Evernoteでバレットジャーナルができるなら、Scrapboxだってできるだろう。
【書評】『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』(ライダー・キャロル) – R-style
上の本を参考にちょっとセットアップしてみよう。
基本セット
「インデックス」
「フューチャーログ」
「マンスリーログ」
「デイリーログ」
まずデイリーログは、デイリータスクリスト用のページが流用できる。
でもって、これらのページへのリンクをまとめたページを「マンスリーログ」とする。
さらに、それらのページへのリンクをまとめた「フューチャーログ」を作る。
非常に簡単だ。残すは「インデックス」である。
インデックス
バレットジャーナルの「インデックス」はデイリーログ以外へのページ参照を集めたページだ。幸いScrapboxにはページをPin留めする機能があるので、それを使えば「インデックス」を冒頭に置いておける。
で、この「インデックス」はいくつかの作り方があると思う。たとえば、私は以下のようになっている。
- 進行中の企画案
- 気になっているコンテキストタグ
- 各種コレクションページ
- 今育てている企画案
で、こういう区分けを作ってもいいし、作らずにただ一列に並べてもいい。その辺は好みの領域だ。
そうした話よりもはるかに大切なのは、──Evernoteの回でも確認したが──「自分にとってホットなページへのリンクだけを記載しておく」というものだ。真のインデックスを目指す、つまり「全ページへのリンク」をここには貼り付けても仕方がない。
あくまで、現在の自分がアクセスしたいと思える情報だけに限定しておく(※)のが、バレットジャーナル的運用では重要だろう。
※これを「自分の興味のインデックス」あるいは省略して「自分のインデックス」と呼ぶことにしよう。
Evernoteとの違い
というわけで、だいたいEvernoteと同じように運用できるわけだが、いくつか違いみたいなものもある。それも確認しておこう。
クイックな入力
バレットジャーナルでは、「短文、バレット」が記入の鍵を握っているが、この点に関してはScrapboxが極めて優れている。というか、そこにある哲学は通底していると言ってもいい。
Scrapboxでは、スペース一つで箇条書きに入れる。行の移動も自由自在だ。むしろ、そのような移動に合わせて入力するようになる。つまり、短文志向なのだ。
さすがに手書きのようにバレットの種類に意味性を持たせるのは難しいが、その辺は絵文字やアイコン記法などが代替してくれるだろう。
リンクの動作
Evernoteの場合は、ノートリンクは存在するページでないと作成できない。よって、「マンスリーログ」に一ヶ月分のノートリンクを貼り付けたければ、先にそれらのページを作っておく必要がある。
Scrapboxの場合は、存在しないページに対して先回りしてリンクが作れる。一年分のデイリーログページを先に作る必要はなく、ただリンクだけを作っておけばいいし、そのリンクからページ作成の動作に入れる。
一方でEvernoteは、複数のノートへのリンクを一気に取得できる。操作は簡単で、複数のノートを選択した状態で「ノートリンクをコピー」を実行するだけだ。Scrapboxでは、同じような動作はできない。
その代わり、ScrapboxはページのIDによるリンクではなく、ページタイトルだけでリンクが作れる。よって、ごくごく簡単なアルゴリズムを使えば、一ヶ月分のページリンクを作ることは非常に容易い。
たとえば、以下のページで解説されているように、Excelなどの表計算ソフトを使って一ヶ月分(あるいは一年分)の日付の文字列を得ることができる。
04718-170328 Scrapbox で「周年日記」の悦楽 – shiology.org🌸
あるいは、年の表記が不要なら、以下のページからまるまるコピペしてもいい。
ページのIDによるリンクではないので、他のプロジェクトにあるリンクであっても、ページタイトルさえ合っていれば、自分のプロジェクトでもごく普通にリンクとして使える。日付のような、多くの人が共通のタイトルをつけるページの場合は使い回しは容易い。
逆に、企画名・プロジェクト名のページを一気にインデックスに登録する場合は、Scrapboxではいちいち入力していく必要がある。が、ブラケットの中ではタイトルの候補が表示されるので、そんなに面倒なものではない。私のように、特定のタイプを持つページには絵文字を放り込んでおくようにしておくと、なおさら楽である。
さいごに
以上のように、ScrapboxでもEvernoteと似たような運用が可能である。。というより、単位コンテンツへのリンクが作れるデジタルノートツールなら、ほぼ同様のことができるだろう。
ただし、ラピッドロギングの精神に一番近しいのはScrapboxであろうし、また、ページ同士に関連性を持たせやすいという点でもScrapboxにやや軍配が上がりそうだ。
とは言え、Evernoteはテーブル(表組み)がなかなか高機能である。色をつけたり、セルを結合したりといったこともできる。バレットジャーナルそのものは、紙ツールへの入力が念頭におかれていて、表組み的なものも結構使われているので、そのレイアウトをそのまま再現したいならEvernoteも良い選択だろう。
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