物書き生活と道具箱

フリーライティングから仮のアウトラインを作る

inspired by #76 執筆お悩み相談&Tak.さん直伝長文執筆方法の極意 by さおとめおとらいふ • A podcast on Anchor

フリーライティングからアウトラインを立てる方法を観察する。

走る:フリーライティング

書き出す。頭の中を書き出す。章立てなどのことは考えない。もちろん、思いつくなら考えてもいい。考えたら、それも書く。メモ、文章、フレーズ、なんでもいい。それについて、あるいはそれを起点として自分の頭に浮かんでくるものを、頭の外に書き出す。

立ち止まる:アウトライン

書いたものを読み返す。そこにあるメッセージは何か、テーマは何か、自分が言いたいことは何か、自分は何を言おうとしているのか、それを探る。もし、その文章にタイトルをつけるとしたら? そのタイトルで一番最初に書かれるべき内容は? 二番目に書かれるべき内容は? 片方でものすごく真剣に、もう片方で素晴らしく適当に(なぜならこれは決定稿ではないからだ)、検討する。

そして、その思索を一つのアウトラインとして表す。完成稿としてのアウトラインではなく、むしろ足場・たたき台・きっかけとしてのアウトラインを作る。ちなみに、高度な脳内認知操作が可能な人は、いきなりここからスタートできる。彼らは自分の脳内を自由に探検できるから、それが可能だ。可能でない人は、道具の助けを借り、ステップを分割する。

あるいは、求められているアウトラインが紋切り型で構わないなら、これまたここからスタートしていい。脳内の探索は必要ない(というかむしろ邪魔である)。

とにかく、この仮のアウトライン作成で、私たちは「見通しとコントロール」を手にする。どこにどんなものがあるのか(あるいは、そこに現れるのか)を俯瞰し、さらにそれを移動させることが可能となる。この点において、タスク管理と知的生産は呼応する。GTDが目指すのもまた、「見通しとコントロール」であることは今さら指摘するまでもない。

組み込む:

仮のアウトラインは、仮であってもアウトラインだが、そこには本文的な要素も組み込める。そして、フリーライティングで書き出したものも、その要素として扱える。

とりあえず、使えそうなものは本文組み込み、判断が難しいものは別立ての項目に突っ込んでおく。そのような作業をしているときですら、仮のアウトラインは変化する可能性を持つ。ひどく不安定なものだが、かといってそれが「見通しとコントロール」を与えてくれる点は変わらない。

さいごに

大切なのは「分ける」ことだ。

フリーライティングの結果と、アウトラインを分けることで、プロセスを分ける。プロセスを分けることで、認知的な負荷を下げる。

さらに、分けることで、間が生まれる。間は、考える(判断する)タイミングでもある。

書いて考え、考えて書いて、書いて考える。それぞれに間がある。行為が切り替わり、思考がスイッチする。

想像してみて欲しい。頭の中にあるほとんどカオスと言える情報10万字分を、一気に頭の外に運び出すことは可能だろうか。そんな芸当ができる人がごく限られているだろう。だから、段階的にやるしかない。そして、段階の分け方は、人によって異なる。

とりあえず、執筆作業には、いくつもの、種類の異なる工程が含まれている。ある一つの手つきだけで完結するものではない。まずは、それを認識しておくのが良いのだろう。

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