「タスク」の研究

時間予算管理法

GTD式にいろいろなものをリスト化しているわけですが、その中に「買い物リスト」というものがあります。正確な名称は「買いたい物リスト」です。このリストには当面必要なものがショップごとにリストアップされています。まあそれは普通ですね。あえて「買いたい物リスト」という名前をつけているのは、「欲しいものリスト」と意識的に対立させているからです。

「欲しいものリスト」は買いたいけれど、今は買えないものがリストされています。もし買い物に行ったときに、この「買いたい物」と「欲しい物」が同じリストに入っていたらややこしいですよね。だから別のリストで管理しておく訳です。これも普通の事ですね。一つのリストには同じ属性の物しか入れておかないというのはリストの原則でもあります。

しかし、「やるべき事」と「やりたい事」を混ぜてToDoリストを作ってしまっている人は案外多いんじゃないかなと思います。こういうリストはまったく機能しません。

例えば、1万円という予算を持って買い物に行ったとします。食料品でも飲み会の買い出しでもなんでもかまいません。もし、買い物リストにあるものを全部合計したらトータル3万円になったらどうなるでしょうか。

少なくとも、その通りに買い物する事はできません。買い物リストを作成した時点でピックアップした物が多すぎたのか、予算の立て方が間違っていたのか、あるいは誰かが欲しいと思っている、「HGUC 1/144 デンドロビウム」なんかが間違ってリストに入っていたのかもしれません。

結局そのリストは買い物をする上であんまり参考にならない存在になります。その場でリストを検討して1万円以内に納めるように作り直すか、あるいは上から順番に買い物カゴに入れていって1万円になった時点で終了にするか。どちらにしても「買い物リストを使った効率的な買い物」とは言いがたいスタイルであることは間違いありません。

————————以下転調———————–

上の買い物リストと同様に「やるべき事」と「やりたい事」をなにも考えず混ぜたリストは機能しない。「やるべき事」は正確には「やると決めた事」だ。

「やると決めた事」を一日という単位時間に割り振っていく。これが予算配分になる。一日単位のToDoリストならばその日に「やれる事」が並んでいて始めて、ToDoリストの意味を持つ。その場合優先順位などは問題にならない。

これは原理的にはマニャーナの法則だし、応用編は一日一箱仕事術になる。もし、ToDoリストを機能させたかったら、そのリストに並んでいる物は「自分がすると決めた事」かつ「できる事(量)」なのか真摯に問う必要がある。無自覚にリスト化すれば、一時的に頭から追い出されてスッキリ感は味わえるが実際の業務に役立つとは思えない。

こういうような話をすると
「割り込み仕事が多いとこれは使えませんよ」
という反論が返ってきそうだ。確かにある部分だけ見ればそうかもしれない。

買い物の話に戻ろう。1万円の予算で買い物リストを作り、一万円を持って買い物に来た。ここまでは完璧だ。しかし、今回は子ども連れだ。スーパーをうろついているうちに、子どもが「あれが欲しい、これが欲しい」とおもちゃやお菓子を持ってくる。さて、どうするか。

対応策のもっとも簡単なものは「そんなものいりませんから早く返してきなさい」と叱りつける事だろう。仕事に置き換えれば割り込み仕事は全て断る、ということになる。それがどの程度現実的なのか私にはわからない。すくなくとも、そういう選択肢もある、というだけだ。

もう一つは、そういう子どもの要求を先読みしておいて予算を少なめに見積もっておく、という方法がある。9500円ぐらいの予算を立てておいて、その裁量分で子どもの要求に答える、というものだ。

もちろん全ての要求に応えられるかどうかはわからない。ある程度は許容してある程度は切り捨てることになるだろう。仕事に置き換えれば仕事量にバッファーを設定するということになる。そのバッファーの量は仕事によって変わってくるだろう。例えば、一日の時間の50%も割り込み仕事が発生する確率があるならば、「ToDoリスト」は相当絞り込んでおく必要がある。

しかし、この場合「割り込み仕事が発生しなかったらどうなるんですか?」という疑問が湧いてくる。全体の5%程度であれば適当にお茶を濁す事は可能だが、50%になるとそうは行かない。

こういう場合は、リストを二つ作っておくのがベストだ。まずは本当にクリティカルなタスクを集めた「ToDoリスト」。それだけはその日にこなしておかないとマジでやばいというタスク群。仕事を始めたらまずこのリストをこなす事を最優先課題とする。もし、それが片付いて時間があるならば、急ぎじゃないけどもやっておくべき事を集めた「NextToDoリスト」に着手する。大抵このリストに入っている物は時間が経てば「ToDoリスト」に昇格されるような物たちである。いわばタスクリストのシャドー・キャビネット的な存在だ。

この場合に、用意したバッファー以上の仕事が割り込んできたらどうなるか。例えば54%の割り込み仕事が発生したら。その場合は4%は断るか、切り捨てるしかない。あるいは4%の残業だ。「ToDoリスト」のタスクは削れない。その日削れないものがそこに入っているはずなのだから当然だ。もし繰り越してしまえば、次の日に負担がかかる。負担を消化できなければその次の日に。そうして負荷はどんどんを上がっていく。もし先送りして問題ないようならば、もともとの割り振りが間違っていたということだ。それは「NextToDoリスト」に入れておくべきものだったのだ。

このようにタスクを振り分けておけば、時間を最大限に有効活用できる。しかし、このスタイルを維持するためには、どれがクリティカルなタスクなのかを見極める必要がある。仕事時間の把握とともに、それにかかる作業量も知っておく必要がある。使えるお金の総額とともに、野菜、肉、ビール、などの相場を知らなくては予算を立てられないのと同じ事だ。

一日のToDoリストについて考える事は、基本的にタイム・マネジメントについて考える事だ。そしてタイム・マネジメントはお金の使い方で類推することができる。もちろん、時間予算管理法だけが唯一のタイム・マネジメントではない。しかし仕事術を考える上で、とりあえず押さえておくべきポイントである事は間違いない。

▼参考文献とかその他

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