3-叛逆の仕事術 4-僕らの生存戦略

目標を決めるときに心に留め置きたいこと

浮かない目標

以下のようなツイートをいただきました。

以下の記事で紹介しているリストですね。

年次レビューのトリガーリスト – R-style

さて、新年は目標設定の機運が高まる時期ですが、いくつか心に留めておきたいことを書いておきます。

時間は連続する

今年は去年の次の年です。当たり前ですね。

年が変わると「心機一転」という気持ちになりますが、実質的に、12月31日23:59:59の私と、1月1日00:00:00の私は、ほとんど同じ生き物です。ニューロンネットワークに大差などないでしょう。言い換えれば、今年は去年と連続しています。断絶していないのです。

だから、去年何を為したかを振り返るのは重要です。よほど大きな環境の変化がない限りは、去年できることと、今年できることに大差などないからです。それを無視して、「大きなビジョン」を描いたところで、達成できる見込みなどありません。それを繰り返していると、そもそも目標を設定することが嫌になり、なんだかよくわからないままに時間が流れていくことになります。

もちろん、主体的にそういう生き方を選択するのはありです。というか、目標というのは、自分の時間の使い方をある方向に向けていくための指針のようなものであって、それがあれば充実感や納得感が得られるからこそ立てるのであって、かならず立てなければいけないといったものではありません。自己啓発汚染されていると、目標のない人生は無価値だとか、立てた目標は絶対に達成しないという、いかにもブラック企業なノリになってきますが、そういうものではないのです。

たとえば、普通にゲームをするときと、自分なりの目標を立ててゲームをするときなら、後者の方がたぶん楽しめます。ようするに、そういう話であり、それだけの話でしかありません。

だから、飛躍しすぎた目標ではなく、過去から地続きの目標を立てるのが良いのです。

出来事は流れの中にある

しかも、です。

たとえば去年の何かの数字が100だったとしましょう。そのとき、「じゃあ、来年は105だな」と安易に決定することはできません。たしかに、去年の数字を踏まえた目標ではありますが、視野が非常に短期的です。

仮にその数字が、200→150→100と推移していればどうでしょうか。そのままいけば、50になりそうな予感がプンプンします。そこで105の設定はあまりにハードルが高いのではないでしょうか。それを「なせばなる」的に精神論で解決しようとすれば、無理が肥大化するでしょう。せいぜい50まで落ち込まないようにする、くらいが良さそうです。

どうしても、「目標を設定しよう!」という動機付けを与えるコンテンツは、グレイトフルな人生を送ることを第一義に置いている傾向が強いので、ほとんどモブといって差し支えない脇役人生を、それでも少しは充実させよう、という方向には向きにくいものです。200→150→100となっているものを、懸命な頑張りで500に戻す。いかにも、島耕作であり、サラリーマン金太郎です。

でも、目標って、そういうもののためだけに設定するのではありません。「今年一年は、もう少し丁寧に本を読もう」とか、そういうのでも立派に目標でしょうし、それが人生に与える恩恵は──恩恵といって差し支えないと思います──少なくありません。

さいごに

目標って、現実から目を背けるために設定するのではありません。むしろ、まじまじと現実を直視した上で、立てるものです。

現実から乖離した目標を立てるのは、高揚感がありますが、浮いたものが落ちたら衝撃が生まれます。それって結構痛いんです。

もちろん、それをやりたいのなら、それをやればいいでしょう。島耕作やサラリーマン金太郎を目指すことだって、一つの選択です。

でも、それとは違う、自己啓発成分が適度に漂白された目標との付き合い方もあるはずです。

まったく目標を持たないのでもなく、ガチガチの目標に縛られるのでもない、そんな付き合い方が。

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