前回ではEvernoteのノートを利用頻度で分類してみました。
※前回は「Evernoteの実践的なノートブックとタグの運用法(上)」
四つの分類をもう一度書いておきます。
(1)頻繁に参照する(懇親ファイル)
(2)後で見たい(後顧ファイル)
(3)見るかも知れないし、見ないかも知れない(発掘ファイル)
(4)まあ見ないだろう(保管ファイル)
この分類を踏まえて、ノートブックとタグの運用を考えます。今回は(1)と(2)に関して、次回で(3)と(4)に関しての運用例を紹介します。
※(上)では二回に分けて、と書きましたがあまりに量が多くなったので(上)(中)(下)の三回に分けます。
一番押さえておきたいのは「いかに手間を最小化できるか」という事です。
懇親ファイル
このファイルについては、1クリックでアクセスできるのが一番望ましいと思います(※)。1クリックでアクセスするためには、
- 特定のノートブックを作っておいてそこに入れる
- 検索してその結果を保存しておく
の二通りの手段があるでしょう。
1のやり方にもさらに二つのバリエーションが考えられます。一つ目は「懇親ファイル入れ」というようなノートブックを作ってそこにまとめて入れてしまう物。これは数が増えると探す必要が生じてしまうので、あまり効果的ではありません。
もう一つは、仕様用途ごとのノートブックを作ってそこに個別に入れるという方法。これはノートブックの数が際限なく増えてしまうという問題があります。ノートブックがあまり増えすぎるのは個人的にはあまり好ましいと思わないのでこの方法はオススメしません。そういった事にこだわりがなければこの方法でもありだと思います。
※例えば、「週次レビュー参照リスト」というノートブックを作って、そこに必要なリストを入れる、という事。
私が個人的にオススメするのは、検索結果を保存しておく、という方法です。iTunesを使ったことがある方ならばスマートプレイリストに似ていると言えばわかりやすいでしょうか。一定の条件にマッチするノートブックを抽出し、その「一定の条件」を保存しておくことができます。
どれだけ複雑な検索条件であっても、保存しておけばワンクリックで「再現」できるので、非常に便利です。
例えば、あるノートブック(なんでもよい)に入ってある、「チェックリスト」、「GTD」、「週次レビュー」のタグがついてあるノートブックを検索、という感じで使います。これらは週次レビューの度に参照するわけですから、「懇親ファイル」として扱って問題ないでしょう。タグ付けなどの手間はかかりますが、利用頻度から考えればそれほど大きなものとはいえません。
利用頻度の高い物に関しては「1クリックでアクセス可能」な状況にしておけば便利
※1クリックでノートを表示させて、その後ノートを選択するためにもう1クリックは必要です。
後顧ファイル
これは、処理すべきファイルです。まだ何かしらの手を加える必要があるファイルたちです。これらは単にEvernoteの中に入れておくと確実に埋没します。DropBoxと使い分けるという方法もありますが、今回はEvernote単体でのお話に絞ります。
”何かアクションが必要”となれば出てくるのが「リマインダー」です。ある行為を思い出すための仕組みですね。リマインダーにはよくメールの通知が使われますがそれだけではありません。例えば書類のinboxのようなものもリマインダーと言えます。椅子に座ったときに目にはいるならば、そしてそれが特定の機能を持っているならば「~しなきゃ」と思い出すはずです。何かを思い出させる機能があれば「リマインダー」と呼んでも差し支えないでしょう。
この考えに基づいて「要処理」とか「処理待ち」とか「処理してよ」という(名前は何でも良い)ノートブックを作ってしまうわけです。そしてそこにノートを放り込んでいきます。ノートブックではなくて、上で紹介したようにタグ(「要処理」など)を付けてそれを検索保存しておくこともできます。ただ、私の中ではこのタグ付けが若干面倒に感じられます。
その根底には、「変化する要素はタグ付けするのが面倒」という発想があるわけです。「要処理」タグは処理し終えたら消す必要があります。その手間が個人的に引っかかる、ということです。
※タグを消さないで済む方法もあります。「要処理」タグを付けたノートの処理を終えたらば、「処理済み」というタグを付けて、検索結果でこれをはじくという事もできます。あるいは特定のノートブックの中に入っている「要処理」タグを付けた物だけを表示させておき、処理を終えたら別のノートブックに移動させるということもできます。
これらを踏まえて処理が必要なノートはそれぞれの用途に合わせた特定のノートブックにまとめています。
具体的には「すぐにやりましょう」とか「後で見返す」とか「メモ育成中」とかそういったノートブックです。「すぐにやりましょう」は毎朝目を通します。それ以外は、少し空いた時間や週次レビューの際にこのノートブックをざっと見返します。
この方法だと数個の(かつ限定的な)ノートブックが増えてしまいます。一定以上には増えませんが、ある個数増えてしまう事は確かです。そこが気にかかる方は、「処理待ち」のノートブックを作って、「後で見返す」とか「育成中」というタグを付けることもできます。
Evernoteに「未処理」のノートが入っているならば、どうすれば自分がそれを処理するようになるか、を考えてみて下さい。どのようなやり方で実践するかはその人しだいです。私の場合は「ノートブック」がリマインダーになっているので、それを活用しているだけです。
後顧ファイルはリマインダーを意識
まとめ
今回は懇親ファイルと後顧ファイルの扱い方について紹介しました。すごく区切りが悪いですが、続きは次回ということで。
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