タスク管理でも知的生産でも、最終的には自分なりの方法を構築することが必要だ。
ただし、ゼロから作る必要はない。これまで人々が築き上げてきたメソッドが役に立つ。それらを用いて、自分の方法を作り上げる。
上記は、逆の構図でも捉えられる。
人は最初、まねることで学ぶ。誰かの方法をなぞることで、実践へと入っていく。しかし、技術が向上し、知識がバージョンアップし、工夫が発揮されると、方法は自然と変わっていく。変わっていかない方が不自然だ。そうして変化を積み重ねた先に、その人の方法ができあがる。いわゆる守破離だ。
どちらの構図であっても、大局としてみればやっていることは同じだ。さまざまな他のメソッドがあり、その助けを借りながら、人は「自分の方法」を創造する。
私はこれを「Create your own way」というフレーズで表そうと思う。
Create your own way.
「way」だと「make」を用いるのがふさわしい気もするが、ここはあえて「create」を引っ張ってきた。単に作るだけでなく「(新しいものを)作り出す」という語感が欲しかったからだ。そういう気持ちを鼓舞するためのフレーズである。
おそらくこのフレーズは、「Sharing is Power!」に次ぐ、R-styleの主幹フレーズになるだろう。今後の記事は、それに関する内容が増えてくると思う。それくらい大切なフレーズである。
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では、どうすれば「自分の方法」が作れるようになるだろうか。あるいは何があればその助けになるだろうか。
ここで論考の出発点となったタスク管理の話に戻ってみよう。タスク管理の話題は乱立していて整理されていないが、プログラミングにおける「フレームワーク」や「ライブラリ」という概念は、メタファーとして有用だと感じる。何かを創造していく中で、「他の知識」がどう活用できるのかをうまく図式化できる。
よって、タスク管理でも同様の整理を行ってみるのはどうだろうか。
まず大きなフレームワークを整理する。具体的な細かい手法は除いて、まず大きく何をしていけばいいのかを提示する。言葉通り枠組みを示すわけだ。おそらく、このフレームワークは具体的すぎない方が利用しやすいだろう。
次いで、ライブラリを整理する。ここでは具体的なノウハウを整理する。フレームワークをどう実践していくのかの指針になるメソッドをここに置く。このライブラリは、価値観によって複数存在しているのが望ましいだろう。「徹底的にサボるためのライブラリ」とか「時短こそ命のためのライブラリ」とか「遊ぶ気持ちで仕事をするライブラリ」とかそういった感じである。
このライブラリによって、フレームワークを具体的に肉付けしていく。もちろん、自作のライブラリを構築する手段も残されているし、フレームワークを拡張してもいい。そこは自由である。
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上記のような概念整理を通して、メソッドを秩序化すれば、単に「知識を勉強しやすい」以上に、自分の方法を創造しやすくなるのではないかと思う。
今後はそうした観点から、論考を進めていこう。