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ノート企画:第三回:ノートと情報系

Posted on 2010 年 2 月 13 日 by Rashita
Tag:
  • ノート術

まず、今までの流れを少しおさらいします。

  • 第一回:多ノート派という選択
  • 第二回:ノートの使い分け方
  • コラム:re-collectionの使い方

まず、第一回で複数のノートを同時期に並列して使い分けるという手法を紹介しました。第二回ではその使い分け方について考えてみました。

この二つでは「ノートをどう使うのか」という視点でのアプローチでしたが、今回は一歩引いて自分が扱う情報の仕組み、つまり「情報系」とノートとの関わり合いについて考えてみたいと思います。

うまくノートを使える人

いろいろな「ノート術」の本の中でいくつもの手法が紹介されています。その手法どれか一つが「正解」というわけではありません。それぞれのやり方で上手く情報を整理し、活用されている方が実際におられるわけですから、各々に正解が眠っているというのが本当の所でしょう。

ただ、それぞれの手法を見渡したときに、「共通する性質」というのは確かに存在します。

ノート術の根幹とも呼べる物は、「ノートをうまく使えている人」にはそれが例えどのようなスタイルであれ、共通する考え方を持っています。その性質、考え方を一言で表すとこうなります。

「つながりを意識する」

非常に簡単です。しかし、簡単であるが故に見過ごされがちになるのも事実です。この「つながり」さえ意識できれば、ノートの数やブランドはまったく個人の趣味で選んで問題ないと思います。

では、この「つながり」とはどのような事を指すのでしょうか。

ノートの「つながり」

まずは、一番簡単なノートとノートとの「つながり」から。

あなたは日常的にロディアの11番を持ち歩いているとします。そして家には母艦とも呼べるB4サイズのノートがあるとしましょう。

外出時に、ロディアでメモを取ったものを自宅に帰ってノートに転記(あるいはメモを貼り付ける)、これがノートとノートの「つながり」です。この手法は実践されている方が多くおられると思います。

もし、この「つながり」がなければどうなるでしょうか。

外はロディアでメモをとり、家ではノートにメモを取る。そしてその間にやりとりはうまれない・・・

こんな状況を長く続けていけば、いずれ探している「情報」がどこにあるのか分からなくなるでしょう。システムとしては「崩壊」です。

つながりとは「→」です。

つまり ロディア→B4ノート これが「つながり」です。

この方向性さえしっかりしていれば、何かを探すときはB4ノートを探せばよい、とすぐに分かります。もし複数のロディアを所持していても

ロディア(1) → B4ノート または ロディア(2) → B4ノート

と、行き着く先をB4ノートに限定しておけば、探す場所に困ることはありません。

この意味で「情報は一冊のノートにまとめなさい」という提案は斬新です。同時期に一冊のノートしか使わなければ、探す場所はそのノートの時系列しか存在しません。これではぬけ落とす方が難しくなります。

しかし、必ずしも一冊のノートにこだわる必要がないというのは理解いただけると思います。

破り取るスタイルのメモならば、それを着地させる場所を限定化する。ジャンル別のノートを使うならば、特定のジャンルの情報はどこを経由しても最後はそのノートにたどり着く、という仕組みをつくれば問題ないわけです。

情報生態系という考え方

舘神龍彦氏が「“情報生態系”としての手帳――オリジナルの「手帳活用書」を作り出せ」(Business Media 誠)という記事で情報生態系という言葉を使われております。

その記事の中では正確な「情報生態系」の定義はなされていませんが、いわんとされることは伝わってきます。

生態系(Ecosystem)は、循環がベースになっています。食物連鎖はその代表例ですし、地球上の水も常に循環しています。その循環によってこの地球上の環境がある程度一定に保たれているわけです。

情報においてもこの循環の考え方は非常に重要です。情報に流れを生み出すと言い換えることもできそうです。

誰かがアウトプットした物を自分がインプットする。それを分類・整理し、自分の中で咀嚼する。そして新たなるアウトプットとしてこの世に生み出す。

これがぐるぐると回っていくことで自分の情報環境を維持していくことができるのではないでしょうか。

自らの情報系を見つめ直す

あなたが情報をインプットしようとするとき、それは何が目的でしょうか。知識を増やして誰かに自慢するためでしょうか。有効に活用し人生を豊かにするためでしょうか。誰かの役に立つアウトプットを行うためでしょうか。

理由はなんだってかまいません。ただその目的に合わせて情報システムを構築していく必要があります。ノートはその一部分でしかありません。必ずしもノートを使う必要があるわけではありませんし、ノートを使ったからといってダメになる、というものでもありません。

情報といってもさまざまな種類があります。ニュースソースも、自分の体験も、本に書かれていることも、自分の着想もすべて「情報」です。それぞれの情報の性質と、それをどう利用するかを明確にすればある程度ツールの選び方、使い方は決まってきます。

例えば、私は一日のやるべき事(やると決めたこと)を書くDTL(デイリータスクリスト)はずっとアナログです。メモ帳から始まって、現在はほぼ日カズンに移行していますが、紙に書き出すというスタイルは変わっていません。

それは、以下の3つの特徴を持っているからです。

  • 手軽に参照・追加できる
  • やり終えた事をペンで消せる
  • 時間が経った後に参照する可能性がゼロ

タスクの参照や追加が面倒ならば、タスクリストそのものを見なくなってしまう可能性があります。やり終えたタスクをペンで消すのは私の「自己報酬」の一つなので、ここは譲れません。また、後々見ないならばデジタルデータで残す意味はほとんどありません。

逆に、後で参照したいと思うものは全てEvernoteというクラウドアプリにいれてあります。それは、→Evernoteという「流れ」が確立されているともいえます。

まとめ

情報の「系」を考えるということは、自分の中での情報の流れを考える、ということです。

それは、どんな情報をどのようにインプットして、それをどんな風に利用するかを考えることと同義です。

ノートを使えば時系列に情報を記入することができますし、ジャンルごとのノートを使えば後で見返しやすいノートが作れます。しかし一冊のノートは持ち運びに便利でも、複数のノートを同時に持ち運ぶのには少々苦労が必要です。メリットがあり、デメリットがあります。

「これがベストのノート術」を私は決めることができません。それは皆さん一人一人が作り上げていくものです。「自分にあったノート術」はカオスに満ちあふれた地球の生態系が時間をかけて安定していくのと同様に、少しずつ改良を加えることでうまれていくものです。
※ノート術、メモ術、手帳術全般を含めての「ノート術」ということです。

自分の情報マップを見つめ直して、今後の「進化」の方向を見定めてみてはいかがでしょうか。

参考文献:

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参考リンク:
“情報生態系”としての手帳――オリジナルの「手帳活用書」を作り出せ

編集後記:
なにか締めのような終わり方ですが、「現状の私の情報系」についても書きたいなと思っています。まあ予定は未定なのでどうなるかはわかりませんが。
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3 thoughts on “ノート企画:第三回:ノートと情報系”

  1. 館神龍彦 より:
    2010 年 2 月 17 日 9:21 AM

    館神龍彦です。私の記事をあげていただいてありがとうございます。
    書かれている記事は私が考えていたことを、わかりやすくかつ詳しく説明していただいたように思いました。
    ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

  2. rashita より:
    2010 年 2 月 17 日 2:15 PM

    >館神龍彦さん
    コメントありがとうございます。あの連載はノートについての基本を考える上で非常に参考になる内容でした。
    これからもご活躍期待しております。
    今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

  3. ピンバック: R-style » ノート企画:第四回:ノートの書き方と2種類のノート

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