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倉下式WorkFlowy運用術 その4: 記号と神様ファイル

前回は、三つの要素のうち「フラットスタイル」を紹介しました。

これで三要素はすべて紹介できたので、今回は使っている記号と神様ファイルについて紹介します。

基本的な記号

記号:▼

その日のデイリーの「メモ欄」に書き込まれるものには、特に記号をつけずに入力します。

で、そのうち「あっ、これはしばらく触るな」と思った(中・長期的に注意を向けたいと思った)対象については、Home直下に引き上げる(→シフトアップする)のですが、その際に▼をつけておきます。その他の要素と区別するためです。

Home直下には、基本的にダイレクトに要素が追加されることはないのですが、それでも「その日の朝で、まだその日のデイリーができていないときのメモ」は、Home直下に書かれるので、そうした項目との区別は必要です。

あと、これはささやかな認知話なのですが、▼をわざわざ付け加えるという手間が、ある種の儀式性を帯びてきて、それが(おおげさに言えば)スティグマとして機能するようなところがあります(わからなければスルーしてください)。

運用については、▼をつけてからシフトアップする場合もありますし、シフトアップしたのち▼をつける場合もありますし、とりあえず▼だけつけておいて、後からまとめてシフトアップする場合もあります。この辺は柔軟にやっています。

記号:▽

「▼」に変じた項目について、「これはちょっと腰を据えて触る必要があるな」と注意の質を変えたものに関しては、「▽」に書き換えるようにしています。

たいていの場合、他の項目を巻き込んで、より大きく成長したものが▽に書き換えられます。一筋縄ではいかず、この後たびたび開き、他の項目を引き寄せる性質を持った項目がそれです。カリスマ項目です。

これも、自動的に書き換えるのではなく、わざわざ自分で手間をかけて書き換えることに意味があると考えています。そうすることで、むやみやたらに▽が増えることも防げますし、それ以上に「これは特別なものなのだ」という認知が発生しやすくもなっています。

記号:■

「▽」 は中長期的にアウトライン上に残る項目ですが、それとはまた違った意味で残る項目があります。たとえば、「買うものリスト」がそれです。

たとえば、今日のデイリーに何か買うものを書き込んだとして、それが今日中に買えなかったとしたら、「▼買うもの」としてシフトアップします。で、買い物が終わったらその項目は用済みなので、消してしまいます。

で、一週間後くらいに、また何か買うものを書き込み、それが今日中に買えなかったら、再び「▼買うもの」としてシフトアップします。これは、インスタンスとしては別ではあるものの、同名のリストとなります。

ようするに、「▼買うもの」は、頻繁に使われる(≒作られる)リストなわけです。

そういうものは、「■買うものリスト」としておき、使い回せるようにしておきます。

こうした固定名項目も、常にボトムアップで作ります。つまり、たびたび同名の項目がHome直下に作られることを確認してから作成します。ゆめゆめ「使うだろう」とか「これがあるなら、これがないのは変」みたいなビジョン先行で作らないことです。それは注意オブジェクトモデルからは外れてしまっています。

いったん注意オブジェクトモデルから外れると、不要な構造が生まれ、不要な項目が生まれ、全体がどんどん(無意味に)肥大化していきます。どれだけ綺麗な構造になっていても、その肥大化を経た構造は自分にとって使えないものに転じます。要注意です。

その他

以上の記号以外に、デイリーの項目には絵文字で「📅」をつけています。この「デイリー」は頻繁に参照するので、他の項目に比べて視認性を上げておく価値は高いと言えるでしょう。

あと、リストについては、 「#リスト」と記述しておき、リストを串刺しで検索できるようにしていますが、特に目立った効果はありません。

同様に、何かしらのタスクについては、「#todo」とつけておけば、自分が抱えているtodoを一覧できるようになりますが、それだけで状況が良い方向に進むことはあまりないので、別段利用していません。

以上のように、記号+絵文字+ハッシュタグを利用して、項目の性質を視覚的に把握できるようにしています。

記号やハッシュタグは検索でも便利ですが、「▽だけを引き抜いて閲覧する」という要望はいまのところ一度も発生していませんが、やろうと思えばすぐに実行できます。

神様ファイル

上記のように、注意オブジェクトモデルでは、項目が動き、つけられている記号も変転していくのですが、そういう情報の流動とはやや離れた情報もあります。

たとえば、普段よく使うページのURLを保存してある項目などがそれです。人によっては、記事のひな形やログインのためのパスワード情報も含まれるかもしれません。

そうした情報を扱う項目は、認知的に見て奇妙なポジションを占めています。頻繁に参照するものの、重要度は高くなく、他の項目と結合して成長することも、自分にリマインドさせて行動を促すこともありません。単に、保存されさえ入ればいいのです。ようするに備忘録です。

注意オブジェクトモデルでは、自分が注意を払いたい項目を、より上位に移動させることで「注意の状態」を表現できるのですが、備忘録項目は、そうした移動とはまったく関係なく存在していられます。言い換えれば、場所はどこにあってもいいのですし、注意オブジェクトモデルから言えば、日常的な視野からは外れている方が望ましいでしょう。

にも関わらず、たびたび参照することになるという厄介な性質を持っているのです。

よって、そうした項目については「fav」ります。星マークをつける(starredする)のです。

で、WorkFlowyでは、command + kで、favった項目への即時ジャンプができます。項目がどこに配置されていようがお構いなしに、その項目に移動できるのです。まさに、備忘録項目の利用にぴったりです。

ちなみに、こうした情報の対流における独立性を保持した情報群を、野口悠紀雄さんは『「超」整理法』で、「神様ファイル」と呼ばれていました。単に備忘録と呼ぶよりも、その項目の特別感、距離感がうまく伝わる呼び方ですので、私もそれを採用させていただこうと思います。

さいごに

というわけで、今回は記号・絵文字・ハッシュタグ・ファボの利用方法について紹介しました。

こうした運用方法は、基本的にボトムアップ的であり、つまりは状況によっていくらでも変わってくるものです。▼の記号にもう一段階の要素が追加されるかもしれませんし、新しい意味を持つ記号が増えるかもしれません。絶対的な意味で固定されていない(だからこそ、アレンジできる)方法とも言えます。

次回は、この手法の自分なりの分析を進めていきましょう。

(つづく)

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