「タスク」の研究

GTDのプロジェクトとプロジェクト管理

GTDのナチュラルプランニングがプロジェクトの管理? – 玄武がタスク管理について書くブログ

GTDは、タスク管理であり、もっと言えば行動に関する情報整理の技法です。よって、ここにはプロジェクト管理の手法は含まれていません。

とは言え、話は少しややこしくなります。

GTDの文脈では「プロジェクト」とは、複数のタスクによって構成されるより大きな目的であり、その「管理」ならばGTDで行えるのです。上記の記事で引用されているように「少し上のレベルからそれらを見渡し、それぞれに必要なプロジェクトを見極め、それらを進めるために必要な次の行動を決め」ることが、GTDの文脈におけるプロジェクトの管理だと言えるでしょう。

もちろん、そのような行動の見極めは重要なのですが、それをしていれば、より一般的な意味で使われる「プロジェクト」が達成できるかというと、もちろんそんなことはありません。多数の人が関係し、中長期にわたって実行される「プロジェクト」の管理は、タスクの列挙だけでは済まないでしょう。

最終目標の確認・リソースの把握・リソースの分配・外部からのリソースのレンタル・社会的意義の確認・研究的意義の確認・調査・実行・打ち合わせ・手回し・相談・下準備・根回し・会議・段取り・会議・突然の閃き・突然の横やり・会議・社内政治・調整・調整・調整・調整・調整・突然の横やり・後始末。

こんがらがった糸を解くような面倒な作業が待っています。もちろん、これらもまた「行動」なわけですから、それらを列挙し、何かしらのリストに登録する作業が必要という点では、GTDは役に立ちます。が、「どのように糸を解いていけばいいのか」まではGTDは教えてくれません。「ナチュラルプランニング」がその解であるかのような示唆がありますが、まったく個人的な意見として、ここまで複雑なものを人の直感が解きほぐせるのかは微妙なところです。言い換えれば、そのような複雑な事柄は、ぜんぜん「自然」ではないので、ナチュラルなプラニングではお手上げだと思うわけです。
※お読みになった方は『ファスト&スロー』の教科書執筆プロジェクトの話を思い出されたかもしれません。

だから、この分野に関しては何かしら別の技法が必要になるでしょう。「行動」そのものの管理はGTDでできたとしても、どんな行動が必要なのか、他人の行動はどうするのかに関しては圏外の話です。

もちろん、GTDにおける「プロジェクト」と一般的な「プロジェクト」を漸近できる人であれば、そのようなややこしい話からは解放されると思います。行動をリストに載せておけば、OKでしょう。が、現実の組織というのはなかなかそうなってはいない、というのが実情ではないでしょうか。実情の外にいる人は実情を無視できますが、実情の中にいる人はそうはいかないので何らかの対処が必要です。

で、この話も「置かれた環境によって、必要な手法の具体性は変わってくるよね」という話に通じるので、現代の多様性が高い(というよりも均一性が崩れている)時代においては、意識しておきたいところではあります。

でもって、最終的には、何かしらを自分で実装していくほかないのでしょう。

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