「タスク」の研究

いろとりどりのタスク管理

振り返ってみると、ここ最近のうちあわせCastはタスク管理話が多かったようです。

第七回:Tak.さんとタスク管理とアウトライナー
第八回:Tak.さんとScrapboxでのタスク管理について
第九回:たけさんとタスク管理(タスクシュート)について
第十回 :マロ。さんとタスク・レスト管理について

別に狙ったわけではありませんが、どこかで話題になったら、それに連鎖反応する形で「自分の話」が出やすくなる、ということはあるのかもしれません。前回書いた話にも通じることです。

さて、こうして並べてみてつくづく思うのは、「やっぱりタスク管理は人それぞれなのだな」という当たり前の結論です。

以前の記事でも書きましたが、唯一絶対の方法があるわけではなく、そのときの自分に合う方法があるだけ。他の99人が「これが役立つ」と言っていても、自分に合うとは限らない。

非常に当たり前の話ですが、ついついこういう話題を探っていると見失いがちになってしまうことでもあります。なぜかと言えば、「方法」ばかりに目を奪われて、「自分」や「環境」を見失ってしまうからでしょう。そのような状態では、アンカーを失った船のように、当てもなく彷徨い続けることになります。

また、それと関係する話ですが、似たような方法を使っていても、実装の形や細部はかなり異なるという事実もわかります。多くは「一日のリスト」を作ることを主眼としていながら、その実かなり違うスタイルになっている。いや、スタイルにしている。

そこにあるのは、カスタマイズ精神です。

他の人の方法を参考にはするものの、自分の目的に合わせてやり方を変更する。プログラミングでは当たり前のことですが、ノウハウだとついついそのままを守ろうとしてしまいがちです。でもって、それはやっぱり「自分の目的」が曖昧だからでしょう。それを通して、何を実現したいのか。そこにピントが合っていなければ、カスタマイズなどしようもありません。そうなると、そのままのやり方を真似し続ける、ということになります。

もちろん、「自分の目的」というものが事前にはっきり確定している、というわけではなく、むしろある方法をやる中で生まれる違和感によって気づく、というのが本当のところでしょう。「あっ、この情報は自分には必要ないな」「むしろ、自分はこの情報をもっと掘り下げたい」、のような感覚があるとき、そこにカスタマイズの萌芽が生まれます。大切なのは、おそらくそこでしょう。

つまり「この方法をやっていれば絶対にうまくいく」と信じてその通りにやるのではなく、「この方法にはなにかうまくいく要素が含まれているかもしれないから、とりあえずは言われた通りにやってみる」という精神。そして、その「とりあえず」の中に、自分と環境のフィードバックを挟み込み、少しずつカスタマイズしていく。

『「やること地獄」を終わらせるタスク管理「超」入門』で書いた「デルタ状の実践」も、ようするにそういうスタイルだと言えるでしょう。

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方法に合わせすぎるのではなく、むしろ自分に方法を合わせていく。

それを続けていくと、いつしか自分なりのタスク管理の花が咲きます。人が個々に異なっていることを考えれば、その花の色もまたさまざまになるでしょう。あるいは、タスク管理の多様さの中にこそ、個々人の差異を読み取れるのかもしれません。

とりあえず、これについては次回も引き続き考えてみましょう。

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