7-本の紹介

教養脳を磨く!を読んだ

大体「茂木健一郎」という名前を見ればついついチェックしてしまうのだが今回はそれに林望氏の名前もあった。
NTT出版から発売されている「教養脳を磨く!」をぱっと見たときちょっとチャラい感じがしたことはいなめない。それは巷に「~脳」の本が溢れかえっているからであろうか。昨今の出版事情は流行りの本があるとそれにのっかるというかなり悲惨な状態になっているのだが、まあマーケティングの一環と言えばそれまでだ。

しかしまあ脳科学者である茂木氏が対談しているのだから脳という言葉が出てくるのはそれほど不自然な事ではないとも言える。

茂木健一郎氏と林望氏がイギリスでの経験などを共通の因子にして対談を進めていくというのがこの本のコンセプトである。

帯には「今、求められるのは『総合的な知』である」とある。
一体誰がどこから求められているのか非常にわかりにくい文章だ。しかし知的な何かをくすぐる文章である。

実際この本を読んで教養脳が磨けるかというのはなかなか微妙な所だろう。
まあ教養というのは大切なんだなと思えればそれで儲けもの、というところかもしれない。

知的な二人が交わす対談として単純に見れば、結構楽しめるレベルであるし、またイギリスを通して日本を相対化するという視野は今の日本にはほとんど存在しない物であろう。
しかし、ただ単にイギリスってすげ~よな、と言い合っても始まらないことは確かである。

日本はもう終わったと思い見切りをつけるのならそれもまた良いのかも知れないが、現実的に一つの歴史・文化の連続性の中で存在してしまっている日本の事情というのは簡単には変えられないものであろう。

教養を持つ物同士が知的な会話を交わしたり、政治をいやいやでもしっかり引っ張っていったりすることというのが本来的には良いのかも知れない。しかしそれが無いからといって嘆いても仕方がないと思う。

実質的な変化をどのように起こしていくのか、そしてそれはどれぐらいのタームが必要なのかというのはなかなか難しい問題である。

それにどのようなアプローチをしていくのかを考える上で、教養というのは確かに一つの武器になりうる物かも知れない。

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