Sharing is Power!

「自分のシステム」を作るレッスンその1

「うまくやっていける」ようにするための道具

皆さんは、これからたくさんの物事(things)を処理し、うまくやっていくことが求められます。あるいは、求められていなくても、そのようにしたいという欲求があるかもしれません。

しかしながら、人間の脳は十全に「うまくやっていける」ほどの性能を持ち合わせていません。コンピュータの追従を許さないスペックがありながら、ひどく単純なことがパソコンどころか電卓にすら太刀打ちできないレベルなのです。

でも、安心してください。人間は道具を作る動物です。自分の目的のために道具を作ったり、他の誰かが作った道具を自分のためにアレンジしたりする能力を持っています(これがコンピュータにはない能力でもあります)。

だから、「うまくやっていける」ようにするための道具を作りましょう。自分が使う道具を、自分で作るのです。

システムは少しずつ作る

といっても、木を切り倒したりノコギリを引くような本格派のDIYは必要はありません。一からOSを設計するようなプログラミング能力も不要です。そうした能力に潜むいくつかの能力は有用に活用できますが、それらができなければ「自分の道具」が作れないわけではありません。もっと身近な、シンプルなところから始めていけます。

最終的にできあがるものは、いくつかの要素を組み合わせた「システム」と呼ぶにふさわしいものになるでしょうが、スタートはそんな大きなものでなくて構いません。

千里の道も一歩から。ローマは一日にして成らず。

さまざまな言葉が示しているように、目指すべきものが巨大であっても、それを構成する小さな要素から取りかかることで負担を小さく進めていけるようになります。還元的と呼ばれるアプローチです。

「自分のシステム」作りも、還元的なアプローチでいきましょう。少しずつ小さく作っていくのです。

システムの基礎から取りかかる

では、最初はどこから取りかかるのが良いでしょうか。

イラストを描く人はまず全体像に当りをつけてから書く人と、いきなり部分から描く人がいます。囲碁も、大きな模様を描くことから始める打ち手もいれば、まず小さい領域を確保する打ち手もいます。小説もまずアウトラインで全体像を固めてから書く作家もいれば、最初に思い浮かんだイメージから逐次ストーリーを展開する作家もいます。始め方はさまざまです。

しかし、建物を建てるときは、いきなり二階の窓から「立てる」ことはできません。工場で二階の窓を「作る」ことはできますが、それを「立てる」ことはできないのです。建物であれば、基礎から作りはじめるのが一般的でしょう。すべての土台となる要素です。

では、私たちのシステムの基礎部分と呼べるものは一体なんでしょうか。言い換えれば、「うまくやっていける」ようにするための基盤となる補助ツールは何が相当するでしょうか。

それはノートです。ノートが私たちの思考と行動を助けてくれるからです。

よって、「自分のシステム」作りは、まず「自分のノート」作りから取りかかることになります。

レッスン1:ノートツールを選ぶ

普段使いする「ノート」を一つ選んでください。

アナログでも、デジタルでもどちらも構いません。「ノート帳」の格好になっていくても大丈夫です。情報を書き込むことができて、それが揮発的に失われないものであれば「ノート」として扱えます。

ただし二つ注意点があります。

その一:自分が「うまくやっていきたい」と考えている領域においてその「ノート」が問題なく使用できること
その二:説明書を読まなくても、その「ノート」が過不足なく利用できること

特に難しい話ではありませんね。ノートはあるけれども、普段はそれに触れないというのでは、それがどれほど優れたツールであっても役に立つはずがありません。仕事中はパソコンでクラウドツールが使えないなら、ローカルのアプリケーションやスマートフォンを、あるいはアナログノートを選ぶことになります。逆に、特に制約がないならば、本当に何を選んでも問題ありません。ツールの差異以上に、「ノート」を使っているかどうかの方がはるかに重要です。だからまず、使える「ノート」を選びましょう。

次に、ノートツールがそこにあるにしても、私たちがそれを使えないならばこれまた役には立ちません。何かを操作する度に、いちいちヘルプを見なければならないツールであれば、現段階での選択は止めておきましょう。そういうツールも「自分のシステム」を構成する一部になってくれますが、基礎に置くべきものではありません。基礎に置くのは、「あれをしよう」と思ったときに、即座にそれができるツールです。

基礎であるがゆえに、機能性よりも「ちゃんと使えるか」の方がはるかに重要です。ノートや手帳を使ってもいいですし、パソコンならテキストファイルやアウトライナーのような特に飾り立てる要素がないツールを使っても構いません。もちろん、使い慣れている別の「ノート」があるならば、高機能であっても十分役に立ってくれます。

ともかく、ノートを使おうと思って使えること。そういう環境が実現できる「ノート」を選ぶことが最初の一歩です。

(その2につづく)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です