政府、自民が修正案受け入れ 郵政法案(産経)
自民党は28日午後の総務会で、郵政民営化関連法案の修正案を多数決で了承した。修正案は、郵便局(窓口)会社の業務範囲に「銀行業、生命保険業の代理業務」も例示し、持ち株会社が郵便貯金銀行、保険会社の株式を保有し続けることを可能とする事項を金融2社の定款に盛り込む、など4項目を条文修正。党執行部は法案賛成の党議拘束がかかったとしており、衆院通過に向け大きく前進した。ただ、民営化反対派は反発を強めており、採決をにらんだ攻防は続きそうだ。
すこし悲しくなってくるくらい、予想通りの展開である。
Rashita’s Style Blog 「郵政民営化、最終調整」
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これっぽちも期待していないつもりでいたが、もしかしたら・・・というのもはかない願いであった。結果的に総理が自民党案に歩み寄る結果となった。
修正条文については特に触れない。結果的に民営化しならがら、今までの郵便局を維持する、あるいは業務を拡大することができる、という形に落ち着く。
民営化として目指す方向とまったく違った結果に落ち着いてしまった。まあそうなることはみんなうすうすわかっていたわけだが。
全国サービスを維持したいのなら、公社のままで改革を進めるべきだし、金融関係の2社についてまったく触れないのなら、そもそも民営化する意味すらなくなってしまう。
よけに制度がこんがらがっていってしまっている。
年金や各公社が抱えている矛盾がいかにして作られてきたか、というのをリアルタイムで確認しているかのような感覚である。
さて、こんなときに民主党は、といえば
郵政民営化法案採決阻止へ 民主、竹中氏の不信任案検討
民主党は都議選投開票日(7月3日)前の郵政民営化法案の衆院採決を阻止するため、竹中郵政民営化担当相の不信任決議案を出す方向で検討している。
28日の民主党役員会では、郵政法案の対案は出さず、与党との修正協議もしない方針を改めて確認した。与党が採決を強行する場合、審議拒否や牛歩戦術を取らないことでも一致した上で、国会の会期延長の際には見送った竹中氏の不信任案を提出する方向で調整を進めることにした。
とまったく意味のない動きである。他にすることはないのだろうか。ないのだろう。
大体どう動いたところで、民主党だけでこの法律が成立することはできないわけだから。
おそらく、多くの国民の興味は、この民営化から離れていってしまっているのではないか。だとしたら、民主党はこの政府の修正案で郵便局がどのようになり、どのあたりが変化しないままのこり、それがどのような影響を後に与えるのかを説明し、国民の関心を深める必要があるのではないだろうか。
しかしながら、全国一律の郵便局ネットワークや、馬鹿みたいな郵貯や簡保は便利に感じている人がたくさんいて、わざわざそれを敵に回すのも、というような腰の引け具合を感じてしまう。
この政府の歩み寄りで、この法案もほぼ成立するだろう。
国会を通す段階でいくつか問題が持ち上がったとしても廃案になるような事があるとは思えない。
こうして、また重要な法律が、なんとはなしに成立してしまう。まったく変な国である。
自民党も、民主党もこの国の改革に向けては実際に何もできていないのが現状だし、多くの国民が、まぁそんなもんか、と感じていることも、また現状である。
何も変わりようがない。
政府・自民、郵政法案修正で合意(読売)
郵政民営化、自民が修正案を了承 採決に「党議拘束」(朝日)
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