前回の続きです。前回までは頭に3桁の番号が付いたノートブックについて紹介しました。今回はその残りについてです。
Rashita’s Notebook
これがダブル・インボックスになります。実は旧「既定のノートブック」です。いろいろ突っ込んで処理を放置しておくうちに数がどんどん増えてきたので、「えぇい、もういいや」と処理を放置して、新規でノートブックを作ってそちらにinbox機能をリロケートしました。
というわけで、ここには大量の(2059)のノートが存在しています。大半がウェブクリップだと想定されますので、実質一番数が多いのは「象の墓場」ではなく「スクラップ」のノートということになります。
※前回参照のこと
このノートブックも「あぁ〜もう、頭を使う作業なんてぜんぜんしたくない」という時に、「整理作業」としてノートブックの移動およびタグ付けがなされることがありますが、太極拳の動きのような進捗具合です。
この状態でも何かのノートを探すときには、「全てノートブック」を対象にすれば、ここも引っかかりますので「ものすごく不便」ということはありません。
■進行中プロジェクト
頭に「■」がついたノートブック。特定のプロジェクトに関するノートブックです。編集者の方と共有する場合もあります。自分一人で進める「有料メルマガ」などもここに入っています。
基本的にスタックです。スタックの名前にあるとおり「進行中」のプロジェクトに関するものです。
入っているものは、原稿データ、画像データ、自分のアイデアメモ、参考文献のリスト、使いそうなウェブクリップ、作業に必要なメール、などが入っています。
進行中に使うタグは「原稿データ」「画像データ」の二つ。基本的に自分で書いたテキストは全てEvernoteに放り込んでいますが、「原稿データ」タグを付けるのは最終稿にあたるものだけ。こうしておけば、後で見返したときにどれが最終稿なのか一発で判断できます。同様に編集者さんも、このタグが付いたものだけをピックアップしていけば、私が他にどんなノートを入れていてもまったく関係なしです。
ちなみに、プロジェクトがとりあえずの終わりを迎えたときは、このノートブックは「破棄」されます。大半は「象の墓場」に移動し、必要なメールは「スクラップ」に移動です。この際、このノートブックに入っている全てのノートを選択して、「■プロジェクト名」というタグを付けておきます。
※「ヤバイ仕事術」というプロジェクトなら「■ヤバイ仕事術」というタグということです。
これで、アーカイブから必要なファイルをタグで探しだすことができます。探す頻度はそれほど高くないですが、この一手間を加えておくだけで圧倒的に手早く見つけられます。
○孵化ノートブック
これがプロジェクトになったらいいな、という感じのアイデアを扱うノートブックです。こちらもスタック。
流れを追いかけると、
何か思いつく→EvernoteInbox→アイデアノート→メタ・ノート(ここまではノート)→孵化ノートブック(ノートブック化)
という感じ。
なんとなく方向性が見えていて、これからアイデアとか資料を集めていこうという対象に関するノートブックです。ここにはタグ付けはしません。この状況は「使う」というよりも、集めておいて「見返す」というのが役割です。必死に手間をかけて整理する必要はありません。
Lifelogノートブック
前回省略した 「302 [lifelog]」について、もう少し詳しく書いておきます。
基本的にこのノートブック+タグというのが管理方法です。ノートブックスタックにしないのは、「重複する要素がある」「カテゴライズできないものがある」という二点からです。
入っているものを、ざっくりとみていくと、
- FastEverSnapで撮影した写真
- Twitterのログ
- Googleカレンダーからの「予定」リマインダー
- RTMからの「日課」リマインダー
- MedhiaMarkerやfoursquareなどのMAILPIA経由のログ
あたりです。なんか他にも入っているかも知れませんが、とりあえずはこれぐらいがメイン。
FastEverSnapで撮影した写真
適当にパシャパシャと撮影しています。
多いものは、
- 食べたもの・飲んだもの(「食べ物・飲み物」タグ)
- 買ったもの(「買い物」タグ)
- 貰ったもの、贈った物(「贈り物・贈られ物」タグ)
- 描いたもの(「マインドマップタグ」)
※特別に「ビール」や「チューハイ」タグをプラスで付けたりもする
※特別に「文房具」タグをプラスで付けたりもする
※特別に「誕生日」とか「献本」というタグを付けようかと迷い中
※最近撮影し始めた
です。ちなみに「食べ物・飲み物」「贈り物・贈られ物」タグは、これで一つのタグです。
こういったタグが付かない写真については「写真」というタグを付けてラフに管理しています。最初は「風景」「桜」「海辺」とか「ショップ」「カフェ」「洋食」とかうんたらかんたら、と細かいタグ分けを想定していたのですが、そもそも「新しい場所にどんどん出かける派」ではないので、そういうノートってあんまり>けっこう>ぜんぜん増えないんですよね。
