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レッスン3:〈今日のノート〉を処理する

さて、前回のレッスンから一週間が経ちました。その後の具合はいかがでしょうか。〈今日のノート〉を作り、そこに何かを書き込む(あるいは書き込まない)ことは進んでいるでしょうか。

できればここで学校の先生のように皆さんの机を回って具合を確認し、個別にアドバイスしていきたいところですが、残念ながらここは教室ではなく、ブログの記事なので、ある程度できるようになった、という前提で話を進めていきます。
*質問があれば、倉下まで直接どうぞ。

〈今日のノート〉を作り、一日が終わった後にそれをどうするのか、です。

繰り越し

〈今日のノート〉に何かを書き、一日が終わったとします。さて、書き込んだもののうちで、まだ「これは覚えておきたいな、忘れたくないな」と思うものはあるでしょうか。つまり、明日以降もその情報との縁(えにし)を結んでおきたいと感じる情報は、まだそのノートの中に残っているでしょうか。

たとえば、「今日の夕食の食材をスーパーに買いに行く」ために書き残したメモがあるとして、買い物が終わったら、そのメモは用済みになるかもしれません。用済みとは、「これは覚えておきたいな、忘れたくないな」とは思わなくなった、ということです。

そうしたものは、赤線で消すなり、コンプリート扱いするなり、下のほうに移動するなりして、「済」としておけばOKです。

ちなみに、この「済」は、行動が達成されたことを意味してはいません。あくまで書き留めたメモが、自分にとって「これは覚えておきたいな、忘れたくないな」と思うものではなくなったことを意味しているだけです。難しく言えば、情報と注意の関係が変化したことを示しているのです。

なぜなら、買い物に行こうと思っていたら、配偶者がたまたま買い物をしてきてくれて自分が行く必要がなくなった場合でも、そのメモは「用済み」になるからです。その場合、私は行動を何一つ達成していませんが、しかしそのメモは用済みとなります。また、「今日は外食にしよう」と言われた場合でも同様です。どちらの場合でも、行為を達成していなくてもメモは「済」になります。

つまり、重要なのは自分がその情報にどんな注意を向けていて、以降どういう注意を向けたいのか、という関係性なのです。

明日へのノート

すべての書き込みが「済」になれば、その〈今日のノート〉全体が用済みになりますが、そうでない場合もあります。というか、多くの場合がそうなるかもしれません。

たとえば、今日10項目まで処理を進めるつもりだったものが8項目しか進まなかった場合は、「10項目まで処理を進める」と書き込んでいたメモは、引き続き「これは覚えておきたいな、忘れたくないな」と思える対象になりえます。
*ならない場合もあります。

言い換えれば、引き続き自分の注意が向けられる対象になります。そうしたとき、この書き込みはどのように扱えばよいでしょうか。

安直な方法は、その日の〈今日のノート〉を保存しておき、明日の朝に読み返すことです。するとそこには、「10項目まで処理を進める」という項目が消されずに残っているので、それを見て、再び〈今日のノート〉にその注意について書き込むことになるでしょう。

ただしその項目は「残り2項目を進める」などに書き変わっているかもしれません。少なくとも、「10項目まで処理を進める」とそのまま書くよりは、そうして書き換えた方が自分の心情に近いでしょう。でもって、自分の心情(≒思ったこと)を書き残すのが〈今日のノート〉の役割ですから、そうした記述をした方が良さそうです。

未来へ情報を引き継ぐ

では、残り2項目を進めたいけれども、明日は時間が取れないので、明後日にやりたい、という場合はどうでしょうか。そのような心情が出てきたとき、私たちは情報をどのように処理すればいいでしょうか。

方法は三つあります。

一つは、愚直に毎日〈今日のノート〉に書くことです。たとえ今日実行することはできなくても、今の自分がそのことに注意を向けていることはたしかなので、それに沿って〈今日のノート〉に書き込めば、その項目が達成されることなく、必然的に次の日まで持ち越されます。これを繰り返せば、任意の日までその書き込みを「持ち越す」ことができます。ただし、日付があまりにも先だったり、書き込む量が多かったりすると、手間の関係で不便なやり方になってしまう点には注意が必要でしょう。

二つ目は、二日後の〈今日のノート〉を先に作ってしまう方法です。二日後に使うはずの〈今日のノート〉を作成しておき、そこに「残り2項目を進めたい」と書き込んでおけば、自分の注意を「先送り」できます。これはこれで手軽な方法ですが、同種の先送りがあらゆる日付で発生するなら、〈今日のノート〉が乱立し、扱いが難しくなる問題が残ります。

三つ目は、独立した別のノートを作ることです。今日に注意を向けるものではないが、明日以降注意を向けたいと思う情報を集めるためのノートを作るのです。ルーズリーフや情報カードなら専用のページを設定し、アナログノートならもう一冊ノートを準備するか、あるいは後ろのページから書き込むようにし、デジタルノートなら新しいノートブックを、テキストファイルならば新しいファイルを作り、そこにその日以降に再び注意を向けたい情報を書き込むようにするのです。

この方法の場合、情報の性質ごとに保存する場所を分けられるようになりますが、しかし、二つ以上の場所を管理しなければならない問題は生じます。「先送り」の項目が極小ならば、わざわざその手間を掛ける必要はなさそうです。

さいごに

三つ目の方法を取る場合、〈今日のノート〉に加えて、もう一つのノートが〈自分のシステム〉に配備されることになります。

その「もう一つのノート」もさまざまな特性があるので、また改めて検討してみましょう。

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