買ってきたノートについて書こうと思ったら舘神龍彦氏が記事を上げておられたので、まずはそちらから。
“多ノート派”における情報のすみ分け (1/2)(Biz.誠)
情報生態系は、定型業務や習慣とともに日々発生する割り込みの仕事や情報収集して入手した情報、あるいはタスクなどを、手帳や PC、スマートフォンなどを使ってどこに保存し、あるいは見直していくか——、そうしたツールの集合と運用のルールのことである。
ここが一番重要な指摘だと思う。
「そうしたツールの集合と運用のルール」
つまりツールだけを見つめていても意味が無く、それぞれのツールのポジショニングと運用するためのルールをひっくるめて考える事が「情報生態系」を考える、ということ。この視点は常に持っておくべきだと思う。
多ノート派については、ノート企画の時にある程度書いたので、細かくは書かない。どんなノートを使ってもいいし、いくつノートを使っても良いが、「それらをどのように運用するか」考えることこそが重要だ。
さて、舘神龍彦さんの運用法は記事の方を参照してもらうとして、今回は「ツイストリング・ノート」について。
まずは構成
デジタルはPCとiPhone、でも今回は割愛。
アナログツールは以下。
手帳 :「ほぼ日カズン」
メモ :Re-collection poket ,RODIA No11
ノート:カバーノート システミック(A5)+ツイストリング・ノート(A5)+教科書ノート(無印)
手帳については説明は無し。これだけで話が終わってしまう。メモについてもパス。今回はノート一点のお話。
システミックは以前も書いたが、ノート二冊を挟み込めるノートカバー。教科書ノートはやや厚めのしっかりしたノート。これには時系列で書くべきもの、あるいは長期間のこしておきたい事を書く。
で、今回のメインテーマである「ツイストリング・ノート」。

購入の経緯と、運用の感想などを買いてみたい。
ルーズリーフの問題点
一時期ルーズリーフを使おうかと思っていたのだが、「日経アソシエ」で館神さんが紹介していたツイストリング・ノートを購入し、しばらくこちらを使う事にした。
ルーズリーフは使い勝手は良いのだが、二つほど問題がある。
1.かさばる
2.直接書きにくい
「かさばる」というのは文字通りの意味で、バインダーの厚みがカバンの中で気になる事がある。もちろん薄いタイプもあるのだが、それだと挟める紙が限られてしまう。
「直接書きにくい」も説明は不要だろう。バインダーに挟んだままで記入するのは少々厄介だ。
この二つの問題からバインダーは持ち歩かなかった。あくまで家置き用として使い、普段はシステミックにノートとレポート用紙(ツァイトベクター)をはさんで持ち歩いていた。
時系列で残しておくべきことはノートに、書き捨てて終わりのものはレポート用紙に、という使い分けは、当初なかなか棲み分けられているように思えた。しかし、実際に運用していくと厄介な問題が起きる事を発見してしまった。
野口氏の言葉を拝借すれば「こうもり問題」という事になるだろうか。時系列で残しておく事ではないが、しばらく持ち歩きたい、という事例が発生すると対応できないのだ。
例えば、以下のような事例。
ちょっとした空き時間に、ブログのネタについてノートパッドに書き出す。ある程度書いたところで電話が鳴る。電話の要件が終わってみると空き時間が終了。さて、この書き残しをどうするか?
レポート用紙は一番上から切り取って使うので、残しておくと非常に不便である。しかし一度切り取ってしまうと保存できない。しばらくは切り取ったものをシステミックに挟んでおいたのだが、数が増えてくると徐々にうっとうしくなってくる。
書いた物は、それが途中でもスキャンしてEvernoteに放り投げる事も検討したが、まず間違いなくそれは「未処理」のまま放置される事が予想されたので断念した。
解決策としてのツイストリング・ノート
この「こうもり問題」に悩んでいたところ、発見したのが「ツイストリング・ノート」だ。以前から存在は知っていたのだが、ルーズリーフとバインダーをいくつも持っていたし、普通のルーズリーフとの互換性が無いということで私の中では「使えないやつ」認定されていた。
しかし、「日経アソシエ」の中でシステミック+ツイストリング・ノートという組み合わせが紹介されていたので、「ん?、これ、いけるんじゃない」と思い翌日に購入した。
使用感
使ってみた感想は、「うん、いける!」という感じ。
一番細いタイプを買ったのでかさばる事は無い。基本的にリングノートなので記入も問題ない。残しておきたいページは残しておけるし、用が済んだものは取り外してスキャンでEvernoteへ。
過不足無いシステムとはまさにこんな感じなのかもしれない。いまはシステミックに情報カード(5×3)も何枚か挟んでおり万全の体制が出来上がっている。
館神氏はアソシエの中で、「システミック+ツイストリング・ノート」を最強コンビと評されていたが、今のところその感覚は納得できる。
「ツイストリング・ノート」はルーズリーフをそのまま保存しておきたい人にとっては少々物足りない感じがするかもしれない。バインダーもルーズリーフも現在は種類が限られている。
しかし、紙の最終的な行き先がEvernoteならばほとんど何も問題を感じない。むしろ抜群の相性の良さといってもいいと思う。
しばらくはこのシステムを試していこうと考えている。
最後に
ちなみに、システミックは非常に面白いカバーノートである。サイズが合うならばどんなものでも二冊のノート類をコンパクトにまとめて持ち運べる。
以前の私のようにノートとレポート用紙というアレンジもあるだろうし、今回紹介したのようにノートとツイストリング・ノートという組み合わせもある。私が想像もできない使い方をしている人もいるかもしれない。
今は「ツイストリング・ノート」の相棒のノートを探している。館神氏は「エッジタイトル」というノートを使われているようだが、これも一度試してみたい。あるいは「モレスキン」なんかを試してみるのも面白そうだ。
デジタルツールは確かに便利なのだが、「思考のラフ書き」はアナログのノートが向いている。デジタルが得意な事とアナログが得意な事を見極めた上で、適切なポジションに適切なツールを配置する。それが「情報生態系」を作るという事の一つの意味だと思う。
今回の記事では断片的にしか書けなかったが、私の「情報生態系」の全体像も一度まとめて見たいと思っている。他のブロガーさんの「情報生態系」もぜひ知りたいところである。
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