元コンビニ店長がコンビニで買い物をするときに気をつけていること

TaskChuteユーザーはここチェックしとけ、的なブログ「化学系メーカー研究職です」で@Surf_Fishさんが次のようなエントリーを上げられていました。

元コンビニ店員が教えるコンビニで快適に買い物するための4つのポイント

上の記事では「コンビニで気持ちよくスマートに買い物をするためのポイント」が4つあげられています。ふむふむなるほど、と読んでいると記事の最後に

元コンビニ店長だったという@rashita2さんの意見も伺ってみたいなーと思っています。

とご指名がありました。

というわけで、今回は私がコンビニで買い物をするときに気をつけていることを書いてみます。

たった一つのポイント

私がコンビニで買い物するときに気をつけているのは、

「相手を人間扱いする」こと。

以上です。

「何を当たり前な事を・・・」と、考えられた方は、コンビニ的に良いお客さんの部類に入ります。この辺の詳しい話は『コンビニのレジからみた日本人』という本を読めば、よおぉぉくわかります。

カウンターの中にいるというだけで、店員を亜人類的な扱いをする人はけっこう見られます。お客様:店員というよりは、貴族:奴隷に近いのではないか、と哲学的思想に走ってしまうぐらい、無茶なことを言う人が「お客様」として来店されるのがコンビニです。
※立地によって著しい偏りがありますので、あしからず。

あるいは、完璧に構築されたプログラムのように、「望めば何でも出てくる」的なものを希望されることもあります。超高級ホテルのコンシエルジュでも対応に困るような要望を出される方もおられます。

店員というのは、普通の人間で、アルバイトで、安い時給で、マニュアルが山のようにあって、人材の入れ替わりが激しくて、そのくせ人を育てるマニュアルはほとんど機能していなくって、しかも人によっては週五とか週六で働いていたり、あるいは二週間に一回ぐらいしかこなかったり、・・・といった感じで技術的に安定しないものです。

人件費にあまり余裕がないので、みっちり研修して、一定のレベルになってから初めて店舗で、という体制はなかなか作れません。言葉通りの意味で超実践的なOJTで仕事を覚えてもらうしかないのです。

だから、ミスも発生しますし、操作の遅いやつもでてきますし、質問に答えられない人もいます。コンビニに頻繁に行く人ほど、そういう店員に出会う確率は高いでしょう。そういうのに一つ一つ文句を言っても別にかまいません。「おたくのところの店員教育はどうなっているの?」と詰め寄ることもできます。でも、「コンビニ業界」というものが、そういう店員を発生させやすい体質になっている、という点は記憶に留めておいてください。

365日24時間営業というコスト的に非常にワリが悪い営業方式で、しかもチェーンによっては利益の半分以上を本部にかっさらわれる契約もあります。家の近くにあり、毎日いつでも買い物に行けるという利便性を得る代わりに、「技術レベルが一定以下」のお店を発生させるというデメリットを消費者が背負い込んでいる、ということです。

といっても、これはそれぞれのお店が店員教育に力を入れなくても良い、という話ではありません。接客業として、それは一番力を入れるべきところでしょう。しかし、「コンビニ業界全体」を見れば、そういう余裕が無いお店というのも存在してしまう、ということです。

そういう背景を知っているのかどうかはわかりませんが、「なんでも出来てあたりまえ」「なんでも知ってて当たり前」「どんなサービスも満たされる」と考えられている方がたまにおられます。そういうのに長時間接していると、軽い人間不信に陥ってきます。冗談抜きで。

こちらも人間で、相手も人間です。もちろん接客業としての最低限のラインは存在ます。お客さんが歩いてきたら、店員は横に避ける。こういうのは当然の対応です。しかし、「ドラえもん」扱いするのは、少々行き過ぎです。

してること、しないこと

という点を踏まえてもらって、実際にどのような事に気をつけているか、と書いてみます。

「挨拶する」→ありがとう、と一言声をかけるだけで店員さんとの距離がぐっと縮まります。カウンターに立っているのは自動販売機ではありません。

「寛容に」→上にも書きましたが、ミスなどは常に起こりえます。彼(あるいは彼女)が悪いのではなくそれを教えている人の落ち度です。

「レジを見て」→宅急便・大量の公共料金はレジの空き具合を見て。混雑中に処理されるとミスされる確率があがります。相手はCPUではありません。

「小銭はわかりやすく」→小銭を出す量が多いときは、視覚的に把握しやすいように。
※100円玉を7枚出すシチュエーションなら、乱雑に置くよりも「5」「2」と塊を作って置いた方が相手が把握しやすい。対マジックナンバー問題。

