「タスク」の研究

集中するためにDoingリストを使う

原稿を書くというのは、けっこう力を使う。力といっても物理的な力ではなくて、集中力というやつだ。

実はいまお読みになっているブログの原稿は「ほいほい」書ける。こう書くと適当に書いているように思われるが、そういうわけではない。単純に詰まるような事は書いていないだけだ。あとは「読みたい人だけ読んでくれたらいい」的成分が多少なりとも含まれているので、細かい説明などはすっ飛ばす事ができる、というのもそれに一役買っている。GTDという言葉を出すたびに「GTDとは…」みたいな説明を書く必要はない。

しかしながら、本の原稿となるとそうはいかない。いろいろな状況を想定して、さまざまな角度から書く文章を検討する必要がある。そして、そのような手間をかけなければいけないということ自体が、「行動を起こす」ためのコストは高くする。つまり面倒に感じてしまう。

着手しようと思ってもなかなか取りかかれない、でも取りかかる必要がある。こういう状況に直面することはよくある。そういう時に「やる気が出ないかな〜」と待っていても仕方がない。何かしらのアクションが必要だ。それが単純な作業ならば「5分だけやってみる」という方法はいつでも有効だと思う。しかし、5分だけやってみようと思っても一行も書けないこともある。

さてさて、どうするか。

Doingリスト

ブログ「ライフハック心理学」のエントリーで次のようなものがあった。

Doingリストを導入する前に

しかしこのようなことは、脱線している真っ最中には、なかなか気づきにくいのです。職場で誰かに話しかけられれば、これを無視はできない人が多いでしょう。会話による作業の中断を拒否したり、そのことをDoingリストに平気で書けるという人は、作業へ集中したいという意識がもともとかなり高い人です。

Doingリストに関しては「Lifehacikng.jp」の

今、そこにある未来:脳内バイパスを作る Doing リストの実践例」や「ゆっくりと動きながら高速でこなす、一流の研究者の Doing リスト

エントリーを参照されるとよいだろう。

私もこの「Doingリスト」的なものを手元に置いて作業することは多い。もちろん目的は作業に集中するためである。それは作業中の「集中」を確保するため、というのもあるが、集中環境に入るためという使い方もしている。

ふぉーいぐざんぷる

例えば、昨日のリスト。

Doingリスト的な
Doingリスト的な

作業に集中するために非常に限定的なタスクリストである(一個)。そしてその下に「メモ欄」がある。普段はもう少しだけ長い「Todo」が並んでいる。今回はあくまで集中するために限定的なリストでありちょっと特殊だ。でもって普段は作業中に気になった事を「置いておく場所」としてメモ欄を使う。簡易的なGTDのinboxというわけだ。

スタバでトールのラテを購入し、椅子に座って、エディタを立ち上げる。さて、と思い執筆にかかろうにもどうも「やる気」が出てこない。

基本的に「やる気」というのは作業をし始めればでてくる。作業興奮というやつだ。しかしながら、そうならない時がある。「そうならない時がある」なんてクールに書いているが、そういうのは本当に困る。

どうしようもない感じの時は、いさぎよく「脱線」する。原稿にまったく手を付けないまま、このメモに一行目に書き出したのは

「着手できない理由は何か?」

である。二行目は

「どうやったら着手できるようになるか」

だ。

あとは、その時頭に浮かんでいる事をつらつらと書いていく。中には「どうやったら着手できるようになるか」とはまったく関係ないものもある。例えば三行目の「アナログの非連続性」というやつ。これはとある方が先日口にされた言葉で、何かしら気になっていた。まったく明確ではないものの、次のアイデアのきっかけになりそうな予感がしていた。とりあえず書き出した勢いで書いておいた。その次は「ガマン力」である。

ガマン力とは「あと五分だけやってみる」力である。これは前に立ち寄った本屋で見かけたビジネス書に書いてあったものだ。作業前の「とりあえず5分だけやってみる」方法論と、作業終わりの「あと五分だけやってみる」というアプローチ。両方あれば面白かな、と思った次第だ。

その次が「うまくいっている時は、どんな時か」と書かれている。この辺からずるずると思考が引っ張り出されていっている。

脱線のための場所

こうしたリストを使っていて発見したのは、「集中できないときは、たいてい気になっていることがある」という事だ。マインドスタックが一杯の状況。GTD風に言えばうまくinboxに投げられていない状況。それが集中できない理由の大きなファクターである。

人間には残念ながら心の中の気になっていることを目にすることができない。「気になっている事メーター」もない。だから、集中力が上がらない原因が、疲れなのか、睡眠不足なのか、栄養素不足なのか、単に着手していないだけなのか、気になっている事が多すぎるのか、を把握することはできない。

私の場合は、こんな感じで着手できないときは「なぜ着手できないのか?」を考える事にしている。こういう時にDoingリストは大いに役立つ。メモ欄はあくまで「脱線」だ。本来すべきことは上に書いてある。「やる気」がでてくればスグにそちらに戻れる。

ある程度頭の中を外に出したのと、手を使って書いた事による作業興奮とで、何とか「やる気」が復活する。昨日も2時間は集中できた。

このDoingリストが「紙」である事もけっこう重要だと思う。が、若干長くなってきたので、この辺はまた別のエントリーで書くことにする。

とりあえず集中したければ、あるいは集中しようと思っても集中できない時は、「気になる事」つまり集中を妨げる要素を「置いておく」場所を作っておくと良いかもしれない。

▼こんなエントリーも:
020:よりよい明日のために今日の終わりに自問したい5つの質問(SOHO考流記)

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