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Evernoteの新しいプランと新しい機能

Evernoteについて二つ紹介したい。一つは新しいプランで、もう一つは新しい機能である。まずはプランからいこう。

新しいプラン

以下の記事で新しいプランが4つ紹介されている。

新しい機能、新しいプラン、Evernote の大胆な未来 | Evernote 日本語版ブログ

概略すると、個人用の3プランとチーム用の1プランになっている。

個人用

  • Evernote Free
  • Evernote Personal
  • Evernote Professional

チーム用

  • Evernote Teams

本ブログの読者は個人ユースが多いだろうから、本稿では個人ユースに注目する。

ちなみに、すでに何かしらの有料プランに入っている人は、料金の変更なくそのまま使い続けることが可能である。あくまでこれは「これからEvernoteをはじめる人」向けのプランだということを理解しておこう。

個人プラン:無料プラン

さて、個人用の3プランは無料プラン1と有料プラン2に分けられる。

無料

  • Evernote Free

有料

  • Evernote Personal ¥680/月 (年払いなら¥483/月)
  • Evernote Professional ¥850/月 (年払いなら¥708/月)

こうなると気になるのはプランごとの機能の差だろう。一応以下のページにもまとまっているが簡単に確認しておく。

プランを比較して無料で利用開始 | Evernote

まず、Evernote Free はようするに無料プランであり、基本的な機能だけを利用できる。ノートの作成に上限はなく、月間のアップロード容量は60MBである。テキストベースの管理ならば、存外にこれだけの量でもやっていける。タスク機能も使えるし、Webクリッパーも、ノートへのファイル添付もできる。ただし、ホーム画面に配置できるウィジェットは3つまでと限られている。後述するが、この辺は微妙な使い勝手の差になってくるだろうが、限定的な使い方であればそこまで問題になるものではない。

ただし、データ同期できるのは端末2台だけに限定されている。これは本格的な運用を想定すると結構厳しい。パソコン、スマートフォン、タブレットのデジタル端末三種の神器をまるっとカバーすることはできないのだ。よって、仕事の全領域においてバリバリに使うならば、少なくとも以下二つの有料プランの選択になるだろう。

個人プラン:有料プラン

Evernote Personal は以前のプレミアムプランに相当する。

同期端末の制限がなくなり、月間のアップロード容量は10GBと一気に増える。ホーム画面のウィジェットのカスタマイズ性もアップし、Google カレンダーアカウントと連携も可能になる(これは後で触れる)。他のクラウドツールと同様に本格的に使い込むならばこのプランからになるだろう。

逆に、 Evernote Professional は相当に使い込む人用という感じである。月間のアップロードは20GBまで増えるし、ウィジェットのカスタマイズ性もさらに向上する。連携できるGoogleカレンダーも複数になり、その他細かい機能がいくつも使えるようになる。あらゆることをEvernoteでやりたい、という人ならばこのプランまで手が伸びることになるだろう。

ただ、私がざっと観た限りだとEvernote Personal で十分使っていけると思う。月間10GBも使うことは稀だし、複数のGoogleカレンダー連携も不要である。ただ、ウィジェットのカスタマイズ性についてだけは少し気になるのだが、その話はまた後でしよう。

もう一度言うが、これまでプレミアムユーザーだった人はそのままEvernote Personal に移行されるようだし、ようするにほとんど何も変わらないで使える。せいぜいもっと機能が必要ならば、Evernote Professionalへのアップグレードを検討するくらいだろう。

カレンダー連携

さて、上記のプラン発表と共に追加された機能がある。それが上にも出てきたGoogleカレンダーとの連携である。簡単に言えば、GoogleカレンダーのデータをEvernoteのウィジェットとして表示できるのだ。

これだけでもちょっと便利である。今日の予定を確認するためだけにGoogleカレンダーを開かなくてよい。ちなみに私はEvernote上でGoogleカレンダーの予定を確認するためだけに、Googleカレンダーからリマインダーのメールを飛ばし、その宛て先をEvernoteのノート作成用アドレスにしていたくらいである。これはこれでライフハックではあるが、ツールがはじめから連携してくれていた方がはるかに楽チンであろう。

もちろん、スケジュールを確認するだけではない。以下のように予定が入っていたら、右のほうにちょこっとノートマークが表示される。

ホバーすると「イベントのノートを作成」とあるのでクリックすると、以下のようなノートが自動的に作成される。

Googleカレンダーから情報を引っ張ってきてくれているのだが、それだけでなく「アクションアイテム」と「ノート」の欄もあらかじめ設置されている。もちろん、この「アクションアイテム」は以前も紹介した「タスク」という機能であり、ここに記入すれば、タスクビュー(これはEvernote Personal 以上の機能)にて閲覧できる。つまり、情報がきちんとつながっていくのだ。

