告知

新刊『ライフハックの道具箱 2020年版』が発売されました

2020年最後の仕事がようやく終わりました。

ええ、間違いではありません。2020年版です。出版の日付を見てもらうとわかりますが、「2020/12/30」の発売となっています。データ上は。

そこには涙なしには語れないハプニングがあったのですが(嘘です)、それはさておき、2020年の12月の頭くらいに「そうだ、こういう本があったいいのでは、だったら作っちゃえ、作っちゃえ」という感じで──商業出版用の原稿書きを進めながら──作り上げた一冊です。

この本は内容的にはライフハックツールのカタログという感じで目新しさはありませんが、「毎年発行していく」という手法は私にしてはかなり新しい手法です。さらに、一年ごとに「書き足していく」という点は、他の本を見ても珍しいと言えるでしょう。

成長する本。

それが『ライフハックの道具箱』です。

界隈を醸成するために

先ほど内容的には目新しさはないと書きましたが、実は「ライフハック界隈で使われているツールをカタログ的に紹介した本」ってそんなにたくさんはありません。というか、ほぼないというのが正確でしょう。特定のツールを詳しく紹介した本や、特定のジャンルのツールを列挙した本はあれど、「ライフハック界隈で有名なツール」のカタログ本となると、途端に類書は消えうせます。企画案としてはあまりに漠然としすぎているからかもしれません。言い換えれば、「対象読者が絞られない」のです。

でも、それって予言の自己成就的な側面があるかもしれません。

個々のツールに関する話題はある。でも、それらを全体から見渡すような話題はない。だから、後からこの話題に参加した人は、どんなツールがあるのかの全体像がわからない。つまり、参画できない。

その結果何が起こるのかと言えば、対象読者が生まれなくなるのです。言い換えれば、包括的な話題を提供しないがゆえに、そのジャンルを支える層が生まれない、という皮肉な結果が生じます。

あえて狭く捉えるところから

もちろん、仕方がない面はあります。ともかく、このジャンルは話題が広いのです。なにせ「ライフ」です。字義通りに受け取れば、あらゆるものがその対象になります。
ライフハックのカテゴリー

しかし、定義の正確さにこだわって、「これはとんでもなく広いな」と嘆いているだけでは(つまり、何も行動を起こさないのであれば)変化が生まれることはありません。そこで、「ライフ」という全般を網羅するというよりも、いわゆる「ライフハック界隈」で話題になっているものに限定しました。

もちろんそれで十全でないのは十分承知です。でも、どこからは始めるしかありません。不十分からでも少しずつかじを切っていくしかないのです。

でもってそれが本書が「成長する本」であることの理由でもあります。

準-雑誌としての役割

本書はツールの簡単な解説を目指していますが、解説がなく単にリストが提示されているものも複数あります。それらについての記述は、次の年に肉付けされるかもしれませんし、されないかもしれません。それらは、ツールを取り巻く状況によって変わってきます。

もちろん、新しいツールが出てくるでしょうし、既存のツールにも新機能が加わることでしょう。それらも加味して本書はバージョンアップします。

言い換えれば、本書は入門者のためのカタログでありながら、既存クラスタ向けの「一年の総決算」でもあります。「ああ、こういうツールもあったよね」という再確認であり、「えっ、こんな機能が追加されていたの?」というフォローアップでもあります。

本来そうした情報を提供する役割は、「雑誌」が担うものなのでしょう。よって本書も、いわゆる本というよりは、むしろムック(本)に近しい位置づけができるかと思います。

年に一回のライフハックの話題の再活性であり、ちょっとしたお祭り騒ぎ。そういうイベント感覚を起こしていけたらいいなと考えています。

烏合の衆ではない集合知の集め方

それだけではありません。本書の内にも書いたのですが、「ちょっとこの記述じゃぜんぜん十分じゃないよ」とか「なぜ、このツールを取り上げていないの?」という不満や憤りがあれば、ぜひ私にメールをください。その指摘を私が修正する場合もありますが、それよりもそうした不満を抱いた人に本文を書いていただきたいと考えています(もちろん、原稿料もお支払いします)。

どう考えても、私一人でフォローできる情報には限りがありますし、使い込めるツールの数にも限界があります。だったら、私がフォローしていない情報やツールに関しては、一家言をお持ちの方に書いてもらうのが一番でしょう。なんなら、そのツールの開発者さんがコメントを寄せてくださっても構いません。

で、私は考えたのです。まず原稿を広く募ってから本作りすればいいのではないか、と。

でも、私はこれまでのネット経験から思いました。それではまず集まらないだろう、と。

そういう声掛けは好意的に受け取られるものの、実際の挙手があるかと言えば非常に限定的です。でも、一つの本が実際に提示されたどうでしょうか。それを読んだ一家言erは、きっと物足りない感じを抱くでしょう。そう、それが(いわゆる)アウトプットを駆動させるのです。

別の言い方をすれば、私はまず叩き台と呼べる「本」を作りました。それに触れた人がアウトプットをしたくなったら、ぜひこの「本」に原稿を寄せてください(もちろん、自分で本作りしていただいてもそれはそれで良いことだと思います)。そういう触媒として本書が機能すれば万万歳です。そして、インターネットの集合的な知というのは、そのように形成されていくのではないかとも考えています。

さいごに

長々と書いてきましたが、本書はまだ一年目&一冊目であり、いわば肉付け/zeroな状態です。簡潔にツールをまとめている分、不十分なところはたくさんあるでしょうなので、値段もKDPセレクトギリギリの金額としました。たぶん、内容量が増えるにつれ値段もあがっていくと思います。たとえそうであっても、いちばんシンプルなものを求める場合は、この2020年版を買えばいいのですから、わりとバランスは良いかと思います。

というわけで、『ライフハックの道具箱 2020年版』をよろしくお願いします。でもって、「この辺の原稿、自分に書かせてください」というご連絡は広くお待ちしています。私が不得意なツールであればあるほどありがたいです。

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