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レッスン6:テンプレートを修正する

繰り返しに注目し、それを効率的に進めようとする場合に登場するのが〈テンプレート〉です。

共通となる部分を抽出しておき、それを再利用できる状態にするのが〈テンプレート〉運用の基本ですが、その際に重要になるのはなんでしょうか。それはテンプレートの距離感です。別の言い方をすれば、そのテンプレートがいかに修正しやすい状態になっているかです。

これによって、テンプレートと仲良くやっていける度合い(親和性とでも呼びましょうか)が大きく変わってきます。

もちろん、テンプレートを作る際には「共通となる部分の定義」も重要になってきます。どこまでが再利用可能であり、どこからが個別な要素になってくるのかを判断できないと適切なテンプレートは作れませんし、それはつまり抽象化の能力が必要だということです。しかし、そんなものはだいたい後から考えればいいのです。というか、後になってわかることがよくあります。

たとえばAとBがあって、そこからテンプレートを作ったとして、次にCという事例が出てきて、「あれっ、これはちょっと違うな」という場合には抽象化の具合が変わってくるでしょう。現実的に行って、すべての事例を集めてから、完全な抽象化を行う、ということはできない以上、スタートの段階はどこかしら見切り発車というか、仮固定というか、暫定的なものではじめるしかありません。で、事例が増えてきたら、それに合わせて抽象の度合いを変えていけばいいのです。

でもって、その実際的な操作が「テンプレートの修正」となります。

認識の基礎

もう一度、基礎の話を確認しておきましょう。

私たちが、日々のデイリーノートを毎日書くとき、そこには同じような記述が生まれます。それを効率化するためにテンプレートを使うのでした。この認識が基礎オブ基礎です。

しかし、たまに話が逆転してしまいます。つまり、テンプレートがあるからそれに沿うように記述を進めるようになるのです。そうなると、テンプレート以外の記述、あるいはテンプレートと齟齬をきたす記述はすべて逸脱で、失敗になってしまいます。認識の上で。

そういう認識が起こりやすい性質が人間にはあるのかもしれません。でも、そのときに思い出してください。毎日のデイリーを一枚一枚書き上げてきた経験を。そうした雑多で現実的で具体的な記述の抽象化がテンプレートであって、テンプレートは現実を規定するものではありません。

だから、毎日自分が書くことが変化していくなら、テンプレートもそれに合わせて変化していかなければなりません。そうならないとしたら、あなたはテンプレートを使っているのではなく、テンプレートに使われていることになります。本レッスンが徹底的にボトムアップで進めているのは、そうした状況に嵌まり込まないため、あるいは嵌まり込んだとして「あれ、ちょっとおかしいぞ?」と疑問を持つことができ、「いったん、テンプレート無しでやってみよう」と立ち戻れる場所を作るためです。

もう一度確認しておきます。

毎日書くものがある→だからそれをテンプレートにしよう

これが〈テンプレート〉の基本のマインドセットです。テンプレートがあるから書くのではないです。書くから〈テンプレート〉になるのです。だから、書くこと、書きたいことの変化に合わせて、テンプレートも動かしていくのです。

二種類のテンプレート

話がややこしいのは、〈テンプレート〉はたとえば他者から提供されることがあり、それは自分の意志では容易には変えられないことです。

たとえば書類の提出が求められていて、それがある規格に沿わなければならないとき、やっぱり〈テンプレート〉は役立ちます。その書式を揃えたものを準備しておけば、逸脱が避けられます。〈テンプレート〉にはそうした拘束具的な機能もたしかにあるのです。

しかし、それと同じ認識を〈自分のシステム〉の内部にもちこむと、急に窮屈になってきます。なぜならば、

毎日書くものがある→だからそれをテンプレートにしよう

の矢印が崩れてしまっているからです。

他者に揃えるための共通部品としての〈テンプレート〉と、自分が繰り返し使うものの〈テンプレート〉は、同じ名前ではあるけども、別の性質を持っていることを認識しておいてください。いっそ、同じ名前がついているからややこしいのであって、各々の性質に合わせて、適切にリネーム(再名づけ)すればいいのかもしれません。

ちょっと考えてみてください。

レッスン6の課題

  • 他者から与えられる、それに従うことが求められるデータ
  • 自分が毎日書くことを抽象化したデータ

それぞれに自分が適切と思う名前をつけましょう。

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