今回はこのR-sytleの現時点でのささやかなこだわりと、それを前提としたBlogの体裁作りを紹介します。
体裁というのは、デザインと同じで、ただそれだけで存在しているものではありません。「商品」に存在するある種の意図や方向性を具現化するためのものです。であれば、体裁について紹介するまえに、このR-styleの意図や方向性について紹介するところから始める必要があります。
文字と画像
「基本的に文字」がベースです。もちろんアマゾンリンクを貼り付けたり、あるいはノートや手帳の写真を載せたりはしますが、「イメージのためのイメージ」とか「図解」などはできるだけ載せないようにしています。
これは単に個人的なこだわりですが、こだわりであるがゆえにちょっとやそっとでは動かしがたいものになっています。
なぜ文字ばかりなのかというと、文字ばかりの文章でも読みたいと思ってもらえるような物書きになりたいからです。確かに画像を付け加えれば、アクセスしてくれる人は増えるのかもしれません。が、その画像を探す時間を句読点の付け方にこだわるための時間として使いたい、と考えています。
人生は有限で短いものです。なんでもかんでも手に入れることはできません。
文字数
2000文字前後というのが、このブログの1記事分の目安です。最近は4000字前後という2倍の記事もオプションに入ってきましたが、文字数の大まかな目安を立てているのは共通点です。
文字数を決めているにもいくつか理由があるのですが、一番大きいのは、
「呼吸を掴むこと」
です。
このテーマならこのぐらいの記事数でまとめられる、という感覚が継続的に文章を書いていく上で必要かなと思います。
これは例えば「一日一箱仕事術」のように、まず先に一日の作業時間という箱を作って、そこにうまく収まるように作業を入れていく、というのに近い印象があります。それを繰り返していると、「一日で出来る作業はだいたいこんなもんだ」という感覚が身につきます。「今日はダメだけど、明日はめいっぱい頑張って」なんていうのが妄想に過ぎない、ということが分かります。
こういう現実的な感覚は、作業を進めていく上で大きな助力になります。1時間という枠の中で出来ること、出来ないことを知っていれば計画も立てやすいでしょうし、立てた計画が実行できる確率も高まるでしょう。GTD風に言えば「見通しがつく」ようになる、ということです。
この見通しを付けるために、まず文字数(=箱)を設定したというわけです。
脇道:時間の密度と文章の密度
ライフハック系で「制限時間を設定する」というのがあります。例えば30分という制限時間を決めると、作業をこなすことがゲーム感覚になっていつもより能率があがる、といった感じのハック。
例えば、AとBという作業があったとして、タスクリストにA、Bと並べているだけだと各タスクに20分ずつかかるとしましょう。それを「AとBを三十分で終わらせる」という課題が出てきたら、何かを変える必要があります。極端にAにかける時間を減らすか、A、B両方ともの作業効率を上げるか。こういう視点に立つと「無駄な作業」を減らせたりするものです。
これは文章でも同様です。最初は2000字でワンテーマ。次に2000字でツーテーマ、スリーテーマと書きたいことを増やしていくと、文章自体の密度を上げざる得ません。密度を上げるといっても、行間を狭めたり漢字を多くするのではなく、無駄な文章を削り、一つの文章自体がもつメッセージ性を上げるということです。
文字数を設定する理由はこのへんにもあります。
最終的な体裁
以上を踏まえると、画像がほとんどなく2000文字以上の文章が並ぶ、というのがこのBlogのスタイルになります。
それを前提として、なるべく読む人の負担にならないように
- 改行を意味段落ごとに入れる
- まとまりごとに見出し(H3)を付ける
- 見出しのかたまりが大きければ小見出し(H4)を付ける
という体裁でBlog記事を作っています。このあたりが持つ意味合いは@goryugoさんの「ブログ用の文章のコツをだいたい5つくらいにまとめてみる」というエントリーを参照されると「体感」できると思います。
あくまでこの体裁は自分の前提ありきの形です。別の前提があれば、別のスタイルが考えられます。
これからBlogを始めるかたは、各種のテクニックを勉強する前に、一呼吸置いて、「どんなBlogにしたいのだろうか」ということを想像してみると良いと思います。その方向性に従って必要なテクニックをピックアップすれば、迷う可能性は少なくなると思います。
さいごに
私にとってBlogを続けることは、情報をシェアするという目的と共に、「文章修行」の一環でもあります。0歳児から流暢に話せる幼児がいないように、練習しないで文章力を身につけることもできません。
「自分なんて文章書く力ないからな〜」と思っている人こそ、Blogを始めた方がよいのではないかと思います。
▼こんな一冊も:
残業ゼロの「1日1箱」仕事術 |
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佐々木 正悟
中経出版 2009-05-30 |
ひとつ上のGTD ストレスフリーの整理術 実践編 仕事というゲームと人生というビジネスに勝利する方法 |
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デビッド・アレン 田口 元
二見書房 2010-11-26 |
デザイン思考が世界を変える―イノベーションを導く新しい考え方 (ハヤカワ新書juice) |
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ティム ブラウン Tim Brown
早川書房 2010-04 |
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