7-本の紹介 物書き生活と道具箱

書評というかレビューというか 「yPad」(寄藤文平)

yPad
yPad 寄藤文平

朝日新聞出版 2010-10-20
売り上げランキング : 503

Amazonで詳しく見る by G-Tools

「なんだよyPadって・・・」
と、ファーストインプレッションでは思いました。iPad人気に便乗すればいいってモンじゃないでしょ、と。

しかし、それほど「ネタ」な本ではありません。まあ本というか「手帳」なんですけども。

世紀末覇王手帳とかアミバ手帳とかよりは全然まともな感じです。

「yPad」のYは考案者の「寄藤文平」(Yorihuji Bunpei)さんのYなのでしょう。

帯の見返しには、仕事に追われていた寄藤氏がこの手帳(スケジュール帳)を考案するに至った流れが書かれています。

そこで、毎日のスケジュールと全体のプロジェクト進行を
一撃で見ることができる大判チャートを考案しました。
A3の大きさに、3週間のスケジュールと、35個のジョブをまとめて、
一目で見られるようにしたのです。たったそれだけのことで、
細切れの時間につながりが生まれ、頭が整理され、
なにより気持ちが落ち着いて、安心して仕事ができるようになりました。

この最後の感覚はGTDを実践しているときに感じられるものに近いのではと思います。

というわけで、「ほぼ日手帳カズン」+「ほぼ日手帳Weeks」体制に移行する前に、
「ちょっとお試し」に買ってみました。で、正直な感想を言うと、案外面白いです。

まずデメリットから

メリットについて述べていく前に、まずはっきりわかるデメリットを先に書いておきます。

まず、「デカい」です。一覧性を獲得するための代償として携帯性はかなり犠牲になっています。

手帳(というべきなのか)のサイズ自体はiPadと同じ。感覚的にはB5のノートと考えておいて差し支えありません。
が、基本的に「見開き」で使うので結構なスペースを必要とします。

移動中にひらいて書き込みというのはマクドにiMac持ち込む程度の「心意気」が必要かもしれません。

あと、当然ですが他のカレンダーと「同期」することはできません。サイズが結構中途半端なので、A4のプリントを挟んで、というやり方も難しいでしょう。

あと、日付が書き込まれていません。これはメリットとしてもデメリットとしても捉えられますが、めんどくさがりさんには若干手間に感じられることでしょう。

では、手帳(と呼ぶのは難しい)の中身に迫っていきたいと思います。

カレンダー
カレンダー

まずページを開いて最初にお目見えするコンテンツがカレンダー。2011年と2012年です。裏側には2013年と2014年。もともと中身には日付が売っていないので、どこで買ってもOKという配慮からか4年分のカレンダーです。単純にこのカレンダーがシックで気に入っています。

続いて、ユーザーズガイド。

スケジュールページの説明
スケジュールページの説明
こちらはジョブページの説明
こちらはジョブページの説明

記入の参考例が提示されています。

アドバイスの一例として

ワクがあると埋めたくなるものですが
ムリヤリ埋めるためにジョブを
増やすのはやめましょう。

なんていうのがあります。もっともです。

では、実際のスケジュールページにいってみましょう。

スケジュールページ
スケジュールページ

これがスケジュールページ。

2週間が縦に並んでいます。日付・トピックを記入する欄があり、その後に6時から24時までのタイムラインが並んでいます。一日の予定と2週間の予定が「一撃」で見れるわけですね。

ジョブページ
ジョブページ

こちらがジョブページ。タスクリストというのとはちょっと違います。感覚的にプロジェクトリストなんですが、それぞれのタスクが曜日ごとに割り振られるのがポイントですね。

単純なタスクリストだとプロジェクトの全体像が見えにくいと思います。しかしプロジェクトリストだとそれぞれの曜日のタスクの「ボリューム」というものが見えてきません。

一週間の予定をたてるときに、漠然と「あれとこれとそれをやろう」とだけ考えていると、「理想的な一日像」をつくり上げてしまいがちです。

例えば「AというプロジェクトはX、Y、ZのタスクをこなせばOK」「Bというプロジェクトは、Q,P,RでOK」・・・と10個のプロジェクトの「流れ」を分解してく作業は比較的簡単にできます。それぞれのプロジェクトのタスクリストを作ることも可能です。しかし、それを一日のタスクリストとして見た場合、「けっこう無理なリスト」になっていることがあります。

このジョブページであれば、その曜日ごとに割り振ったタスクが一目で分かる上に、物理的限界量(21個まで)があるので、どうしても「タスクの量」に自覚的にならざる得ません。

上で紹介したスケジュール+ジョブページの次のページはメモ・ノートページになっています。

ノートページ
ノートページ

こんな感じで3mm方眼の見開きのノートページです。個人的には若干方眼の色が濃いかなという印象。とりあえず、かなりゆったり書き込めます。

本書は、基本的に「スケジュール・ジョブページ」「ノートページ」がワンセットであとはそれが繰り返されていく、という構成になっています。形としては非常にシンプルです。

付録的な何か

ちなみに巻末にはデザイナーさんが使うのだろう的な付録がついています。私の役には立ちそうもありませんが、便利な人にとっては便利なのでしょう。

書体見分け表
書体見分け表

これ以外にも、紙寸法表、角丸見本、線幅見本、円のサイズ見本、定規、書体名称表、ファイブラインといったものが付いていました。

さいごに

正直、最初は若干ネタ気味に買ったわけですが、案外に面白い本(スケジュール帳)だということがわかりました。

一日の動きと2週間分の流れを確認する。プロジェクトと進行と一日分のタスクを同時に確認する。

何も大層なことではありません。しかしタスク管理の基本的な考え方ではあります。そういう意味で、タスク管理初心者の方が管理の概念を視覚的に理解するには良い一冊だと思います。

さすがに、これ以上手帳関連を増やしてもしょうがないので、私が本格採用することはありませんが、この「ジョブリスト」の考え方をほぼ日カズンのウィークリーページにちょっと応用してみたいと思います。

▼こんな一言も:
「タスクはスケジュールに組み込まれてはじめて実行される」
「理想的なタスクリストは実行可能性とは無関係」
「無理なものは、無理」

▼こんな一冊も:

ほぼ日手帳 2011 WEEKS
ほぼ日手帳 2011 WEEKS
東京糸井重里事務所 2010-11-01
売り上げランキング : 272

Amazonで詳しく見る by G-Tools

ほぼ日手帳 公式ガイドブック 2011 いっしょにいて、たのしい手帳と。
ほぼ日手帳 公式ガイドブック 2011 いっしょにいて、たのしい手帳と。 ほぼ日刊イトイ新聞

マガジンハウス 2010-08-19
売り上げランキング : 1495

Amazonで詳しく見る by G-Tools

Moleskine 2011 12 Month Daily Planner: Black Hard Cover Pocket (Moleskine Srl)
Moleskine 2011 12 Month Daily Planner: Black Hard Cover Pocket (Moleskine Srl) Moleskine

Moleskine 2010-05-26
売り上げランキング : 156

Amazonで詳しく見る by G-Tools

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です