物書き生活と道具箱

ノート企画2nd:コラム:DIME2010年10月号「今あえて、紙の手帳を使う理由」

ノートについての企画ですが、手帳企画の雑誌をちょっと紹介。

ほぼ中身を見ることなく、表紙の「糸井重里に聞く『ほぼ日手帳』35万部大ヒットのヒミツ!」の部分だけで購入。なかなか面白かった。いくつか内容を紹介してみる。

期待のノートカバー

ノートとの絡みでいれば11月1日に発売される「SYSTEMIC」の新作が興味深い。私はA5サイズの「SYSTEMIC」を現在運用しているが、レザフェスのノートカバーに比べるとやや機能的に見劣りする所があるな、と感じていた。

次のSYSTEMICは細かいながらも機能向上が見られる。例えば、

  • リングノートがOKになったこと
  • ペンホルダーが付いたこと
  • 横差し縦差しどちらもOKな事
  • 収納のポケット付き

これでレザフェスのノートカバーと機能的にはほとんど変わらない。あとは「デザイン」だ。写真で見る限りは洗練度は上がっているような気がする。実際に手を取ってみるまではわからないが・・・。

二冊のノートを持ち運べるので、「スケジュール+アイデアノート」というような手帳的な使い方ができるし、「短期のアイデアノート+長期のアイデアノート」のような運用もできる。

今のところ私は、「クレールフォンテーヌ+レポートパッド」という組み合わせで使っているが、リングノートがOKになれば、ツイストリングノートに差し替えるかも知れない。このあたりも含めて注目である。

関連情報は
3つ折り設計でリングノートも収容可能に――コクヨ「2冊まとめカバーノート」に新タイプ(誠BizID)
「カバーノート<SYSTEMIC>(2冊収容・リングノートタイプ)」を発売(プレリリース)
あたりでチェックできる。

「何でも書ける」

糸井さんのインタビューは見開き2ページだけだったし、ほぼ日で語られていることと、そう大きな差はない。しかし、印象に残る表現はあった。

  • 「何でも書ける権利」
  • 「アイデアなんかも手帳に書いておきたい」
  • 「後から読み返すことで、自分との対話ができる」

そういえば、まともな手帳を使い出してからずっと「ほぼ日手帳」を使っているので、手帳=いろいろ書けるもの、という認識が出来上がってしまっていることに気が付いた。普通の手帳はそうではないのだ。多分、今から書き込めるスペースが狭い手帳を使い始めれば、恐ろしく窮屈な思いを味わうことだろう。

実体験として頷けるのが、「後から読み返すことで、自分との対話ができる」という所。これはブログでも同じような効果があるが、おそらく「親密度」が少しばかり違う。あるいは文章の開けっぴろげさ、が違うとも言える。

どんな目的であろうともパブリックな視点を意識してしまうブログと違い、手帳は基本的にパーソナルなものだ。しかし、何でもかんでも書いているかというと、そういうわけでもない。感覚的には「パジャマぐらいは着込んでいる」そんな距離感で手帳に書き込んでいる。おそらくそれがちょうど良いバランスなのだろうと思う。後で読み返すうえでは。

自分の「今」を残しておくこと

過去の自分に救われる、という事は案外多い。それは単純によく使う書類の雛形を作っておいて利便性を上げるとか、ミスへの対応を記録しておいてチェックリストにしておく、という即効性の高いものばかりではない。例えば「応援」というものもある。

過去の悩んでいる自分を見ると、後輩の人間の悩みを聞いている感触がする。今の自分はそれを乗り越えている。「大丈夫、いろいろあるかも知れないけれども、何とかなるよ」と声をかけたくなる。その声は今の自分から過去の自分に送られるエールだ。エールを送りながらも、微かに自分の中に自信が芽生える。

それは、不思議な感覚を呼び起こす。自分自身の相対化とも言えるが、未来の自分を意識するのだ。つまり、何年後かの自分が今の私を見て、「大丈夫、いろいろあるかも知れないけれども、何とかなるよ」と声をかけている姿を想像することができる。いや、それほど強い感覚ではない。おぼろげながらに感じられる、あるいはそう信じることができる、ぐらいかもしれない。

過去→今→未来

「今の自分は10年後の自分に繋がっている。だから今頑張ろう」と言葉で表現するのは簡単だ。そして、どうしようもないくらい正論だ。つまり空虚に響く。

でも、自分が書き残してきた手帳を見返すと、それがどういう事なのか「感覚として」理解することができる。

人間が認識する「今」は常に動いている。先がどっちかなんて知りようもない。ただ、ある点を定めると、そこからの相対的な位置を知ることができる。ある点とは「過去」だ。過去から今に向かって線を引く。その線を延ばした先が未来。それは多分直線ではないのだろう。もしかしたら非連続なのかもしれない。でも、方向性だけはつかむことができる。

アナログが持つアフォーダンス

ここで、ふと足を止めてみる。ちょっとした疑問が頭をよぎるからだ。

なぜ、これらの記録がデジタルであってはいけないのだろうか。

理由はいくつか考えることができる。その中から一番説得力のある話を持ち出すこともできるだろう。脳がなんとか、感情がなんとか、・・・。もちろんそれも理由の一つだろう。ただ、私が一番実感としてあるのが、デジタルだと「読み返さない」ということだ。

私は1万を超えるノートをEvernoteに貯めているが、見返すのは本当に限られたノートと特定のノートブックだけだ。あとは利用するときに検索して引っ張り出すだけ。でも、自分が書いてきた手帳やノートは違う。これはどちらかというと「本」に近い。

物質としての「本」は、手にとってパラパラ読むというアフォーダンスがある。

本がそうであるように手帳やノートなども身近なところに置いてあれば、手にとって読んでしまうこともしばしばある。そこには明確な(あるいは意識できる)目的はない。その無目的な読み返しの中で、過去の自分との対話や発見があったりする。

そう考えると、デジタルでも同じような効果を生み出すことができると思う。ログと日記を1ページのPDFか何かにして、365日分まとめる。それをiBookなどに出力できるようなシステムがあれば、アナログ手帳がもたらす効果をデジタルでも実現できるのではないかと思う。ただ、今のところはアナログの手帳の方が何かと都合が良い。ただ、この先どうなるかはわからない。

さいごに

「ほぼ日手帳」の話から拡がりすぎてしまったが、それ以外の手帳の情報やiPhoneのカレンダーアプリの紹介なども載っていた。来年の手帳を決められていない人だけではなく、単純に手帳好きな方もチェックしてみてはいかがだろうか。

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