Hi.
Scrapbox can be used in various ways, but this time I’d like to think about something like the depth of usage according to the function of Scrapbox.
Scrapboxはいろいろな使い方ができるけど、今回はScrapboxの機能に沿った使い方の深度みたいなものを考えてみたいと思うんだ。
(英文はGoogle翻訳による)
level 0 -No links-
まずは、欄外だ。
Scrapboxにおいて、リンクをまったく使わない使い方。これをレベル0としておこう。
この場合のリンクとは、プロジェクトの外のページへの一般的なリンクじゃなくて、同一プロジェクト内のリンク、僕の言い方をすればページリンクってことだね。
これを一切使わないなら、Scrapboxって、クラウドのメモ帳と変わらなくなる。もちろん、クラウドのメモ帳ってだけで異常に便利だから、それはそれでいいんだけど、それだったら別のツールでもいいよねって、ことになるから、レベル0としておいた。
ここから先が、「Scrapboxの使い方」ってことになる。
level 1 -hashTag-
たぶん、最初にScrapboxを触って、まっさきに思いつくのがこの使い方だと思う。
たとえば、こんなページを作るわけだ。
すると、下の方に「関連ページ」がずらりと並ぶ。
ワォ、こいつはスゲーっ、これなら超クールな「整理」ができるじゃん、てわけ。
でも、この使い方は、Scrapboxの序の口にすぎない。登山で言えば一合目ってとこかな。ここから先が面白くなってくる。
level 3 -Hierarchical link-
えっ、レベル2はどうしたって?
いいの、いいの。人間細かいことを気にしすぎると、前に進めなくなるよ。なんといっても、時計の針は止まっちゃくれないからね。
ともかくレベル3だ。
レベル1では、リンクを「ラベル」代わりに使っていた。でも、このレベルになると、複数の情報に構造を持ち込むためにリンクを使うようになる。
たとえば、こういうページだ。
一週間分のページで、それぞれ各日付へのページリンクがある。「週→日」が構造化されているってわけ。このうち、どれかの日付のページを開けば、その日の情報が記載されている。もちろん、その中にも別の情報へのページリンクがある。
で、たとえば、「メルマガ420号」みたいなページを開くと、これまたそこに含まれるであろう、別の原稿へのページリンクが含まれている。
当然それぞれのページには原稿本文が含まれている。
逆向きに辿ればこうだ。まず「原稿」という最小単位の情報があり、それを包括する「メルマガ」という情報──これはプロジェクトって言えるかな──があって、今度はそれが実行される「日付」があり、その日付が含まれる週がある。これがすべてページリンクによってつながっている。
この辺までくると、Scrapboxってツールがとんでもない野郎じゃないかって気づき始めるわけだ。でもまあ、焦るなよ。これは五合目くらいだ。本当に素晴らしい景色は、これよりもさらに先にある。
level 5 -rhizome link-
紙面の関係でレベル4は飛ばしたぞ。そして、いよいよレベル5だ。
レベル3は、ページはリンクでつながっていたが、そこにあったのは階層的構造の表現だった。一方的だし、上下関係があった。対等ですらなかった。
レベル5になると「上位」という概念すら消えてしまう。いや、実際には残っているのだが、別のものが強くなるので存在感は薄まってしまう。で、強まるものがなにかと言えば、関係性だ。関係性を記述するためにリンクが使われる。
たとえば、こうだ。
ページリンクは、記述にすっかり溶け込んでいる。そして、ここには上下関係がない。「PoICの4カード」というページに対して「PoIC」というページは別に上位でもないし、下位でもない。所属しているわけでもないし、所属させているわけでもない。単に、関係しているだけだ。横につながっているだけだ。
「PoICの4カード」は、オブジェクトとして独立している。その他のページも同じだ。固有の意味を持ち、僕たち何かを訴えかけている。そして、それらは蠢いている。メッセージをやりとりしているのだ。
このレベルになると、たとえばレベル1の以下のようなページも、
以下のように書き換えられる。
ぜんぜん違うね、こりゃ。
レベル1で「ラベル」として使われていた「倉下忠憲」というページリンクは、もはや記述の一部となっている。そして、別のページの記述に登場する「倉下忠憲」と呼応して、その二つ(あるいはそれ以上)を関連づける。結果的にその役割の一部は、レベル1と同等のものになるが、それ以上の関係性が表れることになる。
たとえば「ラベル」であれば、倉下忠憲が書いた本しか関連ページには出てこない。しかし、記述であれば、「[倉下忠憲]さんが推薦していた」という記述がある本とも接続する。つまりそれは、情報をカテゴライズ(排他的グルーピング)してないってことだ。関連性で引きつけている。だから、情報同士は既存のカテゴリーを超えて、さまざまにつながりはじめる。そりゃもうびっくりするくらいに。
「ネコ」という範疇が恣意的なものでしかないのと同じように、情報(あるいは思念)は、カテゴライズなんかを悠々と飛び越える。そして、偉大な発想はそうした飛躍の中に眠っている。たぶん、偉大じゃない発想も同じじゃないかな。なんといっても、アイデアは既存の要素の新しい組み合わせでしかないってわけだから。
で、こういう使い方が意識されると、おおむね次のような変化が起きる。
・ページが長かったりトピックが複数含まれていると気持ち悪くなる
・つながりそうな言葉が光り始める
・階層的に整理されていなくても気にならなくなる
こうなれば、もうすっかりScrapboxに脳が冒されていると言っていいだろうね。
さいごに
もちろん、レベル5であっても、レベル3やレベル1のページを作ることはある。そういうのは、別にどうでもいいことだ。どうせ気になったら、その段階で書き換えるんだから、「してはいけない」みたいな話を持ち込む必要はない。自分のツールの使い勝手は、自分で直していけばいい。というか、そうすべきなんだ。そうする過程にこそ、実は「発想」の源泉がある。
ともかく、重要なのはリンクの作り方であり、つまりはぺージの作り方であるということがわかってもらえたと思う。でもって、この二つが基本的には同じだってことが、Scrapboxの特徴だとも思う。
リンク作りは、ページ作りであり、それは概念の抽出や創出とイコールでもある。
そういうことが、難しい情報論の本を読まなくても、徐々にわかってくるようなところがある。それって結構すごいことだと思う。
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