、試してみても面白そうだ。
さいごに
最初に書いたように、特に結論めいた話はない。むしろ、一種の問題提起である。
私は別に「さようならEvernote」と言うつもりはない。Scrapboxを使い込むにせよ、Evernoteも引き続き使っていく。でもって、その二つのツールの差異に注目していきたいと感じる。どうであれ、両方ともすばらしいツールなのだ。10年以上前を考えてみれば。
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