というようなことです。@Surf_Fishさんと大差ないですね。

あと、かなり特殊ですが「しないように」していることとしては、

「フェイスアップ」→商品の顔を正面に向けたり、あるいは売れて窪んでいる商品の前だしなど。いまだについつい手が出ます

「挨拶」→店員さんへの挨拶、ではなく店員としての挨拶。最近はありませんが、働いているときは他のコンビニで「いらっしゃいませ」が出そうになったことも。

「口出し」→店員さんが困っているときに、ついアドバイスしたくなりますが、他の店には他の店のルールがあるのでできるだけ口出ししないように。どうしても困っていて、問題なさそうなら手助けすることはあります。

「本棚の整理」→これは職業病なのか、自分の性格なのか判別できませんが、乱雑になっている本棚はいそいそと整理したくなります。が、明らかに変な人なので我慢してます。

があります。この辺は「店員としてのクセ」が大半ですね。

「店長」のチェックポイント

ついでに、私が「店長目線」で他の店をチェックするときに、見るポイントも書いておきます。

床やトイレの綺麗さ→人が多く出入りするコンビニでは、一番汚れやすいところ。ここが綺麗だと定期的に清掃できている証拠。

動きの悪い棚の綺麗さ→保存食や、ウィスキーなどの回転率のさほど高くない商品が陳列してある棚。ここが綺麗だと細やかな清掃が出来ている証拠。こういう店は「賞味期限切れ」の商品と遭遇する率が低い。

店員の動き→入店時の挨拶が出来ているかどうか、常時店内の様子を把握して、お客がカウンターに近づいてきたときに、さっと対応できるかどうか。

以上の点がクリアされているお店は、店舗マネジメントがきっちりできているお店です。

見た感じでの「お客さんの多さ」は、立地やかわいい店員さんがいる、といった要因で変動しますが、上のようなポイントは日常のワークスケジュールの管理、あるいは人の教育について仕組みが出来ていないとなかなか実現できません。なので、基準以上のお店は、「店長レベル」が高いお店、と判断できます。

さいごに

たぶん、振られた話とは見当違いの方向の話題でしたが、コンビニについてつらつらと書いてみました。

コンビニは日常生活に深く関わってくる小売業なので、店員さんと良い関係を築ければ毎日の生活がほんのわずかでも楽しくなるかもしれません。気持ちよく挨拶を交わせる人がいる、というのはなかなか良いものです。

▼こんな一冊も:

コンビニのレジから見た日本人
コンビニのレジから見た日本人 竹内 稔

商業界 2008-06-24
売り上げランキング : 274479

Amazonで詳しく見る by G-Tools

セブンイレブンの罠
セブンイレブンの罠 渡辺 仁

金曜日 2009-10-09
売り上げランキング : 129224

Amazonで詳しく見る by G-Tools

不合理だからすべてがうまくいく―行動経済学で「人を動かす」
不合理だからすべてがうまくいく―行動経済学で「人を動かす」 ダン アリエリー Dan Ariely 櫻井 祐子

早川書房 2010-11-25
売り上げランキング : 7830

Amazonで詳しく見る by G-Tools

映画ドラえもん のび太と鉄人兵団【映画ドラえもん30周年記念・期間限定生産商品】 [DVD]
映画ドラえもん のび太と鉄人兵団【映画ドラえもん30周年記念・期間限定生産商品】 [DVD]
ポニーキャニオン 2010-09-03
売り上げランキング : 3712

Amazonで詳しく見る by G-Tools

コンシェルジュ (1) BUNCH COMICS
コンシェルジュ (1) BUNCH COMICS 藤栄 道彦 いしぜき ひでゆき

新潮社 2004-07-09
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る by G-Tools

Related Posts with Thumbnails
Send to Kindle
Rashita
物書きをやっております。実用書から小説までなんでもござれのハイブリッド物書きです。 ライフハックや仕事術、知的生産などに興味があります。

3件のコメント

  1. アンサー記事どうもありがとうございました!
    本当にコメントをいただけたばかりか、まさかブログ記事で答えていただけるとは思ってもいなかったので、とてもうれしいです!

    >「レジを見て」「小銭はわかりやすく」

    これ大事ですよね。特に「レジを見て」。

    混雑していたときに本当にあった出来事なのですが、宅配便を頼まれてテンパったクルーが、頼まれた荷物を別のお客さんの会計済み商品と勘違いし、「忘れてますー!」とか言いながら持ち帰らせたという恐ろしい事件がありました。

    あとフェイスアップと挨拶は確かにやりそうになりますねw

    口出しというか手出しの方は、良くないと思いつつも1回だけやってしまったことがあります。

    「研修中」の名札がついている店員さんにチケットの購入手続きをお願いしたら、深夜にレジ1人という状況もあってか、かなりパニックになっていたので、横からひょいひょいとレジを操作しちゃったことがあります…

    「店長のチェックポイント」もおもしろかったです!

    改めてどうもありがとうございました!

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です