4-僕らの生存戦略

力を合わせる形の多様

後悔ではない切実な何か、どんな年齢にも当てはまる万能のフレーズ – Word Piece Blog

具体的には「人と仕事をする」ことと「複数の仕事を同時進行する」ことだ。

村上春樹さんは、フルマラソンを走られることで有名だが、昔のエッセイで学校の体育の授業がひどく苦痛だったと語られていた。社会にでて、よし自分で運動しようと思って走り始めたら、それが素晴らしい体験であることを知った。そこからはずっと走り続けている。そんな話だ。

ブロガーによく見受けられる傾向だが、彼らは他人と仕事をするのが苦手である。協調的に動くのが得意ではないとも言えるだろう。だからこそ、一人でコツコツとブログを書いているわけだ。それが性に合う。

一方で、そういう人たちは、マルチタスクが苦手だったりもする。いろいろ手を出すよりは、一つに集中して仕上げたい。そういう嗜好も持っている。

でもって、この二つの性質は、根元は同じであると感じる。

他人と仕事をする場合、どうしてもある程度はマルチタスク的にならざるを得ない。優れたプログラマーで個室与えられ、新人の教育も上司への報告も必要ない立場ならともかく、そうでない仕事では何かしら他人との関わり合いが発生する。しかも、こちらの任意のタイミングではなく、だいたいはあちらの任意のタイミングである。そうなると、どうしてもマルチタスク的に作業を進めざるを得ない。

でもって、その川の流れを辿っていくと、行き着く先は「裁量」ということになる。他人と仕事をすると、完全な裁量を握るのは難しくなるし、マルチタスクをせざるを得ない状況というのも同じである。

逆に言えば、ある種の(仕事の進め方に関する)裁量がそこにあるとき、最初に挙げたような性質を持つ人でも、それなりに「チームプレイ」ができるのではないか。その「チームプレイ」は一般的に想像される形とは違っているかもしれないが、複数人が力を合わせて何かを成し遂げていることには変わりない。自分ひとりでは決して為せなかった何かがそこに生まれている。

おそらく、学校という環境が与えてくる協業や、一般的な日本企業が与えてくる協業は、協業全体の一つのバリエーションでしかない。世の中にはもっとたくさんの「力の合わせ方」がある。

身の回りの環境が与えてくれる協業がどうしても自分の肌に合わないなら、自分でそれを生み出していけばいい。少なくとも、それができる、あるいはそうだと信じられるのが現代という時代である。

『僕らの生存戦略』という本は、こういうことも伝えたいと思っている。

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