アウトライナーを使うと、以下の「機能」が手に入る。
・書き記す
・位置づける
・箱詰める
これらは「re」を持つ。
書き記す
アウトライナーでは文字が書ける。文章が書ける。
考えていることを文字化できるなら、その装置はnoteである。
また、書いたものを書き直すこと(re:write)もできる。単に誤字を修正するといったことだけではなく、含意しているものが変わるなら、それに合わせて書き換えることができる。
位置づける
アウトライナーでは、項目を位置づけることができる。自動的なソートに任せるのではなく、自分で配置を決めることができる。重要なものは上に、あるいは先に取り掛かるものは上に、はたまた終わったものは上に。どのような順番でも構わない。自分が好ましいと思う位置に置けばいい。順番を意識的に決めない、というやり方すら可能だ。
また、最初に項目を配置するだけでなく、その場所を変える場合(re:arrange)も含まれる。ある順番を変えるということは、もとの状態よりもふさわしい位置におくことを意味する。再配置もまた、配置なのである。
箱詰める
アウトライナーでは、箱を作ってそこに情報を詰めることができる。このことは二つの意味を持つ。一つは、箱化することで移動などの操作が簡便化することである。いちいち複数項目の選択を繰り返さなくてよいのは便利だ。
もう一つの意味は、現実の箱と同じように蓋を閉めることでその中身を「見えなく」することである。下位項目を「閉じて」しまえば、その内容は視界からは消える。とは言え、削除したわけではない。もう一度操作をすれば再び視界に戻ってくる。
言い換えれば、「自分が今みたいもの」だけを表示し、「自分が今みたくないもの」は隠すことができる。
もちろん、その箱はさらにその中に箱を作ることができる(re:box)。段階的に操作の対象や「見たい範囲」を調節していける。
両極性
アウトライナーは作るツールであると共に壊すツールでもある。それと同様に、見るためのツールでありながら、隠すためのツールでもある。あるいは、固定するためのツールでありながら、移動するためのツールである。
何かを書く。大量に書く。それらはちょっと邪魔だと思うので下位項目を作ってまとめておく。そしてその項目を閉じて、一番上か一番下に移動させる。そしてまた、新しく何かを書く。あるいは書き直す。
そんなことが繰り返されていくツールが、アウトライナーである。