3-叛逆の仕事術

音痴と耳の関係 ~フィードバックの重要性~

音痴という言葉をご存じでしょうか。正しい音程通りに歌えない、というヤツです。

この音痴の原因には大きく二つの理由があると考えられています。

一つは「運動性による音痴」つまり喉の問題です。もう一つが「感受性による音痴」つまり耳の問題です。この二つの音痴ですが「矯正」しにくいのは耳の問題の音痴なのです。

今回は音痴という言葉から出発してフィードバックの重要性について考えてみたいと思います。

音痴問題

漢字の「痴」は

(1)愚かなこと。また、その人。

という意味ですが、字義通りに「音痴」という言葉を捉えれば「音を知らない人」「音について知らない人」という意味になります。これは「うまく音を拾えていない人」という風に捉えることができるでしょう。つまり耳の問題です。

喉の問題の方の音痴は単なるトレーニング不足の場合も多く、練習をすれば改善することの方が多いようです。しかし、耳の場合は簡単ではありません。正しく音が拾えていないのならば「何が正しい音なのか」が分からない、ということになります。こんな状況で正しい音程を取れるようになるにはかなりの苦労が必要ということがわかるでしょう。

この音痴という現象は非常に興味深い現象です。単純に考えれば「適切な音程で発声できない」理由は喉とか音感といったものを考えがちです。しかしそれ以前に「何が正しいのかわからない」という耳の問題だということはおそらく音痴だけではなく一般的な現象にも言えることではないでしょうか。

フィードバック不足

この音痴と耳の関係を要約すれば「フィードバックの不足」ということになりそうです。自分が出した音の音程が「合っているのか、間違っているのか」が分からないから、修正できない。逆に言えば、これができていればいつかは適切な音程にたどり着けるということになります。この「正誤」の判定ができることこそが、「フィードバック」と言えるでしょう。

人間がはっきりと「状態」を認識できない物に関しては、意識しないと「フィードバック」を得ることはできません。体重が知らない間に増えてしまうのもそれが理由です。
※レコーディングダイエットの効果があがるのも同様の理由を逆からみたものです。

あるいは「お金」の面でもそうです。自分の出金の記録を付けていない人は、大抵「浪費」しがちになります。人間の脳は「お金」を計る感覚器官を持ってはいませんし、心許ない短期記憶においていくら自分が使ったか、などという情報を蓄えることは困難です。

時間音痴

この考え方を拡張していけば「時間」というものも同様に考えることができます。人の脳は「時間」を計れません。ある程度訓練をした人ならば時計を使わずに正確に60秒測れる人もいるでしょうが、それを無意識に行うことはかなり難しいと思います。そもそも体感時間というのは、そのときの感情によって大きく異なります。「楽しい時間はあっという間に過ぎる」というやつです。人の時間の感覚というのはとてもあやふやなのです。

「時間音痴」つまり時間の使い方が下手な人というのは珍しい存在ではありません。脳の機能から考えればごく当たり前の事です。逆に時間をうまく使えている人は「時間利用」に関するフィードバックを適切に得ている人と考えてもよいでしょう。

行動記録を残したり、自分の時間の使い方をチェックしたりする人は、はじめはうまくいかなくても徐々に「正しい音程」に近づいて行くことができます。そういった作業の中から一定のメソッドが生まれてくるのでしょうが、それをそのまま「拝借」しても時間管理が上手くならないのは当然のことです。

まとめ

音痴の人がカラオケで口パクをしながらCDを流しても音痴は改善しない、というのは誰が考えても明らかでしょう。でも、それと同様の事をしようとしている人をたくさん見かけるような気がします。

あるべき姿に近づいていくためには「あるべき姿」を知り、現在の状態との差を記録していくことが必要なのではないでしょうか。目標はそれだけではあまり意味をなさず、目標との差をフィードバックしていく作業こそが本当に意味を持つ作業だと思います。

音痴においては正しい音を拾えるように、つまりフィードバックを適切に得るために耳の機能の改善をしていく必要があります。

さて、今のあなたに必要な「フィードバック」はなんでしょうか?それをどのようにして得ますか?

参考サイト:
wikipedia 音痴
goo辞書 ち 【痴】

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