1-情報ツール考察

リストについての考察6

前回:リストについての考察5

ここまでの話を図示しよう。

リストは中身とタイトルを持つ。リストの項目が中身であり、タイトルがその外側である。ときにタイトルが明文化されないこともあるが、リスト作成者の中で、漠然とでも「それが何についてのリストなのか」という意識はあるだろう。そうした意識をはっきり明文化するとリストのタイトルとなる。

この二つは、主従の関係にある。あるいは階層関係にある。タイトルが主であり(あるいは上位階層であり)、中身が従である(あるいは下位階層である)。

言い換えれば、タイトルがその中身を決定する。集合の性質を決める。

しかし、一揆が領主を打ち倒すように、無能な貴族が反逆の槍で刺されるように、この主従関係は絶対的でも強制的でも固定的なものでもない。それは頭をすげかえる力を有している。中身がタイトルを決める(あるいは変える)のだ。

KJ法において、グルーピングした要素に表札(見出し)を与える際に発揮されるのがこの力だ。この場合、王座は空位になっているので着任はスムーズに進む。

しかし、もともとタイトルがついている場合でもこの力は発揮される。項目が増加したり、状況が変化したときに、それは顕著に現れる。たとえば、「後で読む記事リスト」が、「かつて後で読もうと思っていた記事リスト」に変わるときだ。

この変化はスムーズには進まない。すでに居座っている王がなかなかその地位を譲り渡そうとしないからだ。しかし、よくよく項目に注目すれば、その王がすでに偽王であることは明らかである。よって、タイトルを書き換える。上位概念が、下位概念によって変質していく。

この二つの力に注目したのが、Tak.氏のシェイクなのは言うまでもない。

* * *

リストは静止していない。

静止しているように見えるのは、タイトルが中身を支配する力と、中身がタイトルを請う力が等しく拮抗している状態である。その拮抗が崩れるとき、リスト(タイトル/中身)は変化する。

言い換えれば、リストという構造は、潜在的なダイナミズムを有している。いつでも、どちら側にでも変化しうる可能性を持っている。

その理解のまなざしでリストを見つめることができるなら、もっと違った接し方ができるであろう。新しいリストとの関係が、そこから始まるはずだ。

(おわり)

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