物書き生活と道具箱

「成長したければ、記録しなさい」

昨日(5月26日)のためしてガッテン・テーマは「史上最強!ダイエット 失敗撲滅スペシャル」でした。特にダイエットへの興味があるわけではないのですが、ダーリンこと糸井重里さんが登場するという事でチェックしてみました。

番組の内容は「計るだけダイエット」の特集。いかにも胡散臭い感じ名前のダイエット法ですね。しかし、見ていくとなかなか「とんでもないダイエット法」という事を発見しました。あえて名前を変えてみれば「ライフハック・ダイエット」と呼べるかもしれません。

まったく斬新なダイエット

もしかしたらとんでもなく有名なのかも知れませんが、一応「計るだけダイエット」について説明しておくと、必要な物は

・一ヶ月分の体重が記録できるグラフ
・100g(50g)単位まではかれる体重計

この二つのようです。グラフは横軸が日付、縦軸が体重。そして一日ごとに「いいわけ欄」がついている、ということです。

▼実際に付けている人のグラフ

グラフの例
グラフの例

計るだけダイエット[生涯現役39])より

あとは、

・朝と夜に体重図り、グラフをつける
・体重が増えてしまったら「いいわけ欄」に言い訳を記入する

というルールを守るだけ。すごく簡単ですね。このシンプルなルールで構築されたダイエット法を見て、「おぉ~すげ~」と素直に関心しました。それは

行動そのものをコントロールするのではなく、認識に変化を与えるように設計されている

という点です。

一般的なダイエット法は行動を変えるように設計されています。要するに運動量を増やすことか、食事量を制限することのどちらかです。これは初めのうちは熱くたぎる「やる気」によって成し遂げられますが、残念ながら続きません。「情熱」という言葉が意味することは、いずれ飽きる、ということです。もともと行動のハードルが高い物が多いので、「やる気」が無くなれば当然その行動が続けられることはなくなります。

これは「ビジネス書」でも同じ事が言えると思います。何か凄いことを実践している人の本を読んだとして、直後は高いモチベーションでやり始める事ができても、いずれ・・・。という話は珍しくともなんともありません。いきなり「行動」を変えるのはいろいろ無理があるのです。

私はアプローチするのはそこではないだろうと思います。「行動」を生み出している「意識」や「認識」の方にアプローチする方が時間はかかったとしても長期的な意味合いにおいては有効だと考えています。

そこで、問題になってくるのが「意識」や「認識」を変えるにはどうすればよいのか、という事です。

意識を変えるための小さな行動

「計るだけダイエット」で実施しなければならない行動は、「朝と夜に体重図り、グラフをつける」と「いいわけを書く」いう事だけです。これはダイエットを目標とした行動としてはかなり敷居が低いといえるでしょう。そもそも一番肝心な食事に関しては何一つ制限はありません。

ポイントは、「体重を量る」の目的が「体重を減らす」という事ではない、と言うことです。何をどう考えてもここに直接的な因果関係はありません。
※もちろん、体重計に乗るための動作にかかるカロリーは消費していますが

「体重を量り、グラフを付ける」ことの目的は「自分の体を観察する」ことです。ある意味では限定的なライフログと言えるかも知れません。

ちなみに、夜寝る前と朝起きてからの体重は僅かですが朝の方が軽いようです。寝ている間でも人の体はカロリーを消費しているわけです。よく考えれば当たり前のことですが、普通に生きていると「寝ている間に(わずかながら)やせている」とは考えないでしょう。

むしろ、なんとなく一度体重計に乗ってから、次に体重計に乗るまでの間は「同じ体重」のような感覚かもしれません。が、それは違うわけです。運動すればわずかでもカロリーを使いますし、同様に食事をとればカロリーを摂取します。

人間の体重の増減というのは、質量保存の法則を使うまでもなく「一日あたりの消費カロリー < 一日あたりの摂取カロリー」であれば太る、というシンプルなルールのゲームなわけです。

問題は、一日にどれくらいカロリーを消費・摂取しているかが分からないし、分かろうとしないという事です。この「計るだけダイエット」はそこにフォーカスが当てられています。毎日二回体重を量ってグラフに付けていれば、人間の体重は自分が考えているほど一定でない事がわかります。そこで「じゃあ、どういうときに増えて、どういうときに減りやすいか」という風に興味がでてくれば、ほとんどダイエットは成功したと言ってもよいでしょう。

番組中では「分析」という言葉が使われていました。糸井さんは「実験」とか「無料のゲーム」という表現を使っておられました。これは自分の食事や体について一度客観視してみるとも言えそうです。その客観視での分析を通じて食事に対する「意識」を変えるということが、体重を減らす(食事に自ら気を遣う)事に繋がってくるのでしょう。

まとめ

よく観察していると、ライフハッカーと呼ばれる人たちも、このような「分析」が好きな方が多いような気がします。「自分」というものが常に同じやる気や能力を持っているわけではない、と言うことを前提として仕組みを作ったり、あるいは「怠け者の自分」がどうすれば行動できるようになるかを考えたり、と。アプローチはさまざまですが、根底に存在するのは自分を客観的に観察している、ということではないでしょうか。

そういった客観視を得るために必要なのが「記録」です。私が作業記録を付けたり、タスクのログにこだわったりするのもそのためです。「記録」はフィードバックによる改善を一人で行うためには必須といっても良いかもしれません。それを続けていくことで、自分で仕組みを作ったり、あるいは自分で自分に制限をかけられるようになるかもしれません。

何か記録を付けておられるでしょうか。もしそうでなければ今日から付け始めてみてもよいかもしれません。

今日という日は、昨日の生徒である。 _トーマス・フラー

参考サイト:
史上最強!ダイエット 失敗撲滅スペシャル(ためしてガッテン)

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