現状は、これぐらいで十分です。だいたい、今まで撮影した「桜」の写真だけを時系列で並べてみたい、というような欲求が発生するとは思えません。現状付けているタグは、自分にとって興味がある分野ということです。それ以外は大雑把に写真だけ抽出できれば、あとは時系列でなんとかなります。
Twitterのログ
使い始めは別にTwitterのログの必要性を感じていなかったのですが、なんとなく始めてみたら、なんとなく面白かったのでそのまま継続中です。使用しているのは「twtr2src」。Twitterというタグを自動添付してもらっています。
「twtr2src」については、「Evernote×Twitterでライフログ!最強ツールtwtr2srcの使い方」(OZPAの表4)をご覧になっていただければと思います。
Googleカレンダーからの「予定」リマインダー
基本的に予定の管理はGoogleカレンダーさんに一任しています。で、その予定をEvernoteに(Gmail経由で)送るようにしています。こういう予定があったよ、というのも自分の人生の情報ですね。
RTMからの「日課」リマインダー
毎日やることをRemember the Miklに登録して、Evernoteにリマインドメールを飛ばすようにしています。これは単純に、「EvernoteのInboxに入れておけば、毎日目を通すので忘れない」効果が期待できるからですが、「このころはこういう事を日課にしていたのだな」ということも後から振り返ることができます。
MedhiaMarkerやfoursquareなどのMAILPIA経由のログ
表題通り。ウェブサービスから送られてくるログをMAILPIAというサービスを使ってEvernoteに送っています。
MedhiaMarkerは、MAILPIAを使わずに直接Evernoteにノートを作成してくれる機能があるのですが、私はそれを「読書管理のタスク」として使っています。なので、一応購入動作のログとしてこのMAILPIAにも登録しています。
※以上の3つは、ノートのタイトルに定型要素が含まれているのでタグ付けしなくても抽出はできます。
一応のライフログ
ノートブックのタイトルはLifelogとなっていますが、言ってしまえばアイデアだって、書いた原稿だって、もらった名刺だって、読んだウェブ記事だって、広い意味では自分の人生を構成する情報です。そういう意味でEvernote全体がライフログなわけですが、一応「ライフログ的」な要素が強いノートはこのノートブックに集められています。
これが一通りのノートブックについてです。
「保存された検索」
で、続いて「保存された検索」です。現状は5つだけ。
GTDレビュー
週次レビューとか月次レビューとかに使うチェックリストが抽出されます。
■projectチェック
上に出てきた「進行中プロジェクト」ではなく、GTDにおけるプロジェクトを抽出するもの。プロジェクトリスト的な使い方。
「ブレスト」リスト
「アイデアノート」ノートブックに入っている「考えたい」タグが付いているものを抽出。定期的に実施されるタスクの「一人ブレスト」に使います。
テンプレ
ブログのテンプレートとかメルマガのテンプレートとかそういうものを抽出。そういうノートには「テンプレート」というタグがついてあります。対象は全てのノートブック。
過去アイデアノート
「アイデアノート」に入っているノートが役割を終えると「象の墓場」に移動になります。そのアーカイブに移動した過去のアイデアを振り返るための検索です。検索キーはアイデアノートタグです。「アイデアノート」ノートブックは、定期的に全てノートを選択して、アイデアノートタグを付けるという動作をしているので、だいたいはこのタグがついています。
さいごに
これが現状の基本的な使い方になります。さすがにタグのリストを書き出すとほんとうにきりがないので、それは割愛します。
実は、このノートブックリストの紹介は話の前振りです。これらのノートブックから、「ノートブック」が持つ性質の種類分けを試みようというのが一応の狙いです。それはまた次回に。
今こうして書いてみて「シゴタノ!」という進行中プロジェクトノートが存在していないことに気がつきました。「R-style」もありませんね。これはどちらも「ぶっつけ本番」に限りなく近い状況で更新しているからでしょう。ほとんど冗談抜きで、その日の朝に「さて、何書こうか」と決める場合の方が多いのです。まあ、そういうノートブックが存在しても良いような気がしてきたんで、これを書き終えたら検討してみます。
▼企画記事リスト:
皆様のご参加お待ちしておりますの第0回
Evernoteのノートブックリスト前半戦の第一回
▼こんな一冊も:
EVERNOTE「超」知的生産術 |
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倉下忠憲
シーアンドアール研究所 2011-02-26 |
EVERNOTE「超」仕事術 |
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倉下忠憲
シーアンドアール研究所 2010-08-18 |
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