「モレ本」の書評を書いたのが、9月の7日。そこからりコレクションとモレスキンの両方を使い続けてみた。大体一ヵ月半以上モレスキンを使ってみたことになる。
今回は二つのノートの違いについて感じたことをすこし書いてみたいと思う。

主要な差
一見似た二つのノートだが大きな違いが幾つかある。それがそのまま価格の差になっていると考えてよいだろう。
使っていてすぐに気がつく差には以下のようなものがある。
- カバー
- ゴムバンド
- しおり
- 拡張ポケット
- 紙質
カバー
モレスキンのハードカバーの頑丈さは、おそらくりコレクションを使ってみることで改めて実感できるのではないかと思う。家の中のノートとして使う分にはそれほど気にならないが、外に持ち出してアクティブに使う回すにはハードカバーのモレスキンに軍配が上がるだろう。
ただ、個人的にはハードカバーに強く心を惹かれることはない。リコレクションでも一応使えることは使える。
ゴムバンド
リコレクションにはゴムバンドがついていない。これも日常的にもち歩きまわるならばあったほうが良いだろう。が、個人的には具体的に不便な思いをしたことは特にない。あれば便利だと思うのは確かだが、必ずなくてはならない、という感じではない。何かを挟んで持ち歩いたり、ぺたぺたと貼りこんでいったりしてノートの厚みが増すという場合には必需品と言えるだろう。
しおり
リコレクションには紐のしおりはついていない。私は、無印良品のしおりを買ってきてそれを付けて使っている。これは二本ついているのでなかなか便利なのだ。
拡張ポケット
モレスキンの最後尾に付いている拡張ポケットは当然リコレクションには付いてない。私はリコレクションにソフトカバーを付けて使っているが、そのカバー部分が若干「物入れ」になっている。拡張ポケットほどの収納力はないが、今のところ不満はない。
*名刺と情報カード(5x3)が数枚入っている。
紙質
で、残されたのか紙質だ。
正直、その他の差異に関しては特に気にならないか、あるいはDIY的なもので埋めることができると思う。
しかし、ノート(手帳)の中身そのものと言える「紙質」に関してはどうしようもない。
ちなみにリコレクションの紙も全然悪くない。普通に使う分には何一つ問題ない。そのへんに売っているノート以上の紙である。
が、この部分に関してはモレスキンと「ほとんど同じ」とか「まったく気にならない」とは言えない。正直言って全然違う。
まず、「匂い」だ。ノートをひらけた時の匂い。モレスキンはすでにここから特徴的だ。普通のノートはあまり匂いなどしない。これが良いことか悪いことかは分からないが、私たちの感覚を刺激する情報がひとつでもあるというのは、それだけで個性になる。モレスキンを開けると「我が家に帰ってきた感」に近いものを感じることができる。そういうノートってなかなか無い。
紙の色合いや書き心地、手触りも独特である。安っぽい万年筆でも書いた時の「手応え」がまったく違うことがわかる。こればかりは言葉を弄して語ってもあまり意味が無い。書けばすぐに分かる。
正直この「書き心地」の点だけで二つのノートの価格差があったとしても個人的には十分に納得出来る。そして、このノートに惚れ込む人がいるのもわかる。ざっくりとした感触を言えば、リコレクションはデルPCで、モレスキンはMac、という趣がある。
そこにあるのは「完璧な書き心地」ではないかもしれない。しかし、特徴的な書き心地であることは確かだ。
さいごに
「個性的なノート」のモレスキン
という点を踏まえても、リコレクションは非常に良いノートだとは思う。値段で見た時のスペックは十分すぎるほどだ。しかし、そこに「愛着」が生まれるかというと、やや厳しいものがあるかもしれない。
が、私はそれでもリコレクションはしばらく使っていくだろうと思う。その感覚はMacを使い出してもWindowsPCと両方使っている現状に重ねあわせることができる。
しかし、逆に言えば徐々に「モレスキン」にはまりつつあることもまた確かだ。万年筆のインクをカリカリとあの紙の上に載せていくのは確かに楽しい。ある日を境に突然「モレスキナリー」宣言をするかもしれない。が、それまでは私のシャツの胸ポケットにはリコレクションノートが挟まっていることだろう。重ねていうがコストパフォーマンスで見た場合、かなり優秀なノートであることは保証しておく。
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