3-叛逆の仕事術 「タスク」の研究

失敗のパターンを見つける

『「やること地獄」を終わらせるタスク管理「超」入門』では、「よくある失敗」をいくつかのパターンとして提示しました。三日無双とか、やる気の谷とかですね。

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で、こうしたパターンは多くの人に見受けられるからパターンなのですが、もちろんあなたがそれにピタリと当てはまらないこともあります。が、「考え方」はいつだって応用できます。

自分の行動から、失敗のパターンを見つけるのです。

最初は盛り上がっているけど、すぐ忘れてしまうな〜とか、熱心に情報収集するけど結局行動に移せないな〜とか、計画を立てるもののうまくいかず最後で大帳尻あわせが発生するな〜とか、なんだって構いません。とにかく、自分の傾向を知るのです。

で、傾向がわかれば、対策を立てていけます。改善への道のりです。

もちろん、そうしたことは、記憶に頼っていてはいけません。記憶は自由気ままな存在であり、そのときの気分に強く左右されます。自分のことをダメ人間だと強く感じているときは、あらゆる体験がダメ人間を肯定するかのように再構成されます。こういうのは、何かを強めることはあっても、何かを変える助けにはなりません。

だから、作業記録やらログやらを残していくのです。というよりも、作業記録やログはそういうときにも役立ちます。

でもって、このことは、以前書いたように「私は怠惰な人間です」というような大雑把な物の見方から遠ざかることでもあります。自分の性質ではなく、行動の傾向(パターン)を見極めること。そのコードを読み解いていくこと。

プログラマーであれば、自分が書いたコードがエラーを吐くのには慣れています。そうしたときは、書かれたコードを読み返し、データの流れを追いかけ、処理をイメージしてた上で、何がおかしいのか、どこを変えれば結果が変わるのかを少しずつ試していきます。目指したい出力と、現状との差異を縮めていきます。それと同じことです。

さらに言えば、自分を大雑把に捉えないことに加えて、理想を基準に置いて現状の自分を否定しないことも大切です。失敗の傾向がわかったとして、「なんで自分はこんな人間なんだ」と嘆いていても、変化はありません。それは、エラーを吐くコードを書いたプログラマが「なんで自分はこんなコードを書いたんだ」と嘆いていても、変化がないことと同じです。今そこにあるコードがすべてであり、それをなんとかして少しずつ書き換えていくことだけができることです。

もちろん、それは面倒なことですし、野暮ったいことかもしれません。でも、そうしたものをショートカットしたいという気持ちの隙間に、悪い側面を持つ自己啓発的なものが入り込んできます(あるいは自己啓発の仮面をかぶった間者が入り込んできます)。その先に待っているのは、金銭的な大支出かもしれませんし、没個性への道なのかもしれませんが、ともかくあまり歓迎できるものではありません。その点は、注意したいところです。

大切なのは、自分の行動や生活に注意を払うことです。「自分」にではありません。自分を取り巻くものに注意を払うのです。その結果、遠回りではありますが、自分について考えることにもなるでしょう。

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