軸を保つということ。プロセスを重視すること。

先日「レビュー 「日経ビジネスアソシエ 2010年12月7日号 新整理術」」というエントリーで紹介した日経ビジネスアソシエ。

新・整理術 日経ビジネス Associe (アソシエ) 2010年 12/7号
新・整理術 日経ビジネス Associe (アソシエ) 2010年 12/7号 日経ビジネスアソシエ

日経BP社 2010-11-16
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る by G-Tools

その中の桜井章一さんのインタビューが印象深いものでした。

このブログでは何度も書評を書いているが、桜井氏はビジネス書作家というわけではない。現在は「牌の音」という雀荘を経営しておられる方で、「雀鬼会」という組織のリーダーでもある(こういう表現にはとても違和感があるか、とりあえず)。

私は、桜井氏の著書はあらかた読んでいるぐらいの「ファン」というか「弟子」というか、なんですが、インタビューを読んであらためて大切だなと感じたことを書いておこうと思います。

ベーゴマで重要なのは、体の動きの変化の中で、軸をいかにぶらさずに保てるか。これが、勝敗のカギ。「軸を保つ」という、人間の動きでとても重要な要素を私はベーゴマで身につけたんです。

「軸を持て」とはよく言われる言葉だ。しかし注意深く観察すると桜井氏の言葉は少し違います。「軸を保つ」だ。「軸を持つ」というのは一本筋が通る、という印象を与えます。しかし、逆に考えれば融通が利かない頑なさもイメージされてしまうでしょう。

「軸」というのは持つというよりも、保つものと考えた方がよさそうです。右に触れそうになったら左に、左に触れそうになったら右に重心を傾けることで、「真ん中」を保つ。決してぶれないというよりも、ぶれを修正する力こそが重要な力ではないかと思います。

正しいビジネス

インタビュアーの「桜井さんが考える正しいビジネスとはどんなものですか」という質問に対して、次のような答えが返ってきます。

心を大切にしたビジネス。

こういう表現はもしかしたら反感を呼び起こすかもしれません。しかしながら、人の心を無視したビジネスなんて長続きするはずがない。企業というものの中身は要するに人。そして消費を行うのも人。そして人と機械をわけるものこそ、「心」という不可解なシステムです。

俗っぽい表現を使えば、「心」の扱いは機械的生産物に付加価値を足す、とも言えます。

が、それは単純に価値のあるものを作り出すためのものではありません。

悪い手順だが、たまたま悪運に恵まれて勝っている人と、流れが向かずに負けているが正しい方法で勝負している人。最終的にどちらが本当の運やツキを手に入れるかは、明らかでしょう。

「たまたま」には再現性がありません。自分の力もつかないにも関わらず、自分の力を過大評価する。結局、運の流れが変われば全てを失ってしまいます。

そういうのにはまり込んでしまうのは、とても危ないのではないでしょうか。心を大切にするというのは、一種防波堤のような役割を持っていると思います。

プロセスという階段

最後にビジネスパーソンへのアドバイスとして語られている言葉を引いておく。これは私が常に意識していることでもある。

目先の結果よりもプロセスを重視して、自分が正しいと思う方向へ進むことです。

世の中には、「目先の結果」を手軽に与えてくれるまるで「魔法」のようなものが氾濫しています。すくなくとも、私はそういったものからは距離を置くようにしています。重要なのはそこに至るためのプロセスです。

もし、プロセスが重要でないとしたら、それは別に私がやるべきことではない、とすら考えてしまいます。

目先の結果というのは、その時々の状況で変化します。それに視線を奪われて自分の足下がおろそかになっていては、歩き続けることはできません。当然、そんな所に軸はなくぶれぶれのまま安定することはないでしょう。

結局ある高さに上ることではなく、その高さまでの階段を築ける事、それが重要なのではないでしょうか。

作業を機械的に処理するのは効率を求める上では必要です。しかし、機械的に「生きる」ことはやめた方がよいでしょう。そういうのを「自分の人生」と呼ぶのは難しいと思います。

目先の結果から、すこしだけ視線をずらしてみる。すると、結構世の中が違って見えるのではないかと思います。

Related Posts with Thumbnails
Send to Kindle
Rashita
物書きをやっております。実用書から小説までなんでもござれのハイブリッド物書きです。 ライフハックや仕事術、知的生産などに興味があります。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です