当然そうしてノートを作成した後に、もともとのカレンダーウィジェットから先ほどのボタンをクリックしたら、該当のノートにジャンプすることになる。ノートリンクだ。

ほんと〜〜〜〜〜〜〜〜〜に、こういう機能を待っていたのである。

これまでのEvernoteはノートリンク機能があるものの、それでページをつなぐのが手間であった。いちいち該当ノートを開き、「ノートリンクを取得」して、貼り付けたいページに戻ってからペーストする、という手順である。ほぼ苦役に等しい。さらに、該当ノートを開かないとリンクが取得できないということは、「未だ存在しないノートへのリンク」が作れないことを意味する。

つまり、上のシチュエーションならば、あらかじめイベントのページを作ってから、カレンダーに戻ってきてリンクを張る、という作業になる。ちがうんだ。私がやりたいのは、リンクを先に作ってそれからページの記述をはじめることなんだ、と天に向かって叫びたくなる。Scrapboxを代表とする新しいデジタルノートツールはあたり前のようにそのような「先にリンクを作る」ことが可能であり、それがどれだけ情報の接続を楽にするのかは、体験している人ならばすでにご存知だろう。

今回のEvernoteの新機能は、カレンダーだけとは言え、ようやくそうした「リンクにしておくと情報って使いやすいですよね」という理解が感じれるものである。個人的にこれは光明だと思うし、今後に期待もできる要素である。

ウィジェット+タスク

またアーリーアクセスが終了したタスク機能も、「ウィジェット」に表示されるようになって抜群に使い勝手が上がった。

これまではタスクビューをいちいち開く必要があったのが、ホーム画面にデフォルトのタスクノートが表示されている。そこからタスクをチェックする(終了済みにする)こともできるし、新規タスクを追加することもできる。プロジェクトに含まれているような大きなタスクではなく、日常的な「ちょっとしたタスク」はこういう風に処理したいのだ。

このタスク・ウィジェットによって、ようやくEvernoteが「inbox」として使いやすくなったと言える。つまり他の端末などでデフォルトのタスクノートに何かを追加したら、このホーム画面を立ち上げたときにそれが目に入るようになる。非常にシンプルで機能的な形だ。

これまでは、inboxとして使うために「一タスク一ノート」の形をとらざるを得なかった。デフォルトノートブックにそのノートを作成すれば、自分の目にそのノートが目に入り、タスクが(あるいはその処理が)思い出される、という構図である。これはこれで便利なのだが、一行くらいのノートが大量に発生する問題がある。

しかし「一タスク一ノート」にせずに、特定のノート内に記述してしまうと、そのノートを開かない限り書き留めたものが目に入らないことになる。これは「inbox」の役割としては弱いと言わざるを得ない。

今回のタスク・ウィジェットによって、そうした問題はかなりの部分解決したと言える。一つのノートにタスクをまとめておいても、ウィジェットでそれが常に表示される。そこからチェックもできる。完璧だ。

このように、情報自体はノートの中にあっても、そのノートを開かずに、ノートの情報を利用できるようになることは、今後のEvernoteにおいて極めて重要な課題になってくるだろう。考えてもみてほしい。5万も6万もノートを持つユーザーが、それらすべてのノートをいちいち開かないとその情報を使えないのなら、さすがに限界が出てくるだろう。

タスクビューのように情報を俯瞰的に閲覧する仕組み、あるいはノートリンクによって情報を軽やかに辿っていける仕組みが必要なのである。

さて、どちらにするか

というわけで、ホーム画面のウィジェットを使い込んでいくならば、Evernote Personalが良いと思うし、逆に言えばEvernote Personalで十分だとも言える。ただし、一点だけ違いがあって、Evernote Professionalでは特定のノートを固定表示するウィジェットが複数個置けるのである。私であれば、プロジェクトを一覧するノートと、簡単なメモを集めたノートを固定表示しておきたいのだが、Evernote Personalではどちらか一つを選ばなければならない。

しかし、そうして固定表示させておきたいノートのリンクを集めたノートを固定しておけば、一応疑似的に似たようなことはできる(ただし二つのノートを同時に並べておくことはできないので、複数のプロジェクトノートを並べておきたい場合は、このやり方ではうまくいかないので注意が必要)。

つまり、絶対に必要というわけではないが、快適さを求めるなら一つ上のプランを選択したくなる、という絶妙な按配になっている。なかなか商売上手だ(褒め言葉である)。

ともかく、このタスク機能とGoogleカレンダーとの連携機能で、Evernoteがこれから目指そうとしている方向がなんとなく見えてきた気がする。たぶんそれは、他のデジタルノートツールと似たところがありながらも、違った方向性になっていくのだろう。そんな予感がしている。

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