Scrapboxの用法

いつも「その他」が溢れかえってしまうあなたにはScrapbox

以下のPodcastを聴きました。

整理が追いつかずに、「その他」が一杯になってしまう状況ってよくありますよね。そういうときって、自分の怠惰さを呪いたくなるのですが、案外それが当たり前の状態なのではないか、というのが最近の発見です。

で、そうやって「その他」が溢れかえってしまうなら、Scrapboxが良さげです。

整理できる人/できない人

階層整理型WiKiはスケールしない – 橋本商会

情報整理ツールって、だいたい最初はうまくいくんです。完璧に機能して、おお、これなら、という気持ちになるんです。

でも、時間が経つと、妙に整理できなくなって、そのまま放置されたり、「その他」が肥大化してしまいます。

一方で、テレビとかネットとかで有名な人って、ものすごく完璧に整理していて、「あんな風になりたい」という気持ちから「あんな風にならなければ」というやや強迫観念めいたものがうまれてきます。

たしかに両者を比べれば、後者の方が「本物」らしいですし、使いこなしている感じもします。

でも、そういう整理ができる人って、実は限られているのではないでしょうか。

・極めて神経質である
・ありあまるほど暇である
・整理するのが趣味の一環
・扱う情報が極めて少なく静的

他にもいろいろ理由はあるかと思いますが、結構限定的です。そうじゃない人は、そうじゃないやり方が良いでしょう。

時間が経つと情報が増える

情報整理ツールを使っていると、次の二つのことが起こります。

・扱う情報が増える
・それに伴って整理のルールが増える

まず、扱う情報の増加です。これは主に、種類面の話です。

情報整理ツールの構造(フォルダとかノートブックとかですね)を作ったときに、想定し忘れていた情報というのがあって、それが入ってくるようになるわけです。あるいは、単に自分の役割が変わって(たとえば、チームリーダーになったり、子供の親になったりして)、新しい種類の情報が入ってくるようになったりもします。人が生きているのですから、そうした変化は当然ですね。

で、そうしたときに、もともとの整理の構造ではやっていけなくなります。で、仮にそのままやっていこうとすると「その他」が肥大化します。だって、行き場がないわけですから、そこに置いておくしかないでしょう。

あるいは、きちんと整理するならば、新しい整理のためのルール(これはここに保存して、あれはあこに保存する)が増えることになります。で、そういうルールがどんどんと増えていったらどうなるでしょうか? もちろん、覚えきれません。あと、「これってAにもあたるし、Bにもあたるな、どうしよう」みたいな問題も発生します(これを野口悠紀推さんはコウモリ問題と名付けました)。ルールが増えるほど、そのルール全体の整合性をキープするのが難しくなります。

むしろ、このような状況で一貫した整理の構造がキープされているとしたら、それはもう奇跡みたいなものでしょう。言い換えれば、破綻して当然、ということです。

ただ、先ほども書きましたが「扱う情報が極めて少なく静的」であるならば、構造を維持することは可能です。変化が少なかったり、あるいは意図的に変化を抑制して保存する情報の種類を増やさないように努めるのであれば、なんとかやっていけるでしょう。

が、そうでないならば、最初に作った構造のままずっと使い続けるのは想像以上の難しさがあります。

構造を作らずに情報に辿り着く

だったら、最初から構造なんて作らなければいいじゃん、というのがScrapboxです。

実に天才的発想ですが、天才的すぎて、たぶん受け入れられないでしょう。だって、構造を作って整理しなければ、情報を見つけられないじゃん、と思うのが常識的な発想(つまり、これまでの情報整理ツールを使ってきた経験から生まれる発想)でしょう。

しかしながら、現代の僕たちは、どんな構造になっているのか知らない情報たちを、Google検索のもとで物の見事に利用しているではありませんか。そうなんです。検索は構造を超えるんです。それを念頭におけば、個人の情報整理においても同じことができるはずでしょう。

たとえば、この記事の冒頭でPodcastのリンクを紹介しましたが、このリンクを見つけるために僕がScrapboxで取ったアクションは、上部の検索ボックスに「pod」と入れて、目的のページを見つけ出すことだけでした。

でもって、これが秒なのです。検索結果が表示されるのを長々待つ必要はありません。podと入力、↓カーソルを二回押す、リターンが、非常にテンポ良く行えます。なんなら検索しているような感覚すらありません。IMEで変換候補を探しているのと同じような気分です(実際、このツールではそれはほとんど等価です)。

しかも、です。ご覧頂いたらわかりますが、私が探そうとしていたのは、「最近見つけたpodcast」というページであり、私が入力したのは「pod」です。そうなんです。あたまの方から完全に一致していなくても大丈夫なのです。

さらに、です。僕がうっかりミスで、podcastのスペルを間違えてしまっていても(一文字くらいなら)、目的のページが出てきます。

人間との会話ほどではないせよ、ここにはフレキシブルさがあります。人間のダメさ加減を受け入れてくれる柔軟性があります。

これが使っていて、非常に楽なのです。少なくとも、「あんな風にならなければ」というような強迫観念めいたものは生まれてきません。気楽に使い続けていけます。

さいごに

もちろんScrapboxだってツールなので、ただ保存すればOKというわけにはいきません。

見つけられるようなタイトルをつけることと、本文中にリンクを入れていくことは、手動で行う必要があります。でも、まったくの自動で、自分が求める情報を適切に見つけ出せる環境を作るのはほとんど不可能なわけで、何かしらの手間はどこかで必要です。

で、その手間が、保存している情報の量や種類の多さに依存せず、常に一定量にキープされている、というのがScrapboxの良さです。

だから、いつも「その他」が溢れかえっているならば、一度Scrapboxに放り込んでみるのが良いでしょう。そのときは、できるだけ「Evernoteのように整理しなければ」という思いと距離を取っていただければ幸いです。

▼Scrapbox関連記事:

Scrapboxの使い方 – R-style

▼こんな一冊も:

Scrapbox情報整理術
Scrapbox情報整理術

posted with amazlet at 19.01.24
シーアンドアール研究所 (2018-08-16)
売り上げランキング: 23,546

2件のコメント

  1. 全文検索をする場合には手早くて便利だと思います。
    僕は、ページの候補から見つけることが多いので、検索ボックス経由で行きたいかな、と。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です