今回はBlogのネタ帳について。
単純に日記を書くだけならともかく、「ちょっとぐらいは面白い」エントリーを書こうと思うと、ネタ帳はあったほうがよいでしょう。それも毎日更新なんてハードルを設定してしまったら必携と言ってもよいかもしれません。人の脳は、そんなにホイホイ面白いネタを保存し、取り出せる装置ではありません。
でもって、私はEvernoteを「ネタ帳」として使っています。今回はネタの仕入れ方ではなくて、単純に「ネタ」をどのように管理しているのかの紹介です。路線は二つ。
- ホットなネタの管理
- クールなネタの管理
では、すこし見ていきましょう。
ホットなネタは1ノート
ホットというのは、言い換えれば「旬」ということです。周りの環境や時節的なもので「書いた方が良さそう」というテーマだったり、あるいは「なんかものすごくこれについて書きたい」という心理的な熱さだったりもします。
そういう「旬」のネタを思いついたら、Evernoteのノートを作成して書き込んでおきます。クライアントから作るときもあれば、「ATOK Pad」や「Fastever」といった外部連携からネタを書いたノートを作成するときもあります。
このノートを「この一週間に参照する可能性が高いノートを集める」という役割を担わせたノートブックに入れておきます。
で、Blogを書くときにそれをずらっと眺めて、適当にチョイスし、「さて、書くよ」となるわけです。
クールなネタは1タスク
ネタ鮮度の問題点
もちろん、一週間で7つのアイデアがぴったり浮かぶとも限りません。多いときもあれば(たいてい多い)少ないときもあります。時間が経てば、書こうと思ったまま新しいネタに追いやられて「旬」が過ぎてしまったようなネタも出てきます。
この状態を放置しておくと「この一週間に参照する可能性が高いノートブック」が混沌としてきます。そこで、ネタの選別です。
ネタの選別作業
適度なタイミングで(週に一回)、そのノートブックを見直してネタを選り分けます。
- 次の週こそは書く(新しいタスク)
- 他の人が書いたのでまあいいか(スルー)
- 次の週は無理だけど、時間があったら書きたい(先送り)
大まかですが、こんな感じの分け方です。
次の週に書く事を決めたら、そのままそのノートブックに置いておきます。スルーすることを決めたものは、アーカイブ用のノートブックに。スルーするけどちょっと違う切り口がありそうと感じたら、アイデアをストックしておくノートブックに移動させます。
で、「先送り」を決意したもの。これがやっかいです。アーカイブにするとリマインダーが機能しません。アイデア用のノートブックに入れてしまうと、Blogを書くたびごとにそのノートブックを洗わなければいけません。このノートブックはブログ以外の雑多なアイデアが入っており、結構数が多いのでなかなか面倒です。
かといって、「この一週間に参照する可能性が高いノートブック」にそのまま入れておくと、どんどんノートの数が増えてしまい「この一週間に参照する可能性が高いノートブック」の文脈が失われてしまいます。リストを機能させるための最大のポイントは文脈の違うものをまぜないこと、です。
そこで「ストック用」のノートを一つ作成し、そこに「転記」することで状況をバランスさせます。
ネタリストの作成
例えば、タイトルが「R-style」というノートを作ります。「先送り」が決定されたネタは、そのノートにチェックボックス付きでネタのタイトルまたは概要だけを書き込みます。これをネタリストと呼んでおきましょう。
で、そのもともと「ホット」であった、今は「クール」なネタが書かれた元ノートはアイデア・ノートブックに移動します。
これで「アイデア」は一カ所に集めながら、「書こうと思っていたもの」だけを抽出することができます。もし概要ではなく詳細が必要ならば、その時にアイデアノートブックを検索すればOKです。
このやり方が出来ていれば、「この一週間に参照する可能性が高いノートブック」が未使用のネタでふくれあがって、一覧性が下がるということにはなりません。Evernoteのノートブックは「基本ゼロなもの」「ひたすら増え続けていくもの」「役割を終えたら消えるもの」「一定の数が常にたゆたっているもの」の4種類がありますが、このノートブックは最後の「一定の数が常にたゆたっている」にあたります。
チェックボックスの理由
ちなみになぜチェックボックスを付けるのかというと、一つは「Egretlist」でiPhoneからこのネタリストを参照するため。もう一つは使用済みのネタを消す必要がなくなることです。
使い終わっものを消去せずに残しておけば、「あぁ、そういや以前あんなネタで書いたな〜。・・・まてよ!?」といった感じで新しいネタを思いつくかもしれません。
基本的にこのネタリストノートは「Blogのネタを探すとき」に見返すものなので、そのネタの手がかりになる情報はできるだけ多く含まれていたほうがいいだろう、という発想です。
さいごに
まとめると、思いついた(あるいは収集した)アイデアのネタはEvernoteに集結させて、直近で使いたいものは毎日参照するノートブックに移動させておき、鮮度が落ちてきたら、多少目に付きにくくなる(でも見れば全てが一覧できる)形にしておく、というのが基本となる考え方です。
今回紹介した方法は、「この一週間に参照する可能性が高いノートブック」が私にとってリマインダーになっている、というのが前提のやり方です。Evernoteを使ったネタ帳管理はもっといろいろなパターンが考えられると思います。
▼今週の一冊:
EVERNOTE「超」仕事術 |
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倉下忠憲
シーアンドアール研究所 2010-08-18 |
Evernote 情報整理術 (デジタル仕事術) |
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北 真也
技術評論社 2011-02-09 |
1 thought on “鮮度別によるEvernoteの「Blogのネタ帳」的使用法”