「タスク」の研究

タスク管理について:第一回:2つのリスト

さて、しばらく「タスク管理」について考えたいと思います。来週にはほぼ日手帳の運用について書こうかと思っていますが、その前に一度タスク管理についてまとめておく必要があるな、と思ったので今週はこのテーマです。

タスク管理のそもそも論についていくつか触れた後、まとめとしていくつかの運用法を書きたいと思います。

タスク管理の必須ツール

タスク管理といえば出てくるのが「ToDoリスト」であり「タスクリスト」です。
我々がタスク管理を行う場合、使うのがこれらのリストです。
あまり意味的な差異を考えずに混在して使われているこの二つの言葉ですが、そこに違いはあるのでしょうか。

私はこの二つをあえて別物、という視点で考えていくことにします。

ToDoリストとタスクリスト

すべきことリスト

To不定詞の意味をどう取るかによって微妙にニュアンスが変わってきますがとりあえずは「すべきこと」リストという風に日本語訳しておきます。

対してタスクリストは「作業」リストとなります。

一人の人間が「すべきこと」は山のようにあります。しかしその一つ一つは概して複数の作業をこなす必要があるものです。

誰かに電話をかけるでも、報告書を書くでも、プレゼンの準備をするでも、これらは普通のToDoリストに入っていてもまったく違和感はありません。しかし、「作業」として見るとまだかなり粒度が荒いといえます。

電話をかけるならば、電話番号を知っている必要があります。知らなければ調べるという作業が発生します。報告書でも事前のデータ集めは必要かも知れませんし、手間を省くために類似の報告書を探し出す、なんて作業もありそうです。
プレゼンの準備にいたっては、いくらでも細かくできそうです。

この荒いままのToDoリストは、今の自分の状態を確認することはできますが、それを見てさあ行動に移そうとなった段階で、じゃあ何をすればよいのかと考える必要が出てきます。
大抵のToDoリストの問題は、それを見ただけですぐにDoできない、ということでしょう。
※脳において「考える」作業と「ルーチンをこなす」作業はスイッチの切り替えを必要とし、そこにはエネルギーがかかります。

作業リスト

では、自分の「すべきこと」を実行可能な「作業」まで落とし込んだ物がタスクリストと言えるでしょうか。
これはある程度まで、そうだと言えそうです。実際にすべきことを作業可能案単位まで落とし込んでリストを作ればそれは立派なタスクリストです。

ただし、一つ問題がでてきます。それはリストがあまりにも長すぎる、という点です。

いま自分が抱える「すべきこと」を作業の単位まで落とし込めばいったいどのくらいのリストができあがるでしょうか。果たしてめんどくさがり屋の脳はそれをみて「やろう!」という気持ちになってくれるでしょうか。

現実に、私は長すぎるリストを見るとそれだけでげんなりします。げんなりするとどうなるか?リストを見なくなります。ToDoリストにせよ、タスクリストにせよそれらが機能しない一番の理由は「それを見なくなるから」です。

長すぎるリストはそれだけで仕事が進まなくなる可能性を含んでいます。

まとめ

さて、いくつかタスクリストについての課題、問題点を見てきました。

・ToDoリストは普通の運用方法では「実行可能な作業」が並ぶとは限らない
・「実行可能な作業」が並んだタスクリストは長すぎる
・ToDoリストによせタスクリストにせよ、リストを見なければ機能しない

もう一点付け加えれば、ToDoリストにおける「しなければならない」がそのまま「できる」とは限らない点もやや問題です。
他の人の動きと関連したことであっても、特定の日にしかできないことでも、とりあえず「しなければならない事」には違いありません。純粋なToDoリストの定義からするとそういったものもこのリストに放り込む必要があります。しかし、これらが入ってしまうとますますこのリストを見ても実行に移せない可能性が上がります。

これ以外にも、タスクリスト、ToDoリストはいくつか運用や機能の面で使いにくいポイントを含んでいます。もちろんある程度のルールや機能の追加でカバーできる部分もあると思います。特にGTDのスタイルではこの手の問題はほぼ解決されていると思いますが、一度基本的な問題を洗い出しておくことで、自分なりのアレンジを加える手がかりになるかもしれません。

次回は、順序が逆なようですが「タスク管理とは?」について触れたいと思います。

編集後記:
「タスクリスト」と「ToDo」リストを分けたように、「タスク管理」と「ToDo管理」も私は別物だと思います。

「タスク管理」の視点は、いかにするか、の視点であり、「ToDo管理」の視点は、何をするか、の視点になるのでは?と思います。この辺りは次回の「タスク管理とは?」辺りでも触れるかも知れません。

例えば、プライベートに関することで自分のコミットメントと興味を区別することは、「ToDo管理」という事になるのかもしれません。

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