「タスク」の研究

私のタスク管理のやり方 下処理編 #やるおわ

ツール編に続いて、下処理編です。

GmailやEvernoteに入った情報は、加工肉工場のように一定の処理を施されます。といっても、大げさなものではありません。GTDのワークフローに近しい何かです。

簡単に言えば、「これは何か?」という自問に答えます。

at Gmail

Gmailに入ってきたものの処理はかなり簡単です。

そこで発生するものはほぼ「仕事」であり、そのメールに打ち合わせなどのスケジュール(私の一存では開始時刻を動かせない「やること」)が含まれているならそれをGoogleカレンダーに入力し、新規のタスクが発生したら既存のプロジェクトに追加し、新しいプロジェクトのオファーがあったら新規のプロジェクトを作成する。基本的にはこれだけです。

当たり前ですが、メール本文に「これがスケジュールです」「これがタスクです」と明記されているわけではありません。自分で情報を読み取って、組み上げる必要があります。その作業が、ようするに「これは何か?」という問いで促されるものです。

at Evernote

Evernoteに入ってくる情報にも同様の手順をとるのですが、情報の扱い方はGmailよりも多彩になります。言い換えれば、私の「気になること」は、スケジュール・タスク・プロジェクト以外にも及びます。

・「この話題はR-styleで書こう」
・「この話題はR-styleで書こうかな」
・「この話題はR-styleかメルマガで書けるかも」
・「こういうアプリあったらいいかも」
・「こういうアプリ作ろうかな」
・「こういうアプリを作る!」
・「そのアプリって、こんな機能があったらいいよね」
・「そのアプリって、こういう宣伝の仕方がありそう」
・「突然、ショートショートのアイデアを思いついた」
・「チャレダンLV.10のパーティー編成を考える」
・「いつかかーそるでアウトライナーについて書きたいな」
・「メルマガのはじめにをScrapboxに入れておく?」
・「少し無理をすることが当たり前になると無限に拡大し始める」
・「承認欲求ダイエット」
・「ツイートするよりも本を読もう」
・「いよいよクレジットカードの移行を進めないと」

後半から面倒になって、実際のメモをそのまま載せちゃってますが、とりあえずこういう多彩なメモたちがEvernoteには入ってくるわけです。で、それぞれについて「これは何か?」と自問します。言い換えれば、以下の二点について検討します。

・その情報は何であり
・自分はその情報をどう扱いたいのか

これを考えないで、雑にリストに放り込んでいくと、やがてそのリストは破綻します。「混ぜるな危険」の原則です。

「この話題はR-styleで書こう」と「この話題はR-styleで書こうかな」という気持ちは厳密には違うものですが、一応これはR-styleのネタ帳に放り込んでおいても機能はするでしょう。ただし、気持ちの強度に違いがあるという点は重要です。あまりに強度が弱いものが混ざっていると、そのリストを見て、記事を書こうという気持ちがどんどんと弱まってしまいます(というよりも、強まりにくくなってしまいます)。

同様に、「この話題はR-styleかメルマガで書けるかも」というあやふやなものが混ざり込んでいるのも危険です。これは、捉え方によってはある種のコウモリ問題であり、デジタルであれば両方入れておけばOKのように感じられますが、実際は「R-styleという媒体で書く」という気持ちがあまり高まっていないから、メルマガでも書けるような気がしているという「曖昧さによる可能性の拡大」が働いている可能性がある点が問題なのです。そうした項目をリストに入れてしまうのは、書くという気持ちの強度が小さいものをリストに入れるのと同じ状況を生み出しかねません。

これらの項目は、ぱっと見るとほとんど違いはないでしょう。しかし、よくよく考えてみれば「自分はその情報をどう扱いたいのか」において違いがあります。そして、違いがあるならば、扱いをわけるのが賢明です。だから、「これは何か?」を一度じっくり考えるわけです。その上で、必要なリストを作っていきます。

アイデアの扱い方

さらに厄介なのが以下の三つです。

・「こういうアプリあったらいいかも」
・「こういうアプリ作ろうかな」
・「こういうアプリを作る!」

「こういうアプリあったらいいかも」は、概ねアイデアと言っていいでしょう。「こういうアプリ作ろうかな」は、アイデアではありますが、それはアプリのアイデアあり、また自分がコミットするプロジェクト先駆体としてのアイデアでもあります。さらに、「こういうアプリを作る!」となると、プロジェクトの宣言の中に、アプリのアイデアが内方されていることになります。

今はわかりやすく後半の文章を付け加えていますが、実際「気になること」としてEvernoteに入ってくる情報は、「こういうアプリ」という書き込みだけのことが結構あります。で、その文面だけではそれが何なのかはわかりません。自分でそれについて考えてみることが必要になるわけです。

また「こういうアプリを作る!」であっても、それを今すぐに着手するプロジェクトにするのか、いったん保留にしておくのか、それとも「いつかやること」として長い保留の眠りにつかせるのかも判断しなければなりません。

で、こういう判断を経ないと「プロジェクトリスト」か「いつかやることリスト」が、出勤時間帯の山の手線みたいになるわけです。

プロジェクトの内外

・「そのアプリって、こんな機能があったらいいよね」
・「そのアプリって、こういう宣伝の仕方がありそう」

この二つは、プロジェクトに関するアイデアですが、プロジェクトを実行していく中で必要になってくるものと、プロジェクトを実行し終えた後に(あるいはこのプロジェクトとは別のプロジェクトで)必要になってくるもの、という違いがあります。アウトライナーで言えば、子要素か兄弟要素かの違いですね。

これらの扱いも、どう変えるのかを考える必要があります。

その他1

・「突然、ショートショートのアイデアを思いついた」
・「チャレダンLV.10のパーティー編成を考える」
・「いつかかーそるでアウトライナーについて書きたいな」

本当に、困るんです。どこに書くあてもないのに、突然小説のアイデアが閃きます。既存のどんなプロジェクトにも紐付けられないアイデア。これはもう、「そういうものを入れて置く場所」に入れて置くしかありません。

あと、業務とはまったく関係ないけれども、

・情報を調べて整理し
・要素について検討し
・実行する

という手順を要する行為もあります(だいたいはゲームです)。これを仕事のプロジェクトと並べる方法もありますし、別にする方法もあります。どちらの方が自分にとってしっくりくるかを確かめてみたいことにはどちらが良いのかはわかりません。私はこれらは別の場所で管理しています。

加えて、「現時点では実行できないが、将来のどこかで実行できる可能性があり、しかし、その日付を確定させることはまだできない」という思いつきもあります。タスクでもスケジュールでもない。「いつかやりたいこと」ほど遠くはないが、かといって毎週レビューしたいほど固まってもいない。そういう情報を、どう扱うのかが良いのかも判断が要ります。

検討課題

ややこしいのが、「メルマガのはじめにをScrapboxに入れておく?」というような思いつきです。

毎週配信しているメルマガの冒頭にいくつか細かい文章を掲載しているのですが、それを一つひとつ切り分けてScrapboxに登録しておけば、面白いのではないか? と思いついたのですが、これは疑問符が付いているので、具体的な行動ではありません。やるかやらないかは、私の中ではまだ決まっていません。

せいぜい「メルマガのはじめにをScrapboxに入れておくかどうかについて考える」がタスクでしょうが、それは既存のプロジェクトのどこにも所属しません。新しく「メルマガ運営」というプロジェクトを立てたら、居場所が生まれますが、そうやって場当たり的に増やし続けてくと混乱が生じるのは、これまでの経験からわかっています。

こういう情報は、決して忘れたくはないけれども、ずっとそれについて考えていたいわけではなく、たまに思い出して、それについて考えることをしたい、というツンデレ級に扱いにくい情報なので、あまり雑にリストに放り込まないのが吉です。

今のところは、「[メルマガ]のはじめにを[Scrapbox]に入れておく[?]」のような形で、Scrapboxに放り込むことを、一応の解としています。

その他2

・「少し無理をすることが当たり前になると無限に拡大し始める」
・「承認欲求ダイエット」
・「ツイートするよりも本を読もう」
・「いよいよクレジットカードの移行を進めないと」

まず上の二つは、私が「アイデアノート」と呼んでいる類のもので、それらは発想工房に入力しています。これはアイデア管理であり、タスク管理ではなく知的生産の技術なのですが、私の頭の「気になること」は、思いつく時点で「これはタスクに関することだな」とか「アイデアに関することだな」と仕分けられているわけではありません。だから、「気になること」の処理には、この二つの分野の話が必ず混ざってくるのです。

さらに下の二つは、上が「指針」、下が「プロジェクト予備軍」と呼びうるもので、それらは実行することではなく、「折に触れて目に入れる」ことが必要になってくる情報です。これらも、それぞれに管理方法を持ちたいところです。

さいごに

というように、私が「思いつく」情報は、結構さまざまにあり、しかもそれをどう扱いたいのかも違っています。その辺の考えずに、一緒くたにまとめてしまうと、う〜ん、無理、ということになってしまうわけですね。

で、結局私はいろいろなリストやらなんやらを作っているわけですが、そのリストがすんばらしいのではなく、情報に対して「自分はそれをどう扱いたいのか?」を常に考え続けていることがある種のシステムを機能させるためには重要です。むしろ、どれだけ素晴らしいシステムが用意されていても、その問いに対する答えが曖昧であれば、そのシステムはなかなか機能しないでしょう。

でもって、「どう扱いたいのか?」を考えるためには、「どのように扱えるのか(扱いうるのか)?」を知っておくことは役立ちます。

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