「タスク」の研究

未達タスクの扱い方

メモもはかどる3ブロック・デイリーリストで布石を打っておいた「噛み応え」のある話について書いてみます。今回はその3。

純度を保つ

タスクリストにタスクを書き込んでも、その達成が確約されるわけではありません。簡単に言えば、やろうとは思っていたけどできなかったこと、というのは必然的に発生します。

その扱いについて、「メモ欄に逃がす」という操作を最初の記事では紹介しました。「やったこと」ではないし、「やること」でもないから、とりあえずメモ欄に移動しておく。そういう操作です。

このようにしておくと、まず、タスクリストの(≒タスクブロックの)純度が高まります。朝の段階では、「やろう」と思っていたものが、夕方頃になってくると「ちょっと無理かも」と思い始めるのは珍しい話ではありません。で、そうしたものがタスクリストに残っている限り、「これをしようか、どうしようか」みたいな益体のない思念が湧き上がってきます。無用な判断が立ち上がってしまうわけです。

だから、それを逃がしてしまいます。「えいや」と切り捨ててしまいます。そうすることで、タスクリストには「やろうと思っていること」だけが残ります。私は判断を加えることなく、それらのタスクに着手すればいい状況が維持されます。

これはこれで大切な話なのですが、それとは別の視点もあります。それは未達の種類です。

いくつかの種類

実行しようと思っていたけど、実行できなかったこと。これだけを見れば単一の存在ですが、タスクの扱い方を考えるといくつか種類が立ち上がります。

たとえば、毎週木曜日のビニールゴミを出す日があるとして、それがたまたま忙しくて出せなかったとします。午前中に忙しくて出せなければ、午後にどうあがいてもそれは取り返せるものではありません。また、明日どうにかするということもできません。よって、未達が決定した段階で、そのタスクは基本的に不要となります。ただし、完全に消してしまうと、失敗の跡が残らず、フィードバックが発生しないので、たとえば取り消し線で消しておく、くらいがよいでしょうか。

あるいは、こちらの都合で午前中に先方に電話をかけたけども不在でかけ直す、という場合は、タスクは保持しておかなければなりませんし、しかも、「その日のリスト」に残っていることが必要です。配置替え(タスクのリロケーション)での対応が良いでしょう。もし、今日中に何度かけても相手がつかまらないときは、明日以降への先送り、あるいは伝言などの別種の対応が求められます。

では、「日記を書く」などの日課的なタスクはどうでしょうか。あるいは「ラジオ体操をする」でも構いません。毎日日記を書いているならば、明日二日分書くことができるかもしれません。逆に、今日ラジオ体操しなかったからといって、明日二日分ラジオ体操するのはなんだか変です。が、とりあえずどちらの場合であっても、今日やり残したタスク項目を、わざわざ明日に引き継ぐ必要はありません。明日もそのタスクは(明日分のタスクとして)立ち上がるはずだからです(それを日課と呼びます)。

あるいは、あるタスクを進めようと思っていたけど、それを進めるための準備が足りていなかったことに気がついた、みたいな場合もあります。何かについての文章を書こうと思ったら、資料が手元になくて、まずそれを探さなければいけない、というものです。この場合は、新しいタスクを追加した上で、その全体を適切に先送りしなければなりません。

さいごに

というように、一口に未達のタスクといっても、その扱い方は一様ではありません。実行し終えたら消す、というのもいささか単純ではありますが、実行しなかったものはそのまま残っており、「期限切れ」のタスクとして表示され続ける、というのはあまりに単純過ぎる扱い方です。

さらに言えば、実行しようと思っていたけど、他の人がやってくれていたとか、実行しようと思っていたけど、実行しなくてよくなった、みたいなものもあり、それをどう扱えばいいのかも、実際は明確ではありません。

でもって、こうしたさまざまな扱い方と、ツールが提供してくれる扱い方がうまく一致しない場合は、「ちょっと使いづらいな」ということになってしまいます。

とは言え、そこでツールを責めてもあまり意味はありません。まず、起点として、自分がタスクを(やりおえたものにせよ、やりおえなかったものにせよ)どう扱いたいのか、それはどのような操作を欲しているのかを見つめること。それがリストラクチャリングの最初の一歩になるかと思います。

汎用ツールを使うと、そのようなことを考えないではいられないので、その点が魅力と言えば魅力かもしれません。もちろん、面倒さはあるわけですが。

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