今回は、私がブログを書くときに、どのように「書き始めているのか」を紹介します。振り返ってみると、だいたい3つのパターンに分類することができそうです。3つの分類とは、
- 「疑問」からはじめる
- 「タイトル」からはじめる
- 「引用」からはじめる
この3つ。簡単にみていきましょう。
「疑問」からはじめる
私のメモ帳には、いろいろな「疑問」が書き込んであります。「これってなんでそうなっているんだろうな?」という疑問。
具体的なものから抽象的なものまで。個人的なものから一般的なものまで。疑問の形はそれぞれですが、「自分が持った疑問」という点では共通しています。
何かに疑問を感じているというのは、おそらく漠然とでも自分なりの答えが芽吹いている証左です。まったく知識や考えを持たない分野では、適切なサイズの疑問を思いつくことすらできません。
この「自分が持った疑問」を土台にし、自答していくような感じで文章を書くというスタイルで進めます。
例えば、「ほぼ日手帳と他の手帳との違いは何か?」という疑問があったとしたら、それを切り口に思考を文章の上で展開していくわけです。すると「論考」とか「考察」系の文章ができあがります。
出来上がった文章を推敲し、見出しを割り付け、最終的に出来上がった結論に合わせてタイトルを考えます。
当然、「思考」がうまく進まない場合もあります。そういう時は、「ほぼ日手帳を使っている人の共通点はなんだろうか?」という感じで疑問を置き換えて、別の視点から考えを進めていくことで状況を打開します。それでも無理なら、そのテーマは今の自分には手に余るもの、と諦めて別の記事を書きます。
「タイトル」からはじめる
すでに書く内容が決まっている場合は、「タイトル」を先に考えます。レビュー記事の場合は、このやり方が多いです。
先ほどの「疑問」の場合は、結論よりも「どのように思考を進めているか」が重要なのですが、こちらは「結論」が重要です。「なにがどうすごいのか」「どこが面白いのか」「どう役立つのか」といった明確なメッセージがあればあるほど、レビューとしては力強くなります。
まず、その記事が何をいわんとしているのかという「キーセンテンス」を考えて、それをタイトルにしておきます。文章を書き上げた後でタイトルを修正することは多々ありますが、基本は「キーセンテンス」に沿った文章展開になります。
タイトルと最初の数行で、その記事の意味・方向性が8割は理解できる、というのがこのタイプのブログ記事として「理想の形」です。
このタイプの記事は書くことがすでに材料として存在しているので、それらをノートなりテキストエディタなどに書き出しておいて、それをピックアップしながら文章を書き進めるスタイルになります。先に小見出しを立てることもできるで、書くこと自体は結構ラクですが、その分「文章を書く楽しさ」というのは幾分減少してしまいます。
「引用」からはじめる
人のブログの文章を引用する所から始めるタイプ。
「この人はこういう考えだけど、私はこう」という形式の記事。他の人の考えに触発されて自分の考えを整理・深化させていく書き方。このブログでたまに見られる形式です。
自分が普段持っている「疑問」とはまったく違った「疑問」を得ることができるのが、他の人のブログを読む楽しさでもあります。ただし、この「疑問」へのアプローチは自分なりに答えを考えようという感じではなく、すでにある自分の手持ちの答えをさらすような感触です。
「疑問」から始めるタイプが、トランプの山札を一枚一枚めくっていく感覚であるとするならば、こちらのタイプは手札を一定の順番で並び替える(スート順、数の大きさ順)ような感覚です。
まとめ
一応3つの分類でブログ記事の「最初の一歩」をわけてみました。実際100%この通りに分類できるわけではありませんが、だいたいはこんな感じです。
まとめると、
- 自分の疑問からはじめて、それを考察する
- メッセージを明確にして、それをアピールする
- 他の人の考えを用いて、自分の考えを整理する
となります。みなさんのブログ記事の「きっかけ」はどのようなものがあるでしょうか。絶賛「ブログ術」募集中です。
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