アウトライナーで遊ぼう

倉下式WorkFlowy運用術 その3: フラットスタイル

前回は、三つの要素のうち「注意オブジェクトモデル」を紹介しました。

・ワンデイリスト
・注意オブジェクトモデル
・フラットスタイル(ヒエラルキーレス)

今回は、「フラットスタイル」を紹介します。

フラットスタイル

「注意オブジェクトモデル」で運用するようになると、必然的に階層が浅くなります。

たとえば、私が今進めている『僕らの生存戦略』は、階層的管理なら、「プロジェクト」→『僕らの生存戦略』となるか、あるいは、「仕事」→「プロジェクト」→「重要プロジェクト」→「執筆」→「書籍」→ 『僕らの生存戦略』となるでしょうが、私の注意はそうなってはいません。単に『僕らの生存戦略』と思いつくだけです。だから、Home直下にそれを配置します。

同様に、「買い物リスト」も、「生活」→「家庭維持」→「日用品」→「買い物リスト」などではなく、そのままHome直下に「買い物リスト」を置きます。私が買い物リストを思い出すときは、ダイレクトにそれを思い出す(あるいはそれを欲する)からです。

そもそとして、何かを思い出すときに、上記のような階層構造を潜って思い出すことなどほとんどないでしょう。もっとダイレクトに思い出すのがよくあるパターンです。それに沿ったほうが使いやすくなる気がしませんか。実際その通りなのです。

で、その「買い物リスト」には、「パンを買う。牛乳を買う」といった項目が入っていますが、「iPadが欲しい」という項目は入っていません。それは「買う」と「欲しい」のコンテキストが異なるから、ということ以上に、私の中でその二つは明らかに別物だからです。同じ注意は向けられていません。だから、リストを分けるのです。

逆に、「買い物リスト」に「現金を下ろしておく」が含まれることがあります。私の注意がそれらを同一の集合として扱っているからです。

ここでは、リストの論理的な整合性はたいして意味を持ちません。自分の注意の塊と、リストの項目が一致していればいいのです。で、それを忠実に実行していくと、アウトラインの階層は極めて浅くなります。少なくとも、整理のための階層があえて作られることがありません。

非常にすっきりした(しかし、見た目は乱雑な)アウトラインができ上がります。

階層の浅さ

また、階層が浅く揃っていると、項目の移動がしやすくなります。階層が上下に散らばっていると、ある親項目から別の親項目に移動させるのは、かなりの至難を必須としますが、階層が浅く揃っているならたいした問題ではありません。自由に、動かしていけます。Flowyを維持できるのです。

世の中の、ピンハネのためだけの中抜き業者とか、年功序列があるから仕方なく設定されている中間管理職と同じように、「整理のための構造」はたいてい意味がないだけでなく、アウトラインの中の項目の動きを阻害してしまいます。

だから、階層は浅くした方がいいのですが、しかし「浅くするために浅くする」というのではなく、むしろ使いやすいように調整していったら、結果的に浅くなった、というくらいがよいでしょう。至上主義的に浅くしていくと、深さが必要な項目の扱いに困ってしまいますからね。

動く、動く

このように項目を形成していると、少しずつ構造に変化が生まれてきます。

たとえば、Home直下に置かれたいくつかの項目が「集合」し始めるのです。もっと言えば、私の注意が「これとこれは同じだな〜」と感じたとき、それに合わせて構造を作るのです。簡単に言えば、親項目を立てて、その下にその「これ」と「これ」を配置します。

なぜなら、次回以降、私が「これ」を思い出すときに、「同じだな〜」というグループの一員として思い出すからです。私の中の注意の塊が、一つ大きくなったのです。だから、項目(構造)もそれに合わせて変えてしまう。そういうボトムアップな運用です。

一度そうした注意の塊を成長させると、次回以降何かを思いついたときに、「これってあれと同じじゃないかな?」という推論エンジンが駆動するようになります。それが知的生産において極めて重要なのですが、その話はメルマガに譲るとしましょう。

さいごに

以上、三つの要素でWorkFlowyを運用しているのですが、これを補佐する要素として記号と神様ファイルがあります。

それについては次回紹介しましょう。

(つづく)

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