アウトライナーで遊ぼう

DoMA-Styleの拡張性について

前回紹介したDoMA式(英語表記DoMA-Style)は、WorkFlowy上で構築している。では、他のツールへの転用可能性はどうだろうか。

まず、別のアウトライナーであれば、何も問題はない。特に、Tak.氏が言うプロセス型アウトライナーであれば、スムーズに運用できるだろう。

DoMA式の運用ではアウトライナーの基本的な機能しか使っていないし、せいぜいWorkFlowyのテンプレート機能で日々のデイリーページの複製をしているくらいで、これも「その日付をすてろ」を読んだ結果、それほど必要ないかなという思いに至っている(ルーチン情報をどうするかによってこの判断は変わってくる)。

よって、Dynalistでもスムーズに運用できるだろうし、OmniOutlinerでも同様だろう。

では、他のツールではどうか。たとえばEvernoteは。

他のデジタルツールでは

残念ながら、Evernoteにおいては「項目の順番を任意で並び替える」ことができないので、運用は極めて困難となる。簡単な操作でノートに書かれたことを「ノート」に格上げすることもできない。

つまり、DoMA式を快適に運用しようと思えば、「項目の順番を任意で並び替える」機能と、「ある項目の下のレベルに位置するものが、一つ上のレベルに簡単に格上げできる」機能の二つが最低限必要になってくる。

一応自分でせこせこ操作すれば、どんなデジタルツールでも似た運用が可能だが、一日のうち相当の回数この操作を実行するので、快適にできなければ中長期的な運用は難しいはずである。

Roam Researchでは、毎日勝手にデイリーが変わってくるのだが、「デイリー」と同じ粒度のものがその上に(あるいは下に)並んでいない。All pagesを見れば、それぞれのページが閲覧できるが、DoMaのように、デイリーを開きつつ、それらの項目を一緒に閲覧することはできない。

Notionは、その多機能性によって望む形を実現できる可能性があるが、どうすればそれが実行できるのかをチャレンジてみる気力も湧いてこない。アウトライナーは、その辺が手軽なのがいい。

Scrapboxで行う場合、毎日のページを一つずつ作るというよりも、「その日」のページを作って、その中で情報を操作するのが良さそうに思える。WorkFlowy上の運用とは形は異なるが、それはそれで実践していけそうだ。

というわけで、案外このDoMA式は、アウトライナーの機能に寄り添っていると言える。アウトライナーでなければできないわけではないが、アウトライナーが一番快適に運用できる。

では、アナログではどうだろうか。

クリアファイルだと

アナログの場合、情報の単位をどう作るかが課題となる。

まず、クリアファイルでそれを考えてみよう。

クリファイルを用意し、そこに「一日のテンプレート」を入れておく。テンプレートを印刷した上でもいいし、情報カードの束でもいい。そうしたものが入ったクリアファイルを広げるとこかから一日が始まる。

その日に発生したものは、すべてそのクリアファイルに「とりあえず」収まることになる。で、一日が追えて、中身を空っぽにしたい気持ちで処理し、「これはしばらくかかるかな」というものは、新しいクリアファイルを設定する。そしてそれを棚に指す(その棚がWorkFlowyにおけるHome直下となる)。

クリアファイルは、別のクリアファイルに中身を移し替えることも簡単だし、なんならそのまま別のクリアファイルにぶっこんでおくこともできる。アウトライナーにおける「項目の移動」に近い感覚がそこにはある。

その点は何も問題がないのだが、その棚に並べたクリアファイル群が問題である。想像してもらえるとわかるが、棚に置いたクリアファイルは、非常に薄いので、その中身が棚から出さないとわからない。これでは「スキャン」(走査)が難しい。一つひとつ取り出して確認しなければならない。

望ましいのは、「今日一日に注意を向けること」が一覧できると共に、「今自分が抱えているある程度重要なこと」も一覧できることだ。クリアファイルでは前者は実現できても、後者が難しい。

そのクリアファイルはころころ動かすことになるので、棚の方に書き込むこともできない。シールを駆使して、なんとか中身がわかるようにする方法もあるが、そうすると、中身を入れ替えてファイルをリネームするのがひどく厄介になる。

唯一この点がアナログ運用での課題となるだろう。そこさえクリアできれば、基本的にシンプルなDoMA式はアナログでもなんとか運用できるはずである。

さいごに

というわけで、実はこのDoMA式は「アナログベースの発想」で作られたわけではない。完全に、純粋に、デジタルベース──もっと言えばアウトライナーベースで構築した運用法である。

もちろん、アウトライナーと似た操作が可能なツールなら運用できるのでアウトライナー専用の手法というわけではなく、開かれた方法ではある。

「開く/隠す」「ズームイン・アウトする」「入れ替える」「書き換える」「消してしまう」

といったデジタル機能を「前提」に作られた仕組みなのだ。

それが何を意味するのか、という点については、また次回考察してみよう。

(しばらくDoMA話がつづきます)

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