前回に引き続いて今回もEvernoteについて。前回はEvernoteをどう捉えるか、をまとめたが、今回は「機能」に注目する。
1:Evernoteとは何なのか?
2:Evernoteの機能、プラスαの機能 →イマココ
3:知的生産におけるメモの重要性
4:ノートとタグについて
5:現状の私の運用方法について
6:まとめ
一口に機能といってもEvernoteの機能はかなり幅広い。別のサービスやアプリとの連携などのハックも多様である。しかもそれは今後加速度的に開発されていくだろうから、その全てを網羅することは不可能に近い。
あくまで、知っておけば便利という基準での「機能」を見ていくことにする。
引用からの構成が多めなのでEvernoteファンの方はすでにご存じのものが多いであろう事は始めにお断りしておく。
PCクライアントの機能の差
Windowsそして、Mac用それぞれのクライアントが用意されている。両方使ったことがある人ならば知っているだろうが、両クライアントはやや違ったアプリケーションになっている。
※クライアントソフトの使い方に関しては今回はスルーする。英語が分からない、というならともかくメーラーなどのソフトを使ったことがあれば簡単な操作に関して悩むことはあまりないだろう。
両方を使っての実感は”Mac版の優遇”である。しかしWindows版では機能的に不十分、というわけではない。普通に使っている分には問題はない。Windows版は速度的に遅い、という話を聞くが私はあまり実感したことはない。
※私は複数のアプリケーションをなるべく多重起動させないように心がけているので、全ての人にとって重くないかどうかまでは判断しかねる。あるいはノートの数が増えてくると重くなるのかも知れない。そもそも遅い、早いの感じ方は個人差がかなりある。
以下で、はっきりと分かる差を見ていく。(Windows版はversion3.1 Mac版はversion1.5.2 かつNot プレミアム会員)

1.ビューの選択の有無
写真を見てもらえば分かると思うが、Mac版は3つのビュースタイルを選択できる。Windows版だと一種固定である。
※Windows版は上部のノートリストを消して2コラム式にすることはできる。個人的にこのビュースタイルのメリットがあまりよくわからない。
Mac版の「情報カード風ビュー」は縮尺の度合いを変更することができ、ズームアップしてノートに書いてある文章を直接読める程度まで大きくすることもできる。その分一面に表示されるノートの量は減る。これは結構面白い使い方ができるのだが、それはまた「5:現状の私の運用方法について」で余裕があれば書きたいと思う。
2.フォントサイズの変更
Mac版だとリストやノートなどのフォントおよびフォントサイズを変更することができる。
しかし、Windows版ではフォントの変更のみ可能だ。私が目が悪いので、出来れば大きいフォントでリストを見たいのだがWindows版ではそれができない。
3.ノートへの入力
Mac版ではノートごとに文字スタイル(B/I/U)やフォント、カラーなどの変更ボタンが付いているが、Windows版だとノートをセパレートしないとそのボタンが出てこない。
4.ノートブックの切り替え
Mac版では左上にノートブックをセレクトできるボタンが付いているが、Windows版だとそれが無い。ノートブックの数が少ないならばまったく気にならないが、数が多いと若干気になる。
まとめると
普通に使う分には不便を感じるほどではないが、ややMacの方が機能が多い、ということは記憶にとどめておいた方が良いだろう。
一応結論としては、EvernoteクライアントはMacに軍配、ということになる。
iPhoneアプリの入力機能
EvernoteのiPhoneアプリはとても優秀である。
※他のスマートフォンを持っていないので、iPhone以外のアプリと比較することはできないが、類推すればそれらもおそらく優秀なものであろう。
今回はiPhoneアプリの機能の「入力」についてのみ紹介する。
Evernoteのアプリを起動すると下の画面になる。
迷いようがないくらいシンプルな作りだ。
上から「テキストメモ」「写真メモ」「iPhone内の写真からメモ」「ボイスメモ」
という順番で並んでいる。
テキストメモを選択すれば「タイトル」、「ノートブック」(選択式)、「タグ」(入力or選択式)、「本文」を入力することができる。
ノートブックはデフォルトノートブックに選択されたものが初めから選ばれている。もちろん別のノートに選択することもできる。
※デフォルトノートブックについては後述あり
「写真メモ」を押せばカメラの画面になり、シャッターを押して”USE”ボタンを押せばその写真がノートになる。
「カメラロール」では、iPhoneの写真画像が一覧され、選択したい写真を押せばそれだけでノートが作成される。
「ボイスメモ」を押すとカウントダウンが始まり、3、2、1のあと録音が始まる。SAVEを押せばそれがノートとして作成される。
誰でも一度触れればすぐ使える設計になっている。簡単かつ直感的に使えることで、メモを取るという行為の心理的ハードルがかなり低くなっていることは間違いない。これ単体でみても、かなり優秀なアプリだと思う。
今回は入力機能についてだけを見たが、検索についてもある程度のタグ付けなどができていればかなり機能してくれる。
以下の記事を参考されたい。
Lifehacking.jp:一瞬で探し物を見つけられる Evernote の「多」軸検索を iPhone で作る
デフォルトノートブックとは?
直接記入以外のメモの投稿や、ウェブクリッピング、iPhoneでの初期設定に使われるノートブック。
ちなみにWindows版ではノートブックの右クリックからのメニュー(以下同様の操作で出すものをコンテキストメニューと呼ぶ)「properties」から設定でき、マックではノートブックのコンテキストメニューまたは上部メニュー→Evernote→Preferences→Clippingからも選択できる。この部分でもMacの方が若干機能が上である。
直接以外の投稿機能について
PCを使っているときに、Evernoteのアプリケーションから直接入力せずにく、ノートを追加する方法はいくつかある。
その中でも抑えておきたい方法を紹介しておく。これだけあれば十分だと個人的には思う。
ホットキー
他のアプリケーションを使っているときに、メモを追加したくなった場合、いちいちクリップボードへコピーして、Evernoteに移動して・・・といった作業を行うことなく、一発でノートを作る方法。
ホットキーについては以下の記事をあすなろBLOG
Evernoteに素早くメモを追加するための3つのカスタマイズ(for Win)
これを覚えておくだけでかなりEvernoteへのメモが増える。
上の記事ではFor Winとなっているが、Mac版でも同様の事が可能。対応のホットキーについてはメニューの「Evernote」→「Preferences」→「Shortcuts」で確認・変更できる。
そしてここでも若干WindowsとMac版で挙動が違う。ホットキーで作ったノートがWindows版の場合は、アクティブなノートブックに、Mac版だとデフォルトノートブックに入れられる。ノートの移動はさほど面倒な作業ではないが、両方のバージョンを使っていると時々ノートを見失って混乱する。
メールでの投稿
Evernoteのアカウントを取るとメール投稿の用のアドレスがもらえる。そのアドレス向けにメールを送るとノートが追加される。
メールのタイトルがノートのタイトルに、本文がノートの本文になる。
メールアカウントの確認は、クライアントアプリからは不可能で、Evernoteのサイトにアクセスし、ログイン後、上部メニューのsettingからのみ確認できる。
“Emailing to Evernote”という項目の”Email your notes to:”の次に表示されているアドレスが投稿用アドレスである。
iPhoneを持っていない、という人は携帯からこのアドレスにメールを送るのが一番手っ取り早い方法である。
Twitterでの投稿
Twitterでのつぶやき(@myENをつけたもの)がそのままEvernoteに投稿される。
Evernote公式ブログの記事はこちら
Evernote + Twitter = Instant Memories
詳しいセッティング方法はつきつき日記Fさんのこちらの記事を参照のこと。
Twitter→Evernote連係
何かをつぶやいていると、はっとノートに加えたい事を発想するのはよくあること。
Twitterヘビーユーザーならば抑えておきたい。
※私は実行していないが、Twitterの投稿を全てEvernoteに送るという方法もある。
FireFoxアドオン
「Evernote Web Clipper」という名前のアドオン。Evernoteボタンが追加され、これをぽちっと押すとページがまるまるノートとして保存される。またテキストなどをセレクトしてコンテキストメニューを出すと「Add to Evernote」が追加されているので、それを選択するとセレクトした部分が保存される。
ページタイトルがノートタイトルになり、元記事のURLも保存されるので非常に便利。
アドオンはこちらから
Evernote Web Clipper 3.0.0.57015
まとめ
Evernoteの「機能」についてはかなりの広がりがある。簡単な操作説明からマニアックなハック技まで挙げ出せばきりがないだろう。
それらを全てフォローしていくのは、時間的にも労力的にも無理なので、今回はある程度必要なプラスα機能や一種のOSだけしか使っていない人向けの情報などをピックアップした。
※FirendFeedにグループを作ったので、ここに機能に関しての知識が集まっていけばよいな、と考えている。
FirendFeed JP:Evernote user
次回はEvernoteから少し離れて知的生産におけるメモについて考えたい。
Win版クライアントですが、今β版が公開されている3.5だと、
だいたいMac版に追いついた感じのデザインになってますねー。
まだちょいと動作が不安定だったりもしますが、
それなりに使えてますので参考までにー。
>Yoshikazuさん
情報ありがとございます!β版まではチェック入れてなかったので知りませんでした・・・。
こんど試してみます。
私も使い始めて、一ヶ月くらいになります。大分慣れてきました。
まさにネットの情報メモ、メールも転送できたりして、いいですよね。
>くまさん
Evernoteはやろうと思えば、本当になんでも集められるノートなので、使い込むとかなり便利になってくると